888【エイジとハルキのこと】
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今話は、少し短めです。
翌日。
先日の塩作りに会い、魔導具を渡して、村の産物として、塩の結晶作りを依頼した。
オレたちの必要量を作ってもらい、それを買い取ることにしたのだ。
「その際にできる苦水も入れておいて欲しい。苦水も薬師に渡すんだ。薬になるらしい」
「この魔導具で、みんなの塩も作ってもいいか?」
「構わない。だけど、まずは味見してもらった方がいい。ミサトさんには気に入ってもらえなかったから」
「あぁ、そうかもしれないな。わかった。試してもらってみるよ」
「それから、それでできた苦水は、水気を飛ばしておいてくれれば、オレが引き取るから、そのまま流さないようにな」
「わかった。そうする」
苦水の結晶は、オレのアイテムボックスの分解を使えば、安全なものにできるからな。
塩作りと別れると、オレは考えごとをしながら、ミサト家へと戻る。
戻ると、裏のオレたちの小屋のそばに、作業小屋を出して、作業に入った。
***
作業を終え、外に出ると、空は紺色に染まっていた。
表にまわると、みんなが縁側で、まったりとお茶してた。
「あれ、帰ってたの?」とダルトン。
「うん。ちょっと作業してた」
「なんで?」
「ポーションとかの補充なんかだな」
「念のため?」
「そんなとこ。そっちは? 何してたの?」
「村の人たちの手伝いをしてた。楽しかったよ」
みんなも笑顔でうなずいている。
「そっか。よかったな」
そのあと、夕食して、お茶休憩。
ここで切り出すことにした。
「エイジとハルキは、今後、どうしたい?」
えっ、とふたりとも変な声を出す。
「今すぐって話じゃなくてもさ。もう二十歳なわけだし、自分がどうしたいってのは、なんとなく思っているんじゃないかなと思ってな。オレたちもクランとして、冒険者ギルドに登録すれば、個別のチームとしての活動もすることになる。その前に、話を聞いておきたくてな」
ふたりがお互いの顔を見合わせる。それからうなずいた。こちらを向く。
「実は」とエイジ。「オレたちから話そうかと思っていました」
ハルキもうなずいて、肯定する。
「そうか。それで?」
「サブさんが許してくれるのなら、独立したいと思っています。でも、仲間から外れて生きていくのは、怖気付いてしまって」
「話すタイミングがわからなかった?」
「はい」
「まぁ、仲間のままでいいと思うけどな。ただ、ふたりのパーティーとして、活動をすればいいと思うぞ」
「いいんすか?」とハルキ。
「いいも何も、独立したい気持ちもわかるし、仲間じゃなくなる恐怖もわかる。だから、仲間のまま、別行動したっていいと言っているんだ。そこらへんは、ふたり次第だろ。ただし、仲間であるんだから、具体的な目標を教えて欲しいな。とりあえず、期間限定での活動とするとか、なんらかの依頼達成をするとかだな。どうだ?」
ふたりが顔を見合わせる。それからこちらを向く。
「実は、許可をもらえるかどうかで、悩んでて。具体的には、何も」
「なら、話し合って決めろ。キヨミ、ふたりの相談役を頼めるか?」
「わかりました」と笑顔のキヨミ。
「えっ、なんで?」とハルキがポカンッとする。
「第三者の視点から、問題点を見つけてもらえ。ふたりじゃ偏りがちだからな」
さっそくキヨミが率先して、ふたりと相談をはじめた。
「ふたりを独立させて大丈夫?」と心配げなダルトン。
「ダメか?」
「ダメとは言わないけどさぁ」
「くすぶっているよりも、前に進ませた方がいいと判断した。それだけだよ」
「そんならいいけど」
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