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57 第三回夏祭り息止め大会

 とある町内。

 今年も夏祭りに合わせて、「第三回夏祭り息止め大会」が開催されることになった。

 優勝者には前二回と同様、ビール三カ月分の賞品が贈呈される。

 第一回大会では息をしていない者が、第二回大会では口と鼻のない者が参加していたことから、今年はあらかじめ回覧板で、「息をしていない者、口と鼻のない者の参加は認められません」と、新たなルールを作って周知をしていた。

 そのほかは昨年までとまったく同じ。

 会場内のテーブルには、水が満タンに入った洗面器が十個並べられ、老若男女十名の強者たちがそれぞれの洗面器の前に立ち、集まった観客たちは、今年は誰が勝つのかと興味津々に見ている。

「それではこれより、第三回夏祭り息止め大会を始めます」

 町内会長がルールを簡単に説明してから、ピーッと開始の笛を吹き鳴らした。

 参加者十人が、いっせいに洗面器に顔を突っ込んだ。

 一分経過。

 半分以上の者が顔を上げていた。

 二分が経過。

 息が続かず、顔を上げた者が九人となった。

 最後の一名が決まったので、町内会長がその者の耳元に向かって勝利を告げた。

「優勝ですよ」

 最後まで残っていた者が、洗面器から顔をゆっくりと上げた。

「わっ!」

 町内会長がその者の顔を見て、驚きの声をあげた。

 顔がウロコだらけである。

 さらに喉の部分には大きなエラがついていた。


 大会終了後。

 町内会長からルール改正の発表があった。

「これまでのルールに加え、来年からはエラ呼吸をする者の参加は不可にします」


次回は第四回夏祭り息止め大会です。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 魚人! これはアリそうと思ったヤツですね! 運営側も想定しておけばいいのに……
[良い点] 第3回大会のオチ、自分の推理が当たりました! 「エライ!」と、自分を誉めようと思います♪ 第4回大会のオチ、今のところは全く思いつきません。気になります!!
[一言] 第二回、第三回と楽しく拝読させていただきました。次は何が来るのか……ところで優勝賞品のビール三か月分はどうなっているのでしょう? 二位の方に進呈されてるんでしょうか。
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