869【大金の行方と王城への返事】
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今話は、少し短めです。
「いきなりこんなお金を出さないで欲しかったよ」とミサトさん。
「すみません」
「まぁ、いいさね。しかしねぇ。こんな大金、どうしたらいいのか」と悩む。
「そのまま、配るのは、ダメなんです?」
「金貨なんて見たことのない人間ばかりなんだよ。そんな人間に十枚ポンッと渡してごらん。混乱しちまうよ」
「あぁ、それもそうか」
お小遣いに、百万円渡されるようなもんか。そりゃ、頭がパニックになって、なんでもかんでも買ってしまうだろうな。ほとんど使わないようなものを。
「なら、とりあえず商業ギルドに預けて、村の運営資金としますか? 村で必要なものがあったら、そこから出すようにして」
「ものを出した人間には?」
「少額を渡せば、いいと思います。金額はみなさんが考えているよりも少し色を付けるだけにして」
「そうだね」
それで、提供者へのお金を決めて、いったん声を掛けて、話をした。
それで彼らは、お金ではなく、それぞれが欲しいものを購入して欲しいと言ってきた。
まぁ、冒険者ギルドに出向くし、ついでに購入すればいいか、と引き受けた。
***
まずは、商業ギルドで、購入物の購入先を教えてもらう。
ちなみに、ミサトさんも一緒だ。彼女には、のちほど、大金を商業ギルドに預けるという仕事がある。
購入が終わると、商業ギルドに舞い戻り、残りの大金を預けることに。
ギルドスタッフと相談した上で、ミサトさんをギルド会員にしてから、大金を新規口座に預けた。
ミサトさんに購入物をマジックバッグに入れて渡し、その場で分かれた。
***
オレは、冒険者ギルドに来ていた。
ジョージに書簡を送るためだ。
受付嬢に用紙をもらい、ダイナーク国での女王陛下との会話で、話した内容を思い出しながら書き込む。
しばらくして書き終わり、見直して、王城へと転送を依頼した。
宛先を見た受付嬢に、ギョッとされたが、すぐに魔導通信機のある二階のギルマス執務室へと駆けていった。
いや、商業ギルドで出してもよかったのだが、送り先が冒険者ギルドだったから、念のため。
長いなと思いながら待機していたのだが、受付嬢が戻ってきた。
呼ばれてそばに行くと、こちらへと促されてしまった。行き先は、ギルマス執務室。
入ると、高身長のエルフ女性が出迎えてくれた。
「チタラ城下冒険者ギルドのギルマス、アガーテだ」
「B級冒険者のサブです。よろしく」
手を差し出してきたので、握手する。
「呼び立ててすまないな」
「いえ」
「実は、王城からの返事があったのだが、それがこちら宛だったのだ。内容は、サブ殿をここに呼ぶように、と」
「ありゃ。それは申し訳ない。忙しいでしょうに」
「そこそこな」と笑む。「ともかく、そういうことでな。おそらく、何度かのやり取りになることが予想されるわけだ」
「わかります」
ソファーを促され、座ると、ギルマス自らお茶を淹れてくれ、テーブルに置かれた。彼女自身の分もだ。
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