876【塩を取り終えたら】
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今話は、少し短めです。
とりあえず、作業をやめて、卓を片付け、夕食にした。
今日の夕食は、主食を太めのうどん、おかずがいろいろ。
うどんといえば、素麺なんかの細い麺もあるが、オレとしては太麺が好みだ。食感もいいし、腹持ちもいいし。
ツユは、少し薄口だが、出汁が効いているので、美味い。
おかずには、天ぷらもあるので、食感を楽しめる。具材は、山菜やキノコや根菜など。
夕食を食べ終えて、お茶休憩。
「ふう、美味かったぁ」と男子ふたり。
美味しいので、オレも思わず、量を食べてしまった。腹がパンパンである。
「そんで」とダルトン。彼も食べ過ぎらしい。お腹をさすっている。「さっきの塩魔法、どうすんの?」
「あれ? 定着しちゃう感じ?」
「ほかに言いようがある?」
「今んとこ、ないねぇ」
「だろ。名付けは最悪だけど」とニヤッとする。
「否定できんのが、癪に障る」
「まぁまぁ。んでさ、考えたんだけど、岩塩を砕いて、そこから塩を集められないの? そうすれば、いちいち湯の中に溶かさなくてもいいじゃん」
「あぁ、それはたぶんダメです」とエイジ。
「オレもそう思う」
「なんでよ」
「土魔法と同じで」と説明するエイジ。「粒を石にするだけなので、もとの岩塩に戻るだけです」
首を傾げるダルトン。
「つまりさ」とオレ。「なんのために精製するんだよって話でさ。岩塩は単純に塩の塊に思えるけど、いろんなもんが入っているんだ。濾過して取れる砂粒なんかは、ごく一部。濾過できないのも、とおってしまうんだ。それを分離しなくちゃいけない」
「どうやって?」
「お湯に溶かし入れて、濾過してやると、溶けているものだけになる。そこには塩以外があって、さっきみたいに塩だけを集めなくちゃならないんだ。で、残ったお湯の中には、塩以外が残ってる」
「それって、使えないの?」
「海水からなら、ニガリが取れるんだけど、岩塩からだからなぁ」
オレは、知識の書を出して調べる。それからガラス瓶の中身を鑑定。
「やっぱりダメだな。濃度が足りない。あとは、革を塩漬け保存して移動させるとか、薬師が使うかだな」
「それするのは、大変なの?」
「革ならそのまま使えるが、薬師が使うにはそこまで運ばないといけない。まぁ、水分を飛ばして固形物にすれば、運びやすくなるけどな。町の薬師に話してみるか」
「その前に」とエイジ。「生産方法を確立しないと。塩魔法だって、まだサブさんしか使えていませんし」
「あっ、そうだった」
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