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異世界に勇者召喚されたけど、冒険者はじめました  作者: カーブミラー


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839/899

839【グリフォン討伐その五】

続きを読んでいただき、ありがとうございます。励みになります。


今話は、少し短めです。

 とりあえず、オレたちは朝食を終え、お茶休憩。

 どうするよ、と話し合うが、答えが出ない。

 そのとき、索敵さんが警報を発する。

「迎撃態勢!」

 全員がオレの声に反応して、武装する。

 オレもコンパウンドボウを出して向けた。

 グリフォンがものすごいスピードで接近してきていた。ターゲットはラキエルだ。

 そのグリフォンに狙いを定め、射た。

 グリフォンはわかっているくせに、構わず、突っ込んできた。

 が、矢はグリフォンの右肩に食い込んだ。

 その途端、そのグリフォンはバランスを失いつつも錐揉み状態で突っ込んできた。

 オレは次の矢をつがえ、ようすを伺う。

 グリフォンは、コントロールを失い、ラキエルの手前の岩肌に回転しながら頭からスライディングしていく。

 ラキエルの前を通り過ぎ、十メートルほど行って、ようやく止まった。

 身動きするが、うまく動けないようだ。

 鑑定すると、酩酊状態と出た。どうやら、思ってもみなかった錐揉みに、目をまわしたようだった。

 オレはコンパウンドボウを構えながら、近付く。

 よろよろながらなんとか四足で立つグリフォン。

 頭を振ってから、こちらを見ると、おのれの右肩を見て、目を伏せ、平伏した。

 鑑定さんが知らせる。負けを認めたのだと。

「負けを認めた。周囲の警戒を頼む。これからコイツと話してみる」とみんなに声を掛ける。

 コンパウンドボウの構えを緩め、そのグリフォンに近付く。

 グリフォンに話し掛ける。

「おまえ、何、狙った?」

 グリフォンがまぶたを開け、オレに視線を向ける。

「おまえ、何、狙った?」と再度、聞く。

「馬、狙った」

「馬、狙う、なぜ?」

「このあたり、いない。うまい、聞く」

 思わず吹いて笑ってしまった。

「どした?」とダルトン。

「なんでもない」そう答えて、グリフォンに向かう。「キズ、痛む?」

「うむ」

「待って」

 オレはすぐそばまで行って、右肩に触れ、バキュームして手元に矢を出した。それをグリフォンに見せる。

「すぐ、癒す」

 傷口をクリアしてから、治癒ポーションを垂らす。

 そのようすを見つめるグリフォン。

「痛み、薄らいだ」と不思議そうな顔をする。

「ふつう、人間、しない」

「知ってる」

「なら、わかるな」

 そのグリフォンは身動きしたかと思うと、身体をゴロンと転がして、腹を上にした。

「服従、する」そこまでする必要はないんだけどな。「契約、する」

「契約、したい?」

「契約、名前、ある、うれしい」

 あぁ、ネームドになりたいって話か?

 これまで名付けで、ウーちゃんたちにはそれほどの影響はなかった。

 だが、聞くところによると、ネームドになると、力が増すらしい。

「どったの?」とダルトン。

「従魔契約して、ネームドになりたいらしい」

「ネームドに? 名前を与えられても力は変わらないよ? ウーちゃんたちを見ればわかるでしょ?」

 そうなんだよねぇ。

「契約、できる。だが、ネームド、ならない」

「ならない?」

「ならない。今まで、なった、いない」

 グリフォンは、しばらく黙考していた。

「契約、名前、得る。可能か」

「契約、できる。名前、与える、できる」

「いい」

 まぁ、了解も得たし、子どもの話もしたいし、契約するか。

「これから、契約、する。いいか?」

「頼む」


読んでいただき、ありがとうございます。面白ければ、ブックマーク、評価、リアクションをお願いします。励みになりますので(汗)

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― 新着の感想 ―
 サブは獣キラーと歴史に記さなきゃな。
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