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メーデー・メーデー・  作者: ありくらげ。
2章転校生狩り
26/46

25:ハンテの思考

(ねぇ、リーダー…どうしてこうなったんだろう。)

ハンテはここにいないはずのリーダーに心の中で語りかける。

その気持ちはまるで、手を離された子供のように繊細な心で。

―数週間前:MOJ秘密基地内

MOJの秘密基地は誰も来ないような学校から少し離れた竹林の中にあるボロボロになった空き小屋をリーダーが見つけ、その後リトとハンテの力を借り 人が少しは暮らせるほどには綺麗にされてる 秘密基地である。


「遅いですね。リトさん」

スマホを見ながら秘密基地の出口をチラチラと見ながらハンテはリーダーに声をかけた。


「あいつのことだ、どうせ悪魔の少女を倒して駄菓子屋でも寄っているんだろう。」

秘密基地内で出口の目の前の奥に置いてあるソファに座りながらリーダーはニヤニヤと語る。

その顔は信頼の証と言えるほどの浮つき顔だ


ハンテはそんな顔で信頼されてるリトになんとも言えない嫉妬をしていた。

これまでもそうだった、MOJという集団は色んな正義や悪と抗争を行ってきた為 勝つこともあれば負けることもあった。

抗争の時は大体ハンテは情報係だからと秘密基地内で待機しており、残りの2人で争いに向かっていた。

負けて帰ってくる時、リーダーはいつもリトと肩を組みボロボロになりながら秘密基地に帰ってくることもあった。

その行動はハンテにとっては羨ましくて仕方なかったのだ。


(そこに本当は私もいたかった。同じように痛みを味わいたかった。)

内心思う気持ちは2人に届くはずも無かった。


今回に対しては女子生徒1人の討伐を目的としてるからリトは当然勝って帰ってくるとハンテはワクワクしていた。

なぜなら、傷だらけで帰ってきたら嫉妬する必要もなかったから

しかし、現実はそうも上手く行かなかった。


「ガラガラッ」

ボロボロになっているフェンスを開けたリトの姿は立つのも精一杯と思えるほどに身体が血まみれだった。

返り血と思わしきものも付いてるが、それを一瞬では目視できないほどにリトから出ている血も多かったのだ見るに耐えらないほどの背中の傷を必死に見せないようにリトは笑顔でピースサインをし


「すまんな、負けてしもーたわ」

と言いその場で倒れてしまった。

リトが倒れたその場はすぐさま、血の水溜まりができそうなほど滲み出ていた。


「リト!!」

大声で名前を呼びながらリーダーは倒れたリトへと一直線に駆けつけた。


見たことないリーダーの動揺に、聞いた事がなかった声量で心配する姿に、ハンテの嫉妬する心のバケツは満タンに満たされるほどに耐えられなくなった。


「何をグズグズしてる!ハンテ!!リトが死んでしまうだろ!いつもみたいにお前の能力を使え!!」

リーダーは目に涙を浮かべながら怒号をあげた。


(私が、怒られた?こいつのせいで?)

ハンテは信じられなかった。

MOJは自分達の居場所であったはずなのにいつも間にかハンテの目に映っていたのはリーダーとリトの青春物語だけだったからだ。

(私だって…私だって…)

―現在 :ナキアの部屋内ドア前

「私だって同じ立場でいたかったんだ!!」

そう怒鳴りあげながらハンテは嫉妬と憤怒で耐えきれないほどに涙を零しながらリトやテータに向かい手のひらを突き出した。


「【INVERT!!(インバート)】」(逆転してしまえ!!)

そう唱えるとリト達の目線は逆さまになった。

リト達の踏んでいた床自体が反転し天井側になっていたのだ。

重力に逆らえず落ちる身体に3人は何も抵抗できなかった。


「死ねぇ!!裏切り者ぉ!!!」

ハンテはずっと片手に持っていたスマホを地面に投げつけ重力のままに落ちるリトの身体をタイミングよく蹴り飛ばした。


リトは後ろにいるナキアとテータを巻き込みながら後ろにあった窓ガラスから外に吹き飛ばされた。


「お嬢ちゃん!若者!!」

リトは窓ガラスから吹き飛ばされた瞬間、上半身を後ろに回しハンテとテータに手を差し出し


「【RESTRICT(リストリクト)!】」(制限しろ!)

と唱え、吹き飛ばされた2人に対して痛みの制限をかけた。

ハンテはナキアの部屋のドアに近い隅まで下がり勢いよく助走し割れた窓ガラスに飛び込みその勢いで上手く着地をしたばっかのリトの顔面向かって飛び蹴りを当てた。

リトの身体はハンテの蹴りが直撃したことにより顔から吹き飛んだ。

受け身を取り切れないままリトは地面に転がりやがて勢いは落ち着き地面に顔を伏せたまま倒れきった。


「まだ怒りは収まんないぞ!裏切り者ぉ!」

ハンテの怒号は住宅街全体に響き渡った。

ありくらげ。です

感想、ご質問受け付けております。

ストーリーに干渉しない程度の質問にはお答えします。

ではまた。

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