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56 第二回夏祭り息止め大会

 とある町内。

 昨年に引き続き今年も、夏祭りに合わせて「第二回夏祭り息止め大会」が開催されることになった。

 優勝者には昨年と同様、ビール三カ月分の賞品が贈呈される。

 昨年は息をしていない死者が参加していたことから、今年はあらかじめ回覧板で「息をしていない者の参加は認められません」と、新たなルールを作って周知をしていた。

 そのほかは昨年とまったく同じ。

 会場内のテーブルには、水が満タンに入った洗面器が十個並べられ、老若男女十名の強者たちがそれぞれの洗面器の前に立ち、集まった観客たちは、今年は誰が勝つのかと興味津々に見ている。

「それではこれより、第二回夏祭り息止め大会を始めます」

 町内会長がルールを簡単に説明してから、ピーッと開始の笛を吹き鳴らした。

 参加者十人が、いっせいに洗面器に顔を突っ込んだ。

 一分経過。

 半分以上の者が顔を上げていた。

 二分が経過。

 息が続かず、顔を上げた者が九人となった。

 最後の一名が決まったので、町内会長がその者の耳元に向かって勝利を告げた。

「優勝ですよ」

 最後まで残っていた者が、洗面器から顔をゆっくりと上げた。

「わっ!」

 町内会長がその者の顔を見て、驚きの声をあげた。

 目も鼻も口もない。

 のっぺらぼうだったのである。


 大会終了後。

 町内会長からルール改正の発表があった。

「これまでのルールに加え、来年からは口と鼻のない者の参加は不可にします」


次回は「第三回夏祭り息止め大会」です。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白いです! 第1回大会のオチをどう越えるのか!?と、どきどきしながら拝読しました。 「そうきたか!!」と、お上手だなぁと、自分のおでこをぺしんと叩きたい気分でした(^_^ゞ このまま次話…
[良い点] 確かに!どこで息をしてるのか・・そもそもノッペラボーは息をしてるのかww  [一言] 次次と 妙なルールがふえていく町内会。さて3回目はどうなるか^^)
[良い点] のっぺらぼう……、本当に息してたの? と私も思ってしまいました。 どこかに呼吸腔でもあったのですかね? いずれにしても、これだけの対応で済むお祭りなので、あやかし要素満載なのかもしれませ…
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