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異世界に勇者召喚されたけど、冒険者はじめました  作者: カーブミラー


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782/784

782【メタル・ワームのその後】

続きを読んでいただき、ありがとうございます。励みになります。


今話は、少し短めです。

 夕方、王城からの使いが来て、武装して、登城せよとの(めい)により、《竜の逆鱗》と《黄金の盾》が呼ばれた。


 ***


 馬車三台に乗せられて登城すると、すぐさま大会議室へと案内された。

 そこには、ほかにも冒険者とおぼしき面々がいた。

「オマル、サブ殿」と声を掛けられ、そちらを見ると、冒険者姿のハシムがいた。

「ハシム、久しぶりだな」とオマル。「このようすだと、大ごとか?」

「ああ。ここには、王都に滞在している冒険者パーティーに集まってもらった。王都の冒険者たちは冒険者ギルドに招集されたそうだ」

「何かあったのか?」

「ゴクラ子爵殿から、メタル・ワームのことは?」

「聞いた。まだ討伐できていないのか?」

「ああ。小型のヤツは、何体か捕まえて、対応策の検討のための確認をしたらしい」

「それで?」


 そこに扉が開き、ルドが入ってきた。

「休暇中のところ、誠にすまない。私はルド・ゴクラ子爵と言う。現在は、近衛隊隊長を務めている。本来ならば、近衛の管理外ではあるのだが、臨時の魔獣討伐作戦の指揮官となった。もと冒険者だ。言葉に気を遣う必要はないので、ふつうに話してくれて構わない。よろしく頼む」と軽く一礼。「現在、メタル・ワームが暴れていて、近隣の兵士が討伐作戦を遂行しているが、うまくいっていない」

 ザワザワする冒険者たち。

「この中で、メタル・ワームの討伐を行なった者、あるいはそういう話を聞いた者はいないだろうか。どんな情報でも構わない。聞かせて欲しい」

 冒険者たちは、まわりを見回している。そうした者はいないらしい。

「確か」とひとりが手を挙げた。「メタル・ワームは発見報告もあまりなかったはずですが」

「そうだ。魔獣図鑑にもたいした情報はなかった。唯一、伝聞ではあるが、知人からの情報があった。その内容は、“表皮は硬く、鉄剣では歯が立たず、折れることもある。頭部の核を潰せば、倒せるらしい"というものだ」

 つまり、ほかからも情報はなかったわけか。

「閣下」とひとりから声が上がった。「我々を集めた理由はなんですか? しかも武装して来いと、集められたのは?」

 うなずくルド。

「諸君に緊急討伐依頼だ! すでに王都冒険者ギルドからもC級以上の冒険者が向かっている! 国軍も出ている! 君たちにも参加を求める!」

 冒険者たちが騒ぎはじめた。薄々、そうなるだろうとは思っていても、実際にそう言われたら、“はいそうですか”とはならない。


「ルド!」とオレは声を上げた。「状況を教えてくれ! 場所と被害状況、それとメタル・ワームの頭数、それに冒険者ギルドから出た冒険者の情報も欲しい!」

「わかった!」

 それで教えられたのは、次のとおりだった。

 場所は王都にほど近い岩場の村々で、ほぼすべての村々がつぶされた。村人はすでに王都近くへと避難していて大丈夫だが、そこもいつどうなるかわからない。メタル・ワームの頭数は、大小合わせて、十二。ひときわ大きい個体は、長さ五十歩ほどだと言う。

「はぁっ!? 五十歩だと!」とひとりが素っ頓狂な声を上げた。

 オレのそばで、ダルトンが「あちゃ~」と情けない声を出す。

「そうだ!」とルド。「それから、冒険者ギルドからは、B級パーティーがひとつとC級パーティーが三つ出た! それ以上のランクの冒険者が今はいない!」

「サブ」とダルトン。「やれそう?」

「初見の魔獣だぞ。弱点は表皮に覆われていて、鉄剣じゃ意味がない。ミスリル剣でも弾かれるだろうな」

「だよな」

「ともかく、参加は決定だ。となると、現場に行くしかないな」

「そだね。五十歩の大きさなんて、想像できないよ」

「太めのボアだと思えば?」

「あぁ、ありがとう、想像できた」とため息を吐く諦め顔のダルトン。


読んでいただき、ありがとうございます。面白ければ、ブックマーク、評価、リアクションをお願いします。励みになりますので(汗)

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