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異世界に勇者召喚されたけど、冒険者はじめました  作者: カーブミラー


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883/898

883【湧いて出た討伐依頼】

続きを読んでいただき、ありがとうございます。励みになります。


今話は、少し短めです。

 アロンソによるグリフォン襲撃の報に、ギルド内は騒然となる。

 オレは、アロンソのそばに寄る。

「仲間は?」

「大丈夫だ。商隊は襲撃を受けた際に、すぐさま町に戻ることにした。オレだけ急いで報告に来たんだ」

「被害を出さないためだな」

「ああ」

 ひとりの受付嬢が階段を上がっていく。ギルマスに知らせるためだろう。


 ギルマスが降りてきて、アロンソを問い質す。

 そのあいだに、オレは索敵さんで、それらしいグリフォンを見つけ、状態を鑑定しておく。


 アロンソからの報告を受けたギルマスは、ギルド内の冒険者たちに向き、声を上げた。

「C級以上に緊急討伐依頼だ! 相手は、街道に現れたグリフォン二頭! 生死は問わない! 確実に討伐してくれ!」

「しかし、ギルマス!」とひとりの冒険者。「相手は空飛ぶ魔獣だ! オレたちの中で、討伐したことのあるヤツがいるのか?」

「以前」と別のひとりが口を開いた。「間近で、矢を射掛けたことがあるが、はじき返された! 仲間が火魔法を放ったが、軽々と避けられてしまった!」

「それに」とまた別の冒険者。「地上に降ろさない限り、剣も使えない! どうすりゃいいんだよ!」

 冒険者のほとんどは、腰が引けている。相手がグリフォンでは、攻撃方法が限られる。それが彼らの腰を重くしているのだ。

「だが」とギルマス。「討伐せねば、街道がとおれず、周辺の村や町への物資供給が滞る。意味はわかるよな?」

「いや、わかりますよ。でも、地上に降ろさないと、どうにもならないってのは、ギルマスもわかりますよね?」

 そう言われたギルマスは、黙ってしまう。

 そんな中、手を挙げたのは、オレだ。

「オレが落としますよ」

「サブ?」とアロンソが驚く。

「おまえは?」

「C級冒険者パーティーのサブです。B級冒険者です」

「どうやって、落とす?」

「弓矢で」

「さっきのヤツの話を聞いていなかったのか?」

「聞いてました。特殊な弓矢なので、当たれば落ちます。これを見たら、信じてもらえます?」

 オレはマジックポーチからグリフォンを出した。音を立てて床に倒れるグリフォンの遺体。とはいえ、アイテムボックス内は時間経過がないので、死後硬直もしていない。

 ギルド内が一瞬にして静まった。

 五秒ほどして、反応できたのは、ギルマス。ハッと我に返り、何度か首を振ると、グリフォンの遺体をしっかりと見て、それからオレを見た。

「おまえが倒したのか」

 疑問形というよりも、驚きの声のようだ。

「そうだ。矢は、ここに刺さった。それで墜落。それを仲間がここを斬った」

「事切れたばかりみたいに見える」

「時間経過なしのマジックバッグだからな」

「なるほど」

 すげぇ、とオレのそばにいたアロンソがこぼす。

 ブルッと震えたかと思ったら、口を開いた。開いたままだったけど。

「オレたちを襲撃したヤツは、もう少し小さかった」

「そうか。まだ若い個体なんだろうな」

「そうなのか?」

「おそらくな」

 ギルマスが口を開いた。

「おまえがやれるのか?」

「オレは、落とし役だ。仕留め役がいる。本当は仲間を呼べばいいんだが、ここから呼び出すのは時間が掛かる。仕留め役だけでなく、オレを守ってくれる役も必要だ」

「ここの全員で大丈夫か?」

 十二、三人ってところか。過剰な気もするが、良しとしよう。彼らの力量もわからないのだから。

 この場で、編成してしまう。

 そのあいだに、ギルマスが馬車の手配を行なう。


読んでいただき、ありがとうございます。面白ければ、ブックマーク、評価、リアクションをお願いします。励みになりますので(汗)

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