談夜山でぼくらは。Ⅲ
「それで、3人も海の幽霊に会いに来たの?」
ドリーは先程から黙り込んでしまっている3人の表情を一人一人見ながら問いかけた。
「まぁ、そんな感じかな?」
とナキアは2人を怖がらせないように、優しい笑顔で微笑みながら返そうとしたが、
「だからあんたら2人はさっさとこの噂から手を引くんだな。」
とハンテは氷のように冷たく、素っ気ない態度をとった。
その表情は、先程までおふざけをしていた時のハンテとは別人のような表情であり リトと以前に戦闘を繰り返していた時と同じような目付きをしていた。
そう、ハンテは自分の正義を信じて疑ってないのだ。
「ハンテ、そんな言い方はないんじゃ」
テータはハンテの言ってることは間違えではないが、そのトゲあるような言い方に指摘しようとしたその時
「この先、この子達がもし 恐ろしい目にあった後誰がどう対処するんだ!」
とハンテは声を荒らげた。
それもそのはず、ハンテこそ、以前にキルフィールに弄ばれた過去があり どれほど痛い目にあってきたか知ってるからこそ心を鬼にしてでも、止めないといけないと思ってるからこその行動だからだ。
「私は遊び半分でここに来た訳じゃない 私の揺るがない信念と正義の名に恥じない存在である為にここに立っているのだ。」
ハンテのその目は揺るがない信念で満たされており、二人を守りたいが為の判断で動いている現状に少しだけ心を痛めながら、決して通すわけには行かないと言う決意がそこにはあった。
「それは、やーが弱いから ここから先に来るなって言っているば?」
セキヤは表情を曇らせて俯いたまま、ゆっくりとハンテに1歩ずつ近づくように歩いた。
歩きながら1度深く深呼吸をし、俯いていた顔をあげ 目の前にいるハンテに対して目を逸らさず 見つめた。
「俺は、俺の友達が談夜山の方に遊びに行くと聞いて以降その子とは全く連絡が取れなくなった。それどころか その友達の両親に聞いてもまだ帰ってきてないと言ってた。 だから、俺は色んな噂を知ってるドリーに聞くと ここ談夜山の海の幽霊の噂を聞いた、もしかしたら俺の 友達は冗談半分で向かって遭難してるのかもしれない そう思いここに立っている。」
語るセキヤの目には嘘偽りない、正義に溢れている真剣な眼差しであることに ハンテはハッとした。
MOJでの争いの時も リトはリトの正義を ハンテはハンテの正義があり、結果ぶつかってしまった。 今も同じ状況なのではないかと、ハンテは気づいたのだ。
「たしかに、本物のヒーローのハンテさんからするとうちらが遊び半分に見えてるのかもしれない ドリーの天使に対するあこがれも 俺のヒーローになりたいという夢さえも しょうもない戯言に見えるかもしれない、けどなこれだけは言わせてくれ」
「他人の夢ー!やしがってよっけ人なんて
この世ー探しても誰とりありんのーんだら!!
どあんて黙ってわいろー行かせろ!」
とセキヤは感情的になりすぎて、溢れ出す方言と共に自分の思っている感情を言葉としてハンテに対して吐き出した。
1度乱れてしまった感情を一旦落ち着かせるためにセキヤはもう一度深呼吸をし
「まぁ表情見てたらわかるよ 3人とも、天使たちと何があったか知らんけどさ、その感情を俺らに持ち込むな 俺らは俺らの正義 そっちはそっちの正義がある それで敵対してる相手がその 海の幽霊ってやつ それだけでいいでしょ。」
セキヤはそう言い切るとハンテに対して手を差し伸べた。
「なんだこれは、」
「仲直りの握手だら」
と言いハンテの手を無理やり掴み 仲直りと言わんばかりに掴んだ手を縦に振った。
「はい、これで終わり! 仲違いも無し こっから協力戦な!」
とセキヤは微笑みハンテやテータ達の方と、ドリーの方へ向いた。
「さすが、セキヤ 僕らのクラスのムードメーカーだな」
とテータは圧巻しながら小さくボヤいた。
「私、天使に憧れ持っちゃいけないの、?」
ドリーは少し困惑し、不安げな表情で俯いた。
そんなドリーにナキアは肩をポンポンと叩き
「夢を見る権利は誰にだってある 憧れることが悪いわけじゃないの だからこれからもずーっとその憧れ応援させてよ」
と優しく声をかけた。
ナキアのその優しい言動にドリーは浮かび上がっていた1粒の涙を拭い 大きく頷き喜んだ。
ありくらげ。です
めちゃくちゃ誤字しやすいので、おやと思ったら教えてもらえると嬉しいです!
ちなみに感想くれるとめちゃくちゃ喜びます。
ストーリーに干渉しない程度の質問にはお答えします。
ではまた。




