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メーデー・メーデー・  作者: ありくらげ。
2章転校生狩り
27/46

26:リトvsハンテ

「まだ怒りは収まんないぞ!裏切り者ぉ!」


ハンテの怒号は住宅街全体に響き渡った。


「リト!」

テータは横たわって倒れてるリトの方へ走って向かう。

ナキアも出遅れたが、テータの背中に着いてくように走って向かった。


(なんで、なんで、お前らなんだよ!)

ハンテは自分の嫉妬と憎悪の渦に巻き込まれ、涙を浮かべてるその目には、テータをリーダーに、ナキアを自分に見間違える幻想が写ってしまった。


「そこは!そこにいるのは私だったんだ!!」

泣き叫びながら、ハンテはテータ達に殴りかかろうと走りだした。


「【RESTRICT(リストリクト)】」(制限して。)

倒れきってたはずのリトの手のひらが走り出してたハンテの方へ突き出し、緑の光線をハンテに直撃させた。


緑色に一瞬光ったハンテは走っていたはずの足が自分が急に止まった違和感に気づいた。


「裏切り者ぉ!!」

動かない足を無理やり動かそうと足についたガムを振り払うような仕草をするが、地面に着いた足の裏はずっと剥がれない。


「話を…、」

リトはよろよろと身体を揺らしながら立とうとするが、力が上手く入らないのかふらついてしまった。


テータ達はふらついていたリトにギリギリ間に合い右肩をテータ、左肩をナキアが支えれた。


口を開けるのも必死な程にボロボロになった身体でリトは優しい声でハンテに語りかける。


「話を…させて…もらえん…?」

そういいきった後にリトは自分を体重を隣にいる2人に乗せてることに罪悪感を抱いたのか、ゆっくりと立膝になり両手を地面につけて座り込んだ。


「裏切り者と話すバカはいるか…!」

泣きながらもハンテは動かない身体を必死に動かそうとバタバタ暴れ続ける。


「制限したんや…、あんさんの行動を、あと2時間、うちが解こうとするまで絶対1歩たりとも動かんで…。」

リトが、ニヤつきながらボロボロな顔でハンテに笑いかけた。


ハンテは自分の感情を落ち着かせる深い呼吸をして今の動かない、現状に啜り泣き


「リーダーは、」

小刻みに呼吸に整えながら手で涙を拭いつつハンテは、口を開けた。


「リーダーはあんたを信じてたんだ。いつも信頼してたんだ。憎かった、羨ましかった。」

ハンテはリトに思っていた感情を吐き出した。

そんなハンテの言葉にリトは声には出さないものの相槌を打ちながら話を聞いた。


「なのに、あんたはリーダーを裏切ろうとした!!私はあんたを妬んでたが!ライバルと思っていたんだ!」

ハンテはMOJのグループのことをグループにいる誰よりも真剣に考えてた。

リーダーの事も尊敬し敬い尽くしてた。

リトの事も妬みながらも、ライバルとして認めていた。

だからこそ、蹴り飛ばすほどにハンテにとってリトの裏切り行為は許せないものだった。


「うちらは正義かも知れへんけど、命を奪う行為を正しいとは思えへんのや。」

リトは自分の正義を語った。

それは訴えてるようで、裏切り行為になる事もわかった上での決意だった。


「私達は同じ、リーダーから助けられた身のはず!なんで裏切り行為を考えるお前が尊敬されて!なんで必死にあのグループを信じて我慢してきた私があんたより下なんだよ!!」

泣きながら怒鳴りあげたその声は今まで言えなかった。

言いたかった、ハンテの葛藤だった。

悔やんでも、憎んでも、恨んでも、何をしても戻らない、もう戻れないところまできてしまった。なれの果てに最後の抵抗と言わんばかりに吐き出した。


「うちは!!!」

リトがこの話し合いで初めて大きい声をあげた。

その大声はまるで、ハンテの心の壁を壊すように勢いよく、ハンテの耳に届けた。


「ウチは、あんさんのこと()()やと思ってたんや」

ありくらげ。です

感想、ご質問受け付けております。

ストーリーに干渉しない程度の質問にはお答えします。

ではまた。

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