881【村中の魔石問題】
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今話は、少し短めです。
村に戻ると、すぐに結晶と苦水の精製をはじめた。魔導具に任せれば、放置できるので、あとは出来上がりの時間さえ忘れなければ大丈夫だ。
セットして、オレの手が止まったところで、ミサトさんに声を掛けられた。
「ちょいといいかい?」
「はい。なんです?」
「あのさ、魔石、なんとかならないかい?」
「ありますけど、どうかしたんですか?」
「いやぁね、使い切ったら次の魔石を使うじゃないか」
「ええ」
「ところが、新しい魔石が残り少なくてねぇ」
「あぁ、忘れてました。毎年得られる魔石の数は、狩人の狩る魔獣の数だけですからねぇ」
「そうなんだよ。今までは、間に合っていたんだけどね。そろそろマズい状況なんだよ」
村人たちには、いくつかの魔導具を渡してあるから、その分の魔石を確保しなくてはならない。
「あとで、魔力がなくなった魔石を用意しておいてください。新しい魔石と交換しましょう」
「大丈夫なのかい?」
「さすがにすべてを交換はできませんけどね。でも、オレたちはしょっちゅう魔獣討伐していますから、それなりの数を持っているんで、大丈夫ですよ」
ミサトさんが、ホッとする。
「そうかい。なら、村中から集めさせとくよ」
夕方までに、村中のカラの魔石が集まった。もちろん、満タンの魔石と交換して。さすがに個数は、一軒にひとつくらいになったが。
カラの魔石は、イメージと魔力による変形で、次々に集約して、八個の満タンの魔石になった。
本当ならば、魔力充填装置で充填したいのだが、あれはオレたちの身体のまわりにある魔力を充填しているので、身に着けないと充填できない。
一度、魔力充填装置を身体から離して稼働させたが、遅々として充填されなかった。
夕食をしてのお茶休憩。
ミサトさんが口を開いた。
「今度から、ウチの村からの物品の支払いは、お金じゃなく、魔石にしようと思うんだけど、どうかねぇ?」
「あっ、ありがたいです。カラになった魔石は引き取りますね」
「どうするんだい?」
「ほかでは役に立ちませんけど、ウチのパーティーなら使い道がありますんで」
「そう? なら、今度からは物品と一緒に渡せるようにしておくよ」
「はい。個数はどうします? 今日、提供したくらいで大丈夫ですか?」
「魔導具に頼る頻度が、人それぞれだからねぇ。ひとまずはそれでいいよ。今後は相談させておくれ」
「わかりました」
オレは、書字板にメモ書きした。
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