885【グリフォン討伐実行】
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今話は、少し短めです。
索敵さんが、グリフォン二頭が接近してきていると警告してくれる。
「上空、警戒!」
全員が得物を構える。仕留め役は剣を、防御役は盾やショートソードなどを構える。
「街道右側の森の方だ! すぐ出てくるぞ!」
三つ数えるくらいのあと、森の上をバッとグリフォン二頭が出てきた。チラッと一瞥していく。
「まだ偵察だ!」
街道左側の森に隠れるグリフォン。
「側面、警戒!」
索敵さんが、グリフォン二頭の行方を教えてくれる。しかし、思っていた行動じゃなかった。
「前方と後方から来るぞ!」
冒険者それぞれが反応して、前方後方へと構えを変える。
オレは、コンパウンドボウを後方に向けて構えた。
「防御役、頼むぞ」
おう、と返事。
出てきた。
「盾を構えろ!」
さまざまな盾が、グリフォンに向けられる。
そこに突っ込んでくるグリフォン。
オレは、まっすぐに、グリフォンの肩口を狙い、矢を放った。
グリフォンに刺さったが、オレたちの上をとおり過ぎた。
背中からもグリフォンが来ている。
「防御役! 背中に注意!」
多くの盾が後方に向かうと、次の瞬間にはグリフォンがとおり抜けた。
視線の先で、矢が刺さったグリフォンが地面にズザザザザと不時着した。
「仕留め役! 今だ!」
そう、指示する前に、彼らは動いていた。
「防御役! 今度は上空から来るぞ! 注意しろ! 無駄に抵抗するな! 仕留め役! 上空からの攻撃に注意しろ!」
グリフォンは急上昇したかと思うと、そのまま背面宙返りして、急降下してきた。
索敵さんから、地面のグリフォンが消えた。死んだのだ。
オレは、矢をつがえて、次のタイミングを待つ。
急降下してくるグリフォンは、仕留め役へと向かった。仲間を守るためか、失った怒りからか。
オレは、グリフォンが来るであろうところへと、矢を射った。次をつがえる。
「仕留め役! 散れ! 落ちるぞ!」
もう一矢、放つ。
仕留め役たちが散開したところに、グリフォンが来た。そこに最初の矢が当たる。
次の矢も当たった。
グリフォンは痛みに驚き、バランスを失い、失速というよりそのまま地面へと激突した。
「仕留め役! やれ!」
そうして、二頭のグリフォンが討伐された。
勝ち鬨を上げる冒険者たち。
***
町に戻ったのは、夕方だった。
討伐したグリフォンを馬車に載せるのが大変だったのだ。
町門を潜るとき、冒険者たちは偉そうに胸を張って、入っていく。
冒険者ギルドでもそうだった。
グリフォン二頭は、冒険者ギルドが買い取り、報酬とともに全員へと均等に分けられた。
「いやいや」と全員が首を振る。「あんたの的確な指示と弓矢がなかったら、討伐できなかったんだ。あんたの取り分はもっとあって然るべきだ」
そうだそうだ、とみんなからの声。
「ありがたいが、全員がそれぞれの役目をまっとうしたんだから、全員が等しく受けるべきだ。みんなが役目を果たしたから、オレは集中して矢を射ることができたんだからな」
そう言われて、誰も文句は言わなくなった。というか、説得を諦めたって感じかな。
ともかく、報酬を受け取ると、オレは別れを告げて、ギルドをあとにすると、急いで町門を出た。
そこから隠遁のマントで姿を隠し、浮遊の魔導具で、一路、アキタ村を目指す。
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