65:正義の過ち
カネヅは目の色を変えて、真剣な眼差しでテータの前に立った。
「この度は本当に、俺らMOJが申し訳ないことをした。本当にごめんなさい!」
と大股広げて両手で膝を抑えながら、90度ちょうどじゃないのかと思うほどの角度で頭を下げた。
「そんな僕に謝らなくていいんだよ! それに悪魔に操られていたんでしょ?」
「だからと言っても、乗っ取られてしまったのは盲点だった。悪魔という言葉がまさかトリガーになるとは…。」
「って、ちょいちょい!2人のこの会話、戦い終わったあとも聞いたで? もうみんな楽しめばええやんけ!」
リトはしんみりした空気を笑い飛ばすように2人の肩を叩いた。
叩かれたカネヅとテータは笑いながら、遠くで走ってるナキア達を見ていた。
「あ、ナキアがコケた。」
リトがコケたナキアを指を刺した
「ちょちょ!ナキア!!?」
テータはコケたナキアの方を慌てながら走って向かった。
「まぁ、うちらもこれからやで リーダー…じゃなくてカネヅ」
リトはカネヅに微笑みながら優しくカネヅの肩に触れた。
「あぁ、それもそうだな…。」
カネヅは泣きそうになった顔を上げて込み上げてくる涙を押さえ込んだ。
―夕方 住宅街
「にゃー…まじで、どこいったにゃアイツら」
ベレトは放課後の3人を探すようにあちこちを巡り回っていたのだ。
「養ってもらうかにゃ…すごく、にゃんかいいのかもしれないにゃ」
期待を膨らましながら、これから楽しい人生を歩めそうだという高揚感でベレトは3人を探す勢いを少しだけあげた、その時
「ザシュッ」
ベレトの身体に何かが突き刺さる音がした、それは腰の肉を貫くように鈍い音だった。
突き刺さったものはどうやら、刃物らしく、腰から腹まで貫通しており、ベレトはその状態を目で認識した。
「…にゃ、?」
みるみる込み上げてくる痛みと同時に吐血し始めるベレトはゆっくりと後ろを向いた。
「見覚えの…ある…赤髪…、お前は…たしか、」
思い返す前にベレト目の前が真っ暗になった。
ベレトが最後に見たもの、それはあったかも知れないMOJの3人との思い出、陽だまりの河川敷でカネヅに撫でられながら、3人の雑談を聞き心地よく眠れそうな情景。
今はもう見れない、情景…。
「…ベータ帰ってこないのかな」
ハンテ達はテータとナキアと途中で解散し、3人でMOJの秘密基地周辺の河川敷に座りながら話していた。
「まぁ、悪魔だったんだし もしかしたら利用したいだけだったのかも…」
カネヅは少しだけ俯いて寂しそうに呟いた。
「せやなぁ、でもうちらは待つしかないやん?」
リトは立ち上がりズボンに着いた砂をあえて、ハンテにかけるように払った。
「ってめ!何しやがってる!」
ハンテはリトにキレ散らかしながら追いかけた。
その状況をカネヅは微笑ましく笑い、誰にも聞こえないほど小さく
「帰ってこいよ。いつも待ってるぜ、ベータ」
と呟いた。
ありくらげ。です
めちゃくちゃ誤字しやすいので、おやと思ったら教えてもらえると嬉しいです!
ちなみに感想くれるとめちゃくちゃ喜びます。
ストーリーに干渉しない程度の質問にはお答えします。
ではまた。




