783【メタル・ワーム討伐 その一】
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今話は、少し短めです。
王城に集められたオレたち冒険者は、メタル・ワーム討伐へと出発した。
オレだけは、ルドに許可を取り、ルドの屋敷に戻って、ラキエルであとを追い掛けることにした。
ラキエルは、雨の中を走ることを嫌がらず、ただ褒美にゴブリンを要求してきただけだった。
王都門を出ると、ラキエルにはケルピー化してもらい、走ってもらった。その方がスピードが出やすいから。
***
先に出ていた冒険者たちを乗せた馬車に追いつくと、ラキエルに馬化してもらい、馬車をつなげて、合流した。
それで《竜の逆鱗》のみんなが乗り換えて、先行することに。これもルドには説明してある。
なんと、ルドが当然のように乗り込んできた。
「先行するなら、指揮官が一緒だろ」と。
文句も言わずに、ラキエルを走らせた。
どんどんとスピードが増す。
「なんだ、この馬車は!?」とルドが驚く。
当然だ。この馬車には、浮遊の魔導具を付けてあるのだ。そのため、揺れはほぼない。それにラキエルも速い。
「急ぐんだろ」とダルトン。
「そりゃ、そうだが」
「そういう馬車なの。考えるだけ無駄だよ」
「特注品か」
「そんなとこ」
***
目的地に到着。
その村は無残にも破壊されていた。
それだけではなく、あちこちに兵士や冒険者が倒れていて、何人かが仲間を助けている。
討伐目標であるメタル・ワームの姿が見えないが、暴れている音は響いてきていた。
索敵さんがすぐに見つける。だいぶ離れてはいるが、数からして、討伐された個体はいないようだ。それともいくらかは討伐したが、新たな個体が出てきたのか?
死骸の数をチェックすると、どうやら後者らしい。
オレはさっそく指示を出す。
「キヨミ、マナミ、ラーナ、ウーちゃんは、ここで負傷者の手当てを頼む。オレたちは、討伐対象を追ってみる」
「「わかりました」」とキヨミとマナミ。
オレ、ダルトン、エイジ、ハルキ、ケイナ、ミリンダで飛び出す。ルドもオレたちを追い掛けてくる。
「サブ! どうするつもりだ!」とルド。
「様子見だ! 小型の個体がいたら、討伐する!」
「わかった!」
雨粒が顔に当たって痛い。
「全員! 魔法盾で雨を防げ!」
「「「「「了解!」」」」」
しばらく走ると、いち個体が前方に見えてきた。二メートルほどの細長い岩が暴れている。
鑑定してみる。
「サブ?」とダルトン。「どうすんの?」
「迂闊に近付くな! 理由は不明だが、状態異常だ! 誰か、ロープで輪投げはできるか!?」
「輪投げ!? どうすんのさ!」
「動きを止める! 頭と尾のそれぞれに輪を引っ掛けて、なんとか丸める!」
「わかった! オイラがやるよ!」
ダルトンがロープをマジックポーチから出して、輪っかを作ると、頭上でくるくるとまわしはじめた。
ダルトンが指を離して輪っかを投げると、きれいにその個体の首へとハマり、ダルトンがロープを一瞬引くと、輪っかがキツく締まる。
オレが潰れた鉄剣を地面に力いっぱいにぶっ刺すと、ダルトンがそこにロープをグルグルと巻いていく。
その端をオレが受け取り、ダルトンは次のロープを準備して同じように投げる。
今度もうまくハマった。
そのあいだに、オレは最初のロープを固定。次の鉄剣をまた地面に刺した。
その鉄剣にダルトンがロープを巻いていく。
今度は、もう一本の鉄剣をメタル・ワームの胴体近くの地面に刺す。
「よし! ハルキがダルトンのロープを代わりに引っ張って、こいつを動けなくするんだ」
「はい!」
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