871【ミサト家からの避難】
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今話は、少し短めです。
「なかなか楽しかった」
ギルマスにそう言われて、オレは執務室をあとにした。少し疲れた。
ちなみに、ジョージから送られてきた革袋には、金貨十枚が入っていた。情報料ということらしい。
ありがたくもらっておく。
***
ミサトさん宅に戻ると、村人たちが縁側に集まっていた。
なんのことはない、オレが購入したものをミサトさんがそれぞれに渡しているところだった。
オレは、お礼のてんこ盛りを避けて、そのまま裏へと向かった。
ミサトさん宅の裏には、オレたちの小屋があり、ラキエルもそこにいた。
『お帰り』とラキエル。
『ただいま』
小屋に入る。みんながいた。
お帰りなさい、とみんなから。
「ただいま」
「どだった?」とダルトン。
「向こうで披露した魔導具の話だったよ」
「向こうで?」
「新しく登録した魔導具。メガホンとかそのあたり」
「ああ。そんだけ?」
「どのくらい購入されたとかの情報を聞かれた」
「軍事に役立つだろうからねぇ。ダイナーク国は、まだ警戒すべきと判断してるんだろうね」
「たぶんな。そのあと、ギルマスに魔導具のことを聞かれたよ。冒険者だったそうで、当時にあればよかったのに、って羨ましがってた」
「サブみたいに、冒険者で魔導具師というのは珍しいからねぇ」
「そうみたいだな。そうそう、そのギルマス、《白銀の狼》のアロンソと昔に同じ依頼を受けてたらしい。今でもこっちに来ると、顔を見せてくれるんだそうだ」
「アロンソって、子爵邸を教えてくれた?」
「そ。オレたちがメシを食わせたじゃないか。そのメシが美味かったって、アロンソが言ってたってさ」
「ククク。そりゃ、旅の途中で、食えるメシって、変わり映えしないものばかりだからねぇ」
「で、その話を覚えてて、オレたちのパーティー名を聞いてたって話」
「へぇ」
「こっちは?」
「村の中の散歩。村の人と挨拶したり話をしたり」
「ウーちゃんは?」
「儂か? 寝たかったんじゃが、あの御仁が怒り出すからのぉ。じゃから、ダルトンたちと一緒じゃった」
以前、昼間に寝てたら、怒られたからな。ウーちゃんが怖いのは、ミサトさんだけだ。
「んで」とダルトン。「ミサトさんが帰ってきたら、村の人たちがわらわらと集まってきたんで、こっちに避難したんだ」
「わかるわかる。オレも避難した口だ」
みんなで苦笑いする。
「ところで」とマナミ。「夕食、何か食べたいものはあります?」
「みんなは?」
「すでに言いました」とエイジ。
ふむ、何かあるかな?
和食で構わないんだけど、それだけだと、何も考えてないと思われそうだし。
「そろそろ、コロッケが欲しいかな」
「そういえば、最近、食べてなかった」とハルキ。みんなも同意する。
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