857【盗賊団の襲撃】
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今話は、ふつうの長さです。
そんな感じで、旅の日々を続けて、魔獣討伐したりしてきた。
ある日、もうすぐ大きめの町に到着するというところで、索敵さんに反応があった。
魔獣ではなく、人の集まりだった。
それぞれを鑑定し、色分けする。
「戦闘準備! 前方六百歩! 馬車が盗賊に襲われている!」
一気に武装する仲間たち。
盗賊の人数も報告。かなりの人数だ。
ラキエルを急がせると、すぐに見えてきた。
二台の馬車に馬上の騎士が数人見える。明らかに隊商ではなく、貴族家の馬車だ。
まわりを囲む盗賊たちは、三十人と少し。
闘いは、すでにはじまっていた。
騎士たちは、盗賊の数に対応しきれておらず、右往左往している。
「騎士以外は、すべて盗賊だ! 殺すな! 逃がすな! 行け!」
パッと馬車から飛び降りて駆けていくエイジとハルキとケイナの三人。
「魔法組は、まわりを囲んで、討ち漏らしや逃走するヤツを倒せ! 行け!」
馬車から浮遊で飛び立つキヨミ、マナミ、ミリンダ。
「ラーナとウーちゃんは、残ってて。オレとダルトンは、見張り役の討伐だ」
「ほいよ」
オレとダルトンが浮遊して、見張り役へと向かう。
見張り役は、木の枝に陣取って、仲間にタイミングを教えていたのだろう。別々の枝にひとりずついた。
オレとダルトンがそれぞれを担当して捕まえる。ロープで後ろ手を縛り、地上に降ろす。
ダルトンが捕まえた盗賊とともに縛りあげた。
ふと見ると、盗賊たちはすべて倒れ、闘いが終わったところだった。
盗賊たちを縛り終わったところに、ひとりの騎士が馬を降り、やってきた。剣は鞘に収めている。
「冒険者か」
オレが前に出る。
「C級冒険者パーティー《竜の逆鱗》です。リーダーをしているサブと申します」
「手助け、助かった」
「いえ。おケガは?」
彼が後ろを振り返り、仲間のようすをチェックする。それからこちらに向き直った。
「かすり傷で済んだようだ」
「それはよかった。町はすぐそこです。盗賊団を引き渡しに行きたいのですが、ご一緒していただけませんか? 襲われたことの証人になっていただければ、盗賊討伐の報酬を得られるはずですので」
怪訝な顔をする彼。
「見返りは求めぬのか?」
「はい。困っていた方々を助けたに過ぎませんので」
「感謝する。ところで、その町には詳しいか」
「申し訳ない。初めての町になります。ですが、大きい町だと聞いておりますので、高級宿屋もあるでしょうし、たいていのものは揃うかと」
「あいわかった。それで盗賊どもはいかにするか」
オレは振り返り、盗賊団を見る。それから彼を見た。
「ウチの馬車に乗せます。窮屈でしょうが、文句は言わせません」とニッコリ笑む。
「そ、そうか。だが、仲間はどうするのだ。見れば、婦女もおいでであるが」
「馬車に乗っているふたりは馬に乗ります。ほかはそれなりに歩けるので」
「それは申し訳ない。こちらの荷馬車でよろしければ、乗られると良い」
オレは笑顔を見せる。
「こちらは助かりますが、よろしいので?」
「そのくらいで、助けていただけた礼にはならぬが」
「いえ。では、お言葉に甘えて、女性をそちらにお願いすることにいたします」
「うむ」
みんなと話し、キヨミ、マナミ、ラーナが荷馬車に乗ることに。ミリンダは歩くそうだ。
残ったウーちゃんは、ラキエルに乗ると言う。
「なら、ウーちゃん、あいつらがうるさかったら、魔法でイタズラしていいからね」
ウーちゃんの目が見開かれた。それから満面の笑みになった。
「良いの良いの。旅の娯楽が増えた増えた」とラキエルの上に浮遊して横座りに乗った。ラキエルは当然よろこぶ。
とりあえず、荷台の荷物をアイテムボックスにしまい、そこに盗賊団を突き入れる。座れないので、立ったままの状態だ。そのままでは危険なので、ロープで身体を固定してやる。
途中、盗賊団から文句がたくさん出たが、そのひとりひとりがウーちゃんの小型ウォーターボールで小突かれて、黙った。
ウーちゃんは、ご機嫌だ。
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