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メーデー・メーデー・  作者: ありくらげ。
2章転校生狩り
32/46

31:リトという少年

―現在

「ウチは、あんさんのこと()()やと思ってたんや」

悲しげの顔でリトは呟く。


その顔はまるでリト自身もハンテを敵に回した為、自分の居場所であったMOJに帰れないことを理解してたような表情だった。


「私も…そう思ってたよ…。」

ハンテは自責の念に狩られるような気持ちでいっぱいいっぱいになりながら、顔が崩れるように泣き始めた。


リトはボロボロな身体で立ち上がり、泣いてるハンテを背中に歩き始める。

泣いているナキアの頭にはボロボロになった身体を引きずりながら歩いて離れるリトを見て、

今までのリトとの思い出が頭によぎる。


「まっ、…。」

ハンテはリトの足を止めるように声をかけようと思ったが、そこに居るリトと自分は敵同士になったことを改めて認識して泣きながら黙り込んでしまった。


「ここからどうしようか…若者ら」

マリンキャップを被った後に、位置を直してリトはテータとナキアに声をかけたが

ナキアとテータの不安漂う顔にリトは気づいた。


「…そこやないよな。」

リトはテータとナキアに対してゆっくりと頭を下げて


「申し訳なかった! これからはうちはうちの正義としてお嬢さんらを守りたいんや。」

と以前の出来事を悔やみながらも、リトは2人に対して懺悔の言葉を語った。


「あんたを、信じていいんだな?」

そう語るテータはリトに対しての不信感を隠せないまま、声をかける。


それもそのはず、テータはここにいるリト本人と争い、リト自体が殺した訳では無いが、その戦いで死にかけた、いや死んでしまったということがあるからだ。


「私は、さっき私達を守ってくれたし、信じてみたいかも」

テータの背後に体を隠し顔だけを出しながらナキアは語る。


「さっき、私もテータも君が倒れた時、身体が勝手に動いたの。それは多分あなたを正義を悪とは思ってていう私達の判断だと思うの。」

ナキアはしみじみと語りながら頭を下げているリトに対して顔をあげさせるように、手を差し出した。


「あなたの正義もあったんでしょ?聞かせて欲しいな」

そう優しく語りかけるナキアにリトは畏怖し、涙を零してしまった。


リトは頭を上げてナキアとテータに対して、許しを乞うような目線を送る。

ナキアとテータはその目線に気づいて、ナキアは笑顔で小さく頷き、テータは悩みながら、少しだけ目線を逸らしポリポリと頬をかいた後に、リトに対して手を差し伸べた。


リトは差し伸ばされた手を、涙まみれの顔のまま掴みテータの力のままにテータの肩まで身体を引っ張られた。


リトに対して、テータは耳元で小さく

「ちゃんと泣いて、悔やんで、その後仲直りすればいい。待っててやるから」

そう言い放ち後ろにいたナキアに顔で合図した。

ナキアはどういう合図か分かったようにテータとリトへと目線を外した。


リトはナキアが目線を外した瞬間、今まで貯めていた不安や恐怖を吐き出すように泣いた。


ありくらげ。です

感想、ご質問受け付けております。

ストーリーに干渉しない程度の質問にはお答えします。

ではまた。

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