849【グリフォン討伐その十五】
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今話は、少し短めです。
ふたたび飛び立ち、長の縄張りの端に向かう。長の仲間のグリフォンたちを引き連れて。
四時間ほどすると、長が話し掛けてきた。
「敵、縄張り、近い」
「わかった」
念話でウーちゃんに速度を落とすように言い、野営することも伝えた。ラキエルにも同じことを念話する。
「みんな、ここで野営を張るぞ」
みんなが浮遊で降りていく。
それを見て、首を傾げる長。
「どうした?」
「敵、闘う、準備、いる。明日、闘う」
「まだ、明るい。準備、する。闘う、できる」
「ダメ。闘う、明日」
オレもウーちゃんから降りる。
長も仕方なく、翼をはためかせ、ウーちゃんから離れた。
野営を張っていると、まわりにはグリフォンたちが翼を休めたり、何かエサになるものを狩っていた。上空にも数頭が旋回している。
まだ、夕方にも少し時間がある。
「こりゃ、ケイナの言ってたことが当たりみたいだね」とダルトン。
「そうだな。そろそろ捕獲してみるか」
「了解」
ダルトンがみんなに作戦を伝えると、捕獲の準備をするみんな。
準備が整ったところで、みんながうなずく。
それを確認すると、オレは長に声を掛けた。
「長、悪い。来て」
長は、仲間の一頭のそばから、こちらへと歩いてくる。オレたちのことを警戒もしていない。
「どうした?」
「話、ある」
もう少し近付いてもらう。
「それで?」
充分な位置だ。
オレは後ろ手で、ダルトンにサインを送る。
すると、結界が張られた。
それに驚く長。
「なんだ!」
「落ち着く。結界、張った。声、ここだけ。外、聞こえない」
そう、張った結界は、遮音と不侵入の結界だ。だから、長が何を叫ぼうと、外には聞こえないし、外からは入れない。
長は観念したのか、落ち着きを取り戻す。だが、怒りが滲み出ている。
「話、何?」
オレは、魔導具を長の脚のあいだに転がした。すぐに起動される。ヘッジちゃんバリアだ。これで長は動けない。
「なんだ?」
「長、なぜ、まだ、ここ、いる?」
「おまえたち、守る」
「必要、ない。長たち、去る。構わない」
「いや、守る」
少し慌ててる。
「オレたち、闘う。あと、敵、少ない。闘う。縄張り、得る。長、違うか?」
黙った。この場合、沈黙はそのとおりってことなんだが?
「長、おまえ、敵、渡す、できる。いいか?」
歯を噛み締めている。歯じゃなくて、クチバシか。
「おまえ、正しい。オレ、おまえ、負けた。みな、連れて、帰る。離して」
諦めが早いな。だが、捕らえられた状態では、それも仕方ないか。
「ダルトン」と振り返る。
「なに?」
「長が認めた」
「作戦だったって?」
「ああ」
「んじゃ、例の作戦に移行する?」
「話してみる」
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