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37 誕生日にはケーキを
なんだ、なんだよ!
菊の花はまだいいとして、皿にマンジュウが三つとは、なんとも的外れなお祝いではないか。
誕生日にはケーキが常識だろう。
それにロウソクもたったの二本かよ。
オレは六十だぞ。
どう考えたっておかしいじゃないか。
家族のみんなを前にして、
「おい! 今年は、なんでケーキじゃないんだ」
オレは怒鳴った。
「あなた……」
妻が神妙な顔でオレの前に正座する。
タタミに手をついて、この無礼をわびようとでもいうのか。
うん?
なんで、そんなもの……。
妻の手に数珠があるのだ。
「ポックリいっちゃって」
チーンと音がした。




