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異世界に勇者召喚されたけど、冒険者はじめました  作者: カーブミラー


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888/905

888【エイジとハルキのこと】

続きを読んでいただき、ありがとうございます。励みになります。


今話は、少し短めです。

 翌日。

 先日の塩作りに会い、魔導具を渡して、村の産物として、塩の結晶作りを依頼した。

 オレたちの必要量を作ってもらい、それを買い取ることにしたのだ。

「その際にできる苦水も入れておいて欲しい。苦水も薬師に渡すんだ。薬になるらしい」

「この魔導具で、みんなの塩も作ってもいいか?」

「構わない。だけど、まずは味見してもらった方がいい。ミサトさんには気に入ってもらえなかったから」

「あぁ、そうかもしれないな。わかった。試してもらってみるよ」

「それから、それでできた苦水は、水気を飛ばしておいてくれれば、オレが引き取るから、そのまま流さないようにな」

「わかった。そうする」

 苦水の結晶は、オレのアイテムボックスの分解を使えば、安全なものにできるからな。


 塩作りと別れると、オレは考えごとをしながら、ミサト家へと戻る。

 戻ると、裏のオレたちの小屋のそばに、作業小屋を出して、作業に入った。


 ***


 作業を終え、外に出ると、空は紺色に染まっていた。

 表にまわると、みんなが縁側で、まったりとお茶してた。

「あれ、帰ってたの?」とダルトン。

「うん。ちょっと作業してた」

「なんで?」

「ポーションとかの補充なんかだな」

「念のため?」

「そんなとこ。そっちは? 何してたの?」

「村の人たちの手伝いをしてた。楽しかったよ」

 みんなも笑顔でうなずいている。

「そっか。よかったな」


 そのあと、夕食して、お茶休憩。

 ここで切り出すことにした。

「エイジとハルキは、今後、どうしたい?」

 えっ、とふたりとも変な声を出す。

「今すぐって話じゃなくてもさ。もう二十歳なわけだし、自分がどうしたいってのは、なんとなく思っているんじゃないかなと思ってな。オレたちもクランとして、冒険者ギルドに登録すれば、個別のチームとしての活動もすることになる。その前に、話を聞いておきたくてな」

 ふたりがお互いの顔を見合わせる。それからうなずいた。こちらを向く。

「実は」とエイジ。「オレたちから話そうかと思っていました」

 ハルキもうなずいて、肯定する。

「そうか。それで?」

「サブさんが許してくれるのなら、独立したいと思っています。でも、仲間から外れて生きていくのは、怖気付いてしまって」

「話すタイミングがわからなかった?」

「はい」

「まぁ、仲間のままでいいと思うけどな。ただ、ふたりのパーティーとして、活動をすればいいと思うぞ」

「いいんすか?」とハルキ。

「いいも何も、独立したい気持ちもわかるし、仲間じゃなくなる恐怖もわかる。だから、仲間のまま、別行動したっていいと言っているんだ。そこらへんは、ふたり次第だろ。ただし、仲間であるんだから、具体的な目標を教えて欲しいな。とりあえず、期間限定での活動とするとか、なんらかの依頼達成をするとかだな。どうだ?」

 ふたりが顔を見合わせる。それからこちらを向く。

「実は、許可をもらえるかどうかで、悩んでて。具体的には、何も」

「なら、話し合って決めろ。キヨミ、ふたりの相談役を頼めるか?」

「わかりました」と笑顔のキヨミ。

「えっ、なんで?」とハルキがポカンッとする。

「第三者の視点から、問題点を見つけてもらえ。ふたりじゃ偏りがちだからな」

 さっそくキヨミが率先して、ふたりと相談をはじめた。


「ふたりを独立させて大丈夫?」と心配げなダルトン。

「ダメか?」

「ダメとは言わないけどさぁ」

「くすぶっているよりも、前に進ませた方がいいと判断した。それだけだよ」

「そんならいいけど」


読んでいただき、ありがとうございます。面白ければ、ブックマーク、評価、リアクションをお願いします。励みになりますので(汗)

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