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異世界に勇者召喚されたけど、冒険者はじめました  作者: カーブミラー


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849/872

849【グリフォン討伐その十五】

続きを読んでいただき、ありがとうございます。励みになります。


今話は、少し短めです。

 ふたたび飛び立ち、長の縄張りの端に向かう。長の仲間のグリフォンたちを引き連れて。


 四時間ほどすると、長が話し掛けてきた。

「敵、縄張り、近い」

「わかった」

 念話でウーちゃんに速度を落とすように言い、野営することも伝えた。ラキエルにも同じことを念話する。

「みんな、ここで野営を張るぞ」

 みんなが浮遊で降りていく。

 それを見て、首を傾げる長。

「どうした?」

「敵、闘う、準備、いる。明日、闘う」

「まだ、明るい。準備、する。闘う、できる」

「ダメ。闘う、明日」

 オレもウーちゃんから降りる。

 長も仕方なく、翼をはためかせ、ウーちゃんから離れた。


 野営を張っていると、まわりにはグリフォンたちが翼を休めたり、何かエサになるものを狩っていた。上空にも数頭が旋回している。

 まだ、夕方にも少し時間がある。

「こりゃ、ケイナの言ってたことが当たりみたいだね」とダルトン。

「そうだな。そろそろ捕獲してみるか」

「了解」

 ダルトンがみんなに作戦を伝えると、捕獲の準備をするみんな。

 準備が整ったところで、みんながうなずく。

 それを確認すると、オレは長に声を掛けた。

「長、悪い。来て」

 長は、仲間の一頭のそばから、こちらへと歩いてくる。オレたちのことを警戒もしていない。

「どうした?」

「話、ある」

 もう少し近付いてもらう。

「それで?」

 充分な位置だ。

 オレは後ろ手で、ダルトンにサインを送る。

 すると、結界が張られた。

 それに驚く長。

「なんだ!」

「落ち着く。結界、張った。声、ここだけ。外、聞こえない」

 そう、張った結界は、遮音と不侵入の結界だ。だから、長が何を叫ぼうと、外には聞こえないし、外からは入れない。

 長は観念したのか、落ち着きを取り戻す。だが、怒りが滲み出ている。

「話、何?」

 オレは、魔導具を長の脚のあいだに転がした。すぐに起動される。ヘッジちゃんバリアだ。これで長は動けない。

「なんだ?」

「長、なぜ、まだ、ここ、いる?」

「おまえたち、守る」

「必要、ない。長たち、去る。構わない」

「いや、守る」

 少し慌ててる。

「オレたち、闘う。あと、敵、少ない。闘う。縄張り、得る。長、違うか?」

 黙った。この場合、沈黙はそのとおりってことなんだが?

「長、おまえ、敵、渡す、できる。いいか?」

 歯を噛み締めている。歯じゃなくて、クチバシか。

「おまえ、正しい。オレ、おまえ、負けた。みな、連れて、帰る。離して」

 諦めが早いな。だが、捕らえられた状態では、それも仕方ないか。

「ダルトン」と振り返る。

「なに?」

「長が認めた」

「作戦だったって?」

「ああ」

「んじゃ、例の作戦に移行する?」

「話してみる」


読んでいただき、ありがとうございます。面白ければ、ブックマーク、評価、リアクションをお願いします。励みになりますので(汗)

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