↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/39

第21話 国の宝からの餞別

初めまして、こんにちは


本作を開いて下さりありがとうございます、ぜひ最後まで読んでいって下さい

 結局、旅の仲間が増えた

 リリーに、レナイト様、ルナさん

 一方同性?なのは大剣という、改めてバランスの大切さをしみじみと感じた


「なんというか、肩身が狭いというか」


 一通り報告を済ませたので、一人で散歩をしていた

 道中、建物の修復を手伝いながら


「旅行く前に、受け取らなきゃ行けないのもあるしな」


 そう言いながら、朝日が昇り始めた頃に

 見覚えのある道を辿る、徐々に金臭さがしてくる


「レギンさん、注文したもの、もう出来ましたかね? 」


 そういいながら入るが、既にカウンターには見事な鞘が置いてあった


「もうできてるさ、避難にも従わず作り続けたんだからな」


 彼の腕には、傷があった、店内の武器もめっきり減っている

 戦いに使ったか、壊されたか、床には切り傷や、剣が刺さっていたり、折れていたり


「頼まれたものを、頼まれた期間に仕上げる、ここまでが俺の仕事だ」


 そう言い、腕を組み仁王立ちしている、そこら中にある剣を、ちっとも見ず

 その笑顔は、なんでか、私にも刺さった


 しかしほんとに避難していなかったとは


「教会の人から聞いた時は肝を冷やしましたよ」


 ほとんどの人が、指定された所へ避難していた

 だがこの人だけはそこにいなかったと、教会の人達が慌てていた


「国の宝がいないと、慌てふためいていましたよ」


「だろうな、だがここで避難すれば、俺はその"国の宝"なんて称号を突っぱねねぇとならんくなるからな」


 ニカッと笑うレギンさん、ほんと、プロというのはすごい


「聞いたぜ、あんちゃんがここを守ったってな」


「私だけではないですよ」


「あぁ、だがな、お前はここと、この"国の宝"を守ったんだ」


「そんな奴に、旅に出る前に何も渡せんで、俺はどの面して国の宝なんて名乗ればいい」


 そう言われ、どこかこそばゆさを残しながら、刀を渡す

 明日の出立には間に合うらしい


「まだ発つには時間あるんだ、見ていけよこの国を」


 そう言われ、ここを後にする


 ~王城前、広場にて~


 噴水の広場には、多くの群衆が列を成していた

 その列の先にたっているのは、第二王女


「どうかご無事で、帰ってきてください」


 レナイト様が旅立つと知り、国の者たちはせめて見送らせて欲しいと、広場に集まった

 それに一人一人相手をしているレナイト様、そんな姿を見て、この列にも納得がいく


(並ぶ人達も、護衛の騎士すら涙ぐんでるな)


 それほど大事な方なんだ、国にとっても、民にとっても


「あ、リーベルさん」


 手を振るレナイト様、振り返そうとした矢先、並んでいた人達の視線が、私に集まった


「英雄様、どうかレナイト様を頼みます」


 そんな賛成的な者もいれば


「英雄様どうかここに残ってください、それかレナイト様を説得なさってください」


 否定的な者もいた、個人的には、否定的な方が正論だと思う


「無理ですよ、私も何度説得したことか、それでも彼女の道を阻む権利を、私は持ち合わせていない」


(説得するのに、お茶がすごい速度で消えていきましたよ、もう飲めません)


 だが出る言葉、感情は賛成的なものばかりなのだ

 役目は、私に彼女を残すことを思わせる


 だが私個人は、彼女の自由にさせてやろうと、そう高らかに謳う

 まだまだ、私も、役目には未熟だ


(一生未熟でもいいさ、この際)


 そんなことを考える、たとえ役目を真っ当にこなせても、内だけは未熟のままでいいと、そう思ってしまう

 いつか、そうではどうしよもなくなる、その日まで


 レナイト様が、この後の予定に関して、ある提案をしてくれた

 今後の旅にも関わる、いいアイディアだった


 あとの2人に伝えるのと、邪魔をしないよう、広場もあとにする、今は彼らの時間だ

 私には彼らの募った思いを知ることは、おそらく一生できないのだから


 ~騎士団訓練所~


 リリーとルナさんは、朝早いと言うのに訓練中だ、魔法の訓練らしいが


「集中、自分の魔力を変形させて、より想像しやすいものを選んで」


 ルナさんが教えていた、リリーは手を前に、目を閉じながら魔力を練っていた


「あれ、ルナさんは使えるのか? 」


「使える、なめすぎ」


 結構距離あったと思ったが、聞こえるのかと驚く


「ルナさんの魔法凄かったですよ! 」


 リリーは、獣人だから聞こえるか、2人の元に行き水を渡す

 疲れていたのか、リリーはすぐ飲み干してしまう


「どうですか? 魔法は」


「私は"地"がいちばん想像しやすかったです」


「なら、ストーンから、魔力は少なくないから、上位まで使えるようになる、時間はかかるけど」


 やったー! と嬉しそうにはしゃぐリリー、ルナさんも優しそうな笑顔が、だいぶ自然になってきた


「えっと、地の上位は...」


「"グランド"から始まる、貴方も一緒に受ける? 」


「まぁおいおい、それより、二人ともこの後、昼は時間空けてください、レナイト様が出かけようと」


 訓練にもどる2人に伝える、楽しみ (です! )と答える二人を見て、思わずこちらにも笑みが伝染る

 最近、何かと彼女たちや、他の人につられることが多い、それがなんとなく心地よかった


 約束まで、少し時間がある、忘れていたものを解除しに、国の真上に飛ぶ


「もう終わったし、永久に繋いでおくと、いざと言う時に私が危ない」


 そう言い、真下にある国に手をかざす、指輪に終わりを告げる


「"終わりを告げる"」


 そう呟く、ボロボロになって、それでも解けることなく最後まで約目を果たした結界が、

 波紋が浮かんで、やがて小さい雫となる

 瞬きを数度、その頃には、指輪の中に沈んでいった


 無風の中、その光が沈んでいくのを見続けていた

 期待していた風は、結界を張った時のように軽く、吹いてはくれなかった


 ~約束の時間、街道にて~


「で、出掛けるって、どこに」


 4人で集まって、歩きながらルナさんが疑問を問う


「まずは武器です! 自衛のためにも必要ですから! 」


 やけに張り切るレナイト様、広場でのしんみりとした感じはどこへやら

 旅に向けての期待に、心が踊っているらしい


「まぁ必要ですよね、特にレナイト様とリリーは」


「私は、あの剣じゃ」


「リリー、あの剣は恐らくもう君じゃ抜けない、それに抜いてはいけないよ」


 父が消える前に少し教えてくれた、見込みのあるものとはいえ、過ぎた力を使わせてしまったと

 そして自分が消えれば、刀は本当の意味で、私にしか使えなくなると


「あれは特例だ、いつ抜けるか分からない珍品より、しっかりしたものがあった方がいい」


「はーい」


 残念そうに、むくれながら返事をする、まぁまぁと宥めるレナイト様

 いいパーティになりそうだ


「とはいえ、今朝言った時レギンさんのところ、酷い状態でしたけど」


「ああなることを想定して、ある程度いい品物は隠していたそうですよ」


 ホッとする、あの人の武器すべてがああなった訳ではなくて、本当に良かった


 ~武器鍛冶屋~


 戻ってみると、店内は片付いていて、数こそ減ったが、前と同じようにいい武器が並んでいた

 剣と一緒に、何かが店に戻った気がした


「まだ出来てねぇよ、せっかち」


「違いますよ、旅に出ますんで2人ほど武器を見繕っていただきたく」


「あれ、ルナさんはよろしいのですか? 」


「いらない」


「おいおい嬢ちゃん、旅に出るのに武器の1本もないなんて、危ねぇぞ? 」


 そう言われ、ルナさんが虚を開こうとする、それを慌てて制止する


(露骨には使わないでくださいよ! )


(でもあるし、いくつも持っていても、邪魔だし)


(他の人たちの前であの月の弓使う気ですか!? 普段用にもうひとつ買いますよ)


「、わかった、私にも武器、見繕って」


 そう言われ、あいよと、作業を一度止め、レギンさんが3人に武器を色々試させた

 途中、要領得ないルナさんを時々制止しながら、3人の武器を決めていく


 ...正直見てるこっちは冷や汗が酷かった、主にルナさんがここを吹き飛ばさないかで


「わたし、これにする! 」


 以外というかなんというか、リリーはシンプルな短剣を選んだ


「お目が高いなリリーちゃん」


「いいのか? 前に教えてた剣と、大分違うが」


「わたしは足が速いし、小柄だからこういう武器の方がいいと思う、威力とかは地の魔法で上乗せできるし」


「コントロール出来ればね」


 ルナさんが釘を刺す、が本人が自分をよく見た上で出した答えだ

 反論する理由はない


「お買上げひとつ、ありがとな」


「私も決まりました」


 レナイト様は杖を持ってきた、よく磨かれた木材に、杖の上には透明な石が輪の中に嵌められていた


「それもいいやつなんだ、俺の作ったやつじゃねぇけどな」


「違うんですか? 」


「そいつは、メイジギルドから来たやつが交換で渡したもんでな、そいつも杖を作る仕事をしてたんで、交流の記念ってことで、互いに交換したんだ」


 メイジギルド、ティジェルの森とか言うところにある、魔法使いのギルドだったか


「杖は、持つとよく馴染むものとそうじゃないものが、持った本人がよくわかる、それを作ったやつはレナイト様と同じ回復に特化していたからな、気が合うんだろう」


 レナイト様の武器も決まった、あとは


「ルナさん、どうですか? 」


「わかんない、弓を使うか、他を使うか、悩んでる」


 そういいながら、店の中をぐるぐると回る


「剣か、弓、がいいけど」


 多分お眼鏡にかなうものがないんだろう、戦った時わかったが、我流とはいえしっかり洗練されていた


「もっといいの、ないかな」


 ルナさんがそうぼやく、レギンさんも首を傾げ、なにか悩んでいるようで


 そのまま、奥へと歩いていって、すぐに古そうな箱を持って戻ってきた


「剣なら、前に渡した大剣と同じで、扱いに困ってた最高級品があるぜ」


 そういい開けられた箱の中には


「レイピア、ですかね?」


 柄は真っ白で、蔦が絡んだようなデザインが施されたいた

 対照的に、刃の部分は真っ黒で、これといったデザインはなかった


「変わった見た目ですけど、レイピア? でもだいぶ長いというか 」


「持ってみりゃわかる」


 そう言われ、ルナさんが持つ、難なく持ち上がり、特に変わった点はなかったが


「長さよりも、重い」


 そういいながら渡される、すると、剣と腕が一瞬でガクッと下がる


「こ、れは、レイピアのように使うのは無理ですね」


 どうやら、希少な鉱物で作ったはいいものの、素材の異質な特性から、レイピアのようにせざるを得なかったらしい


「最初は大剣にする予定だったんだがな、なんでか鍛えてる最中どんどん端から減っていきやがってな、僅かに残った中心で作ったんだ」


 とはいえ、鉱物の特性は残っているらしい

 岩を切っても鋼を切っても刃こぼれせず、重さも申し分ない


「レイピアにしちゃ重すぎるんだ、とはいえ普通のロングソードとかと同じように使うには、細すぎる」


 なるほど、最高級の問題作、

 速度、それを出すために必要な筋力が、重さのせいで、通常とは比にならない

 視界の端で、ルナさんが笑っているのが見えた


「これにする、面白そう」


 武器を選ぶのに面白そう、とは

 流石というか、すぐに試し斬りに移るルナさんを、慌てて追う


「私にとっては、ほんとに最高級品」


 そういいながら、ルナさんは、試し切りの的に向かい、構える

 しかし構えが、刀で言う平正眼の構えだ、レイピアで?


(てか私ルナさんの前で、あの構えとってない、知ってたか学んだか)


 そこがしれない、というかなにをする気だ


「、ふぅぅ、っ」


 呼吸を切って瞬間、勢いよく剣を前に突く

 風が突風かのように、的を穿つ、被害は後ろの壁にも及んだ

 巻き起こった風は、突きよりも遅れて辺りに飛散し、こちらも踏ん張らないと飛ばされそうになる


「うん、これにする」


 レギンさんは、開いた口が塞がっていない

 リリーとレナイト様は腰を抜かしていたので、手を貸して立たせてあげた


「こんどから問題作は全部お前らにまわすかな、この数日で、一生お蔵入りかと思ってたヤツがこうもあっさり片付くとはな、嬉しい様な、拍子抜けと言うか」


 そう言いながら、頭をポリポリとかき、店へ戻っていくレギンさん


(胸中お察しします)


 何となく手を合わせてしまった


「支払い、しましょうか」


 店内に戻り、支払を済ませる、三人とも武器を嬉しそうに眺めていた

 刀を貰ったころ、表情こそ固かったが、多分内心、3人と同じだった気がする


「大事にしてくれよな、またなんかあったら何時でも来い」


 言葉に詰まる、が旅をすることは行ってあったはずだ、なら


「えぇ、帰ってきますよ、何かあれば」


 そう言って店を出た、3人も手を振りながら店を後にした


「大事にしてくれと言われましたけど、沢山使いたくなりましたね」


 見せから出て数歩、レナイト様が振り返ってそう呟く


「そうですが、早すぎるともっと大事にと怒られそうです」


 私は振り返らず、金臭さを胸いっぱいに吸いこんで前に歩く


 着々と旅へと進んでゆく、あとは明日に進むだけになった、この国での最後の日常が、もうすぐで終わる













最後まで読んでくださりありがとうございます


王都編は一度終わりになります、これから戻るかもしれませんが

次は道中を書き、森へと向かいます


投稿が遅れてしまい申し訳ありませんでした


最後に、感想や評価を頂けると励みになります、よろしくお願いします


また次回も投稿いたしますのでブックマークなどして待っていてくださると幸いです


それではまた次回読みに来てください



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。