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異世界に勇者召喚されたけど、冒険者はじめました  作者: カーブミラー


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887/902

887【魔人について】

続きを読んでいただき、ありがとうございます。励みになります。


今話は、少し短めです。

「なんでもありっすね、サブさんの索敵さんは」

「魔力の薄いものは、反応できないがな」

「魔力?」

「そうだ。以前、グエダラ国に行った際に、魔人の女性と会ったことがあるんだが」

「魔人?」と反応するダルトン。「まぁ、いいや。続けて」

「彼女は、ツノを折られて、魔力が低い状態だった。その彼女には索敵さんは反応しなかったんだ」

「ツノを折られた?」とダルトン。「なんでまた」

「確か、戦争で魔人と戦った際に、魔人から彼女を託されたそうだ。折ったのは、父親だって。子どもの命だけはって感じだったみたいだな」

「そんなことがあったんだ」

「それで、彼女がよくオレの背後に立つことがあってな。それがわからなかったんだ」

「索敵さんでも?」

「そう。だから、まわりの人間の反応を見てた。平民だから反応が素直なんだよな」

「あぁ、なるほどね。その女性は、魔人としては、脅威じゃないんだね」

「もちろん。長年、貴族家の屋敷に勤めてるしな」


「魔人は、怖いからねぇ」とダルトン。

「やりあったことが?」

「いや。でも聞こえてくるのは、ほとんど一緒だよ」

「例えば、どんな?」

「攻撃魔法をバンバン撃つし、軽い攻撃魔法も防御魔法で防ぐし。ともかく、師団規模で闘って、ようやくひとり倒せるかって感じ?」

「あぁ、圧倒的な強者か」

「しかも剣技も優れてるってなったら、どうにもならんでしょ」

「剣技もか。そりゃ、倒すの、難しいな」

「でしょ。そんな魔人が、子どもを?」

「人それぞれなんじゃないの?」

 納得いかないダルトン。それでも否定の言葉は出てこなかった。


 ***


 ともかく、就寝。

 今日は、マナミが同じマットにいる。

 カップル的な感じで、マナミは来た。

 のだが、ちと違う感じ。

「どうした?」と耳元で尋ねる。

「エイジとハルキ」とマナミもオレの耳元にささやき掛ける。くすぐったい。「独立、というか、パーティーから離れたいみたい」

 ん?

「どゆこと?」

「サブさんの指揮下から、外れたいみたい」

「反抗期?」

「あぁ……近いかも」

「反発というほどじゃない?」

「うん」

「具体的な話には?」

「まだ。なんとなくって感じ」

「ふたりのひとり立ちは歓迎だけど、それでもふたりなんだよな?」

「うん」

「まぁ、それはいいとしても、ふたり旅か」

「そこはちょっと心配」

「だな……もしかして、自分の力量を知りたいとか?」

「それもあるとは思う。でも、サブさんの指揮下にいると、その指示に従えばいいって無条件に従っているのが、くすぶりになっているんだと思う」

「まぁ、そうされても文句はないんだが……ふたりで徒歩?」

「護衛依頼がいいと思う。できれば、ほかのパーティーと一緒に」

「そうだな。ちなみに、キヨミは?」

「気付いてる。けど、キヨミはどうするか決めてるみたい。聞いても答えてくれないけど」

「あぁ……そりゃ、一緒に行くつもりかな?」

「たぶん」

「屋敷に戻ってくると思う?」

「……たぶん」

「わかった。これは、本人たちに訊かないとわからないな」

「うん」

「なら、心配してもはじまらない。もう寝よう」

「うん」

 マナミは、オレの胸に抱き着いて眠った。

 エイジとハルキの独立かぁ。となると、キヨミも一緒にか。まぁ、三人とももうオトナだから、その判断は本人たちに任せるしかないが。

 その旅先を思うと、心配になる。

 悩んでも仕方ないが、覚悟はしておかないとダメだな。


読んでいただき、ありがとうございます。面白ければ、ブックマーク、評価、リアクションをお願いします。励みになりますので(汗)

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