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128 小人

 私は仕事が休みの日、ほかに用事があったり、また雨が降らない限りはウォーキングをしている。

 これはダイエットを兼ねた健康のためである。

 歩くのは近所の運動公園。

 そこには背の高い樹々が多くあり、それらが枝を伸ばして日陰を作っているので、まともに日差しを受けることもなく、歩くのに都合がよいからである。

 それがここ二、三日。

 遊歩道を周回している途中、なぜか靴に小石が頻繁に入るようになった。それも周るたびに同じ場所で入っている。

 なぜ同じ場所だと言えるかというと、いつもその近くにある同じベンチに腰を下ろして靴を脱ぎ、そこで靴に入った小石を出しているからである。だから靴に小石が入るのは、そのベンチのちょっと手前ということになる。

 この奇妙なことはもう三日以上は続いている。

 これはたまたまのことなのか。

 それとも何か原因があるのだろうか。

 で、今日。

 私は靴に入った小石を出したあと、遊歩道に小石でもばらまかれているのだろうかと、その付近を注意深く観察してみた。

「あっ!」

 私は思わず声を上げていた。

 遊歩道を少しそれた草むらに、人間によく似た姿かたちをした、小指ほどの大きさの小人がいたのだ。小人は私の驚きの声に、あわてた様子で草むらの陰に逃げ込んだ。

 この世に小人がいる。

 そんなことは信じたくない。

 私は何も見なかったことにして、ウォーキングを再開した。


 あれ以来。

 私の靴に小石が入ることはない。

 ただ今も……。

 ウォーキング途中、あのベンチに座って靴を脱ぐ人の姿をよく見かける。



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