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異世界に勇者召喚されたけど、冒険者はじめました  作者: カーブミラー


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885/899

885【グリフォン討伐実行】

続きを読んでいただき、ありがとうございます。励みになります。


今話は、少し短めです。

 索敵さんが、グリフォン二頭が接近してきていると警告してくれる。

「上空、警戒!」

 全員が得物を構える。仕留め役は剣を、防御役は盾やショートソードなどを構える。

「街道右側の森の方だ! すぐ出てくるぞ!」

 三つ数えるくらいのあと、森の上をバッとグリフォン二頭が出てきた。チラッと一瞥していく。

「まだ偵察だ!」

 街道左側の森に隠れるグリフォン。

「側面、警戒!」

 索敵さんが、グリフォン二頭の行方を教えてくれる。しかし、思っていた行動じゃなかった。

「前方と後方から来るぞ!」

 冒険者それぞれが反応して、前方後方へと構えを変える。

 オレは、コンパウンドボウを後方に向けて構えた。

「防御役、頼むぞ」

 おう、と返事。

 出てきた。

「盾を構えろ!」

 さまざまな盾が、グリフォンに向けられる。

 そこに突っ込んでくるグリフォン。

 オレは、まっすぐに、グリフォンの肩口を狙い、矢を放った。

 グリフォンに刺さったが、オレたちの上をとおり過ぎた。

 背中からもグリフォンが来ている。

「防御役! 背中に注意!」

 多くの盾が後方に向かうと、次の瞬間にはグリフォンがとおり抜けた。

 視線の先で、矢が刺さったグリフォンが地面にズザザザザと不時着した。

「仕留め役! 今だ!」

 そう、指示する前に、彼らは動いていた。

「防御役! 今度は上空から来るぞ! 注意しろ! 無駄に抵抗するな! 仕留め役! 上空からの攻撃に注意しろ!」

 グリフォンは急上昇したかと思うと、そのまま背面宙返りして、急降下してきた。

 索敵さんから、地面のグリフォンが消えた。死んだのだ。

 オレは、矢をつがえて、次のタイミングを待つ。

 急降下してくるグリフォンは、仕留め役へと向かった。仲間を守るためか、失った怒りからか。

 オレは、グリフォンが来るであろうところへと、矢を射った。次をつがえる。

「仕留め役! 散れ! 落ちるぞ!」

 もう一矢、放つ。

 仕留め役たちが散開したところに、グリフォンが来た。そこに最初の矢が当たる。

 次の矢も当たった。

 グリフォンは痛みに驚き、バランスを失い、失速というよりそのまま地面へと激突した。

「仕留め役! やれ!」


 そうして、二頭のグリフォンが討伐された。

 勝ち鬨を上げる冒険者たち。


 ***


 町に戻ったのは、夕方だった。

 討伐したグリフォンを馬車に載せるのが大変だったのだ。

 町門を(くぐ)るとき、冒険者たちは偉そうに胸を張って、入っていく。

 冒険者ギルドでもそうだった。


 グリフォン二頭は、冒険者ギルドが買い取り、報酬とともに全員へと均等に分けられた。

「いやいや」と全員が首を振る。「あんたの的確な指示と弓矢がなかったら、討伐できなかったんだ。あんたの取り分はもっとあって然るべきだ」

 そうだそうだ、とみんなからの声。

「ありがたいが、全員がそれぞれの役目をまっとうしたんだから、全員が等しく受けるべきだ。みんなが役目を果たしたから、オレは集中して矢を射ることができたんだからな」

 そう言われて、誰も文句は言わなくなった。というか、説得を諦めたって感じかな。


 ともかく、報酬を受け取ると、オレは別れを告げて、ギルドをあとにすると、急いで町門を出た。

 そこから隠遁のマントで姿を隠し、浮遊の魔導具で、一路、アキタ村を目指す。


読んでいただき、ありがとうございます。面白ければ、ブックマーク、評価、リアクションをお願いします。励みになりますので(汗)

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