853【科学技術は見る人によっては魔法】
続きを読んでいただき、ありがとうございます。励みになります。
私用で慌てていて、更新を忘れていました。
申し訳ありません。ということで、二話連続更新となります。
今話は、少し短めです。
出された不用品は、粗方アイテムボックスに収納し終えた。
そこから即座に原子に分解するものと、素材に分解するものとに選別。
まとめて、分解した。
もちろん、その結果は分類される。
収納してから、十秒も掛からずに終わった。
「はい、終わった」
「はや」とハルキ。
「どういう原理なんですかね?」とエイジ。
「神様に原理を求めるか?」と苦笑するオレ。
「いや、だって、不思議じゃないですか」
「アレだよ、アレ。“充分に発達した技術は、魔法と見分けがつかない”ってヤツ」
「あぁ、聞いたこと、あります」とキヨミ。「確か、SF作家さんの言葉でしたっけ?」
「たぶんね。技術的には、できることだと思うよ、分解なんて。それを時間や設備を使わずにやってるから不思議なだけでさ」
「気にならないんですか?」とエイジ。
「気になるに決まってる。でも、実際にそこにあるし、ほかにも不思議なものもある。バキュームなんて、その筆頭だろう?」
「いや、まぁ、そうなんですけどね」と意気消沈していくエイジ。
「気持ちはわかるが、これは神様に聞かない限り、答えは出ないよ」
「ですね」と苦笑い。
***
野営を解き、ラキエルの引く馬車での移動を開始する。
馬車の揺れはないに等しいから、話し合うことができるので、オレが口火を切る。
「さて、ウーちゃんのおかげで、旅を短くできたわけだが、ここからは人と遭遇しやすくなる。そこで話したいのは、寄る村や町を決めておきたい、ということだ」
「寄るところですか?」とエイジ。
「そうだ。マナミ、足りない食料はあるか?」
「足りなくはないけど、途中で補給したいものがいくつか」
「だな。そういう必要物資の補給がメインだ。それ以外は、基本的にどこにも寄らずに行こうと思う」
「理由は、なによ」とダルトン。
「依頼の発生だ。早く移動したいのに、依頼で足止めされるわけにいかないからな」
「急ぐ必要、あんの?」
「そこまではない。でも、なんらかの理由で町から出られなくなることもあるだろう?」
「魔獣に襲われる可能性からかな、ほとんどは」
「だろ。もちろん、町が襲われているのに、素通りするのもどうかと思うから、危険な場合は助太刀はする。でも、町側に対処する方法がある場合は、素通りでもよくないか?」
「まぁね。それを判断するのは、サブ?」
「もちろん、事前に状況を話して、みんなで決める」
「道中は?」とハルキ。
「臨機応変に対処だな」
「うっす」
「とりあえず、アキタ村までは、そんな感じで行こう。それで途中の町や村だが……」
オレは地図を広げて、ポイントを指し示す。
ひとまず、それで決定。
何かあれば、その都度、対応することも決まった。
*“充分に発達した技術は、
魔法と見分けがつかない”
SF作家のアーサー・C・クラークが
提唱した“クラークの第三法則”の
うちのひとつ。ウィキペディア参照。
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