間章 第27話後 微睡む炎は、何処で燃やそう
初めましてこんにちは
本作を開いて下さりありがとうございます
是非最後まで読んでくださると幸いです
国から出て、私は1人のレナイトとして、旅を始めました
皆さん強くて、賢くて、私は役に立てていますでしょうか
国のため、人のため、仲間のために、なっているでしょうか
ーーそんな不安が、夜遅くに、私を起こす
寝ずの番をしていた永守さんが、鼻歌を歌っていた
「あれ、寝ずの番はまだ私でいいですよ? 」
こちらに気づいた永守さんが、水を入れてくれた
寝れそうにもないので、受け取ってひとくち飲む
「私は、役に立てていますでしょうか? 」
「? どうしてそう思うんです? 」
質問を返される、なぜ、そう思ったんだろう
「私は、本来国で政治や、それに関する事を学ぶはずでした」
薪火を眺めながら、思ったことを口にする、火花が散る度に、思いや不安が頭を巡る
「こうして1人のレナイトとして旅に出ました、けれど」
ーー「けれど、私は強くありません、サポートで精一杯」
「私は、この旅で世界を見て、後々国の為にと思いました、けど、今の私に、それだけの力がありますか? 」
ゆっくり、ゆっくりと言葉を紡ぐ、小さい火を永守さんと眺める、その間ずっと、黙って聞いてくれた
その沈黙は、目の前の火よりも暖かくて、けど触れても火傷はしないと、確信していた
だから安心して、背中を預けた
火花が何度か音を鳴らしたあと、静かで、夜に溶けそうな声で、永守さんが話す
「今役に、そんなの誰だって無理ですよ」
切なそうに、そう語るその目は、火を眺めているのに、やけに冷たい
「役に立てるように、後々なにかできるように、なら今はできなくたっていい」
「えっ」
「やりたいことを、その壁を超えるまでの、小さな段差を、自分が登れるように、小さく積み上げる」
そういいながら、小石を積み上げる永守さん
「たまに、それが崩れるでしょう、必ずそういうこともある」
そういうと、小さい風が、それを崩す、火は消えずとも、少し揺らめく
「けど覚えた積立は、速度をあげさせてくれる、やがて、目標の壁と同じまでの高さに登る」
1番上に、綺麗な石を置いて、終わらせた
そうして、永守さんはすぐに火に視線を戻す
「そうすると、もう消えなくなります、崩れなくなります、それは自分となって、当たりを照らすんです」
石を崩して、火の下に台にして入れる
「今はできない、それは皆そうです、だから着いてきたんでしょう? ならゆっくり、小さく登ればいい」
ようやく目が合う、優しそうな目は、実体験だと物語っている、重みがあった、言葉に
先の石の積んだものより重く、しかし、その火は今も燃えているのでしょうか
「そう、ですね、やがて、いつか出来れば」
それはいつになるのでしょう、一生出来ないかもしれない、すぐにかもしれない
「いずれにしても、この旅を続ければわかるでしょうか」
そういうと、ん〜と首を傾げ、しばらくして応えてくれる
「わかるかどうか、それも含めて旅ですよ、でもそうして歩んだ旅が、無駄になることはないでしょう」
ーー
眠れない、どうしよう、けれど自然と、嫌ではない
火よりも暖かい言葉は、寝てしまうと聞こえないから
「まだ、眠れませんか」
「すみません、自然と今日は」
「いいですよ、たまには夜更かしくらい」
そうだな〜、と魔法で遊び始める永守さん、火で、花の輪郭を形作ったり、火の星を宙に浮かばせていた
「これは、綺麗ですね」
「ホタルって言いましてね、時期になると川の近くで夜飛んでいるんですよ」
綺麗だ、ただそれだけを感じた、眠くは無いけれど、とても心地よかった
「この魔法だって、何の役にもたちません、けれどそれにも美しいと思えます」
そうつぶやく永守さん、本当にこの人は優しい、申し訳ないほどに、この人のそばは心地いいと思ってしまう
「永守さん」
手を取り、改めて目を合わせる、そしておでこをくっつける
「ありがとうございます、連れてきてくれて」
"微睡み癒えよ"
微睡ませ、眠りに誘う、眠ったものを癒す魔法、風邪になった子供が、心地よく眠れるようにする魔法
久しぶりに使ったけれど
「んっ、なんか眠くなってきました、なに、か」
「ゆっくり寝てください、その目の下のくま、ない方がいいですよ」
そういうと、少し抵抗したが、やがて眠ってしまった
しばらくは手を握っていたい、と思いつつ、他の人が起きると、とも思い、残念だけど手を離す
「おやすみなさい、また明日も、頑張ります」
そう聞こえないだろうとわかっていても、話しかける
火を調整する、ぼーっと見ていると、やがて眠気が来る
ぼやけて見える火を見て理解する
私の目標は、まだ微睡んだ火なのです、だから目を開けて、適切な木と石を使い
「まだまだ、これからですね、しっかり起きて、しっかり寝ないと、火もしっかりみえ、ませんよね、ふ、ふぁ」
少し、仮眠を取る、明日また、その火をしっかり見れるよう、薪を探すために。
最後まで読んでくださりありがとうございました
間章の字数はものによってまちまちで、完全にキャラ単体の話なので難しいというか
間章は後2話ほどありますが、順番はあまり決まってないので好きなタイミングで読んでください
今回少し遅れましたが、次回もまた水曜日に投稿します、ブックマークなどして待っていてくださると嬉しいです
またコメントや評価等とても励みになりますので、良ければお願いします
ではまた次回に




