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メーデー・メーデー・  作者: ありくらげ。
2章転校生狩り
25/46

24:リトの葛藤

「もういい?早く済ませたいんだけど。」

そう声を上げたのはハンテだった。

明らかに苛立っているように片足を震わせながら語る


「絶対戦わなきゃ、行けないの?」

先程まで震え続け発言をしてこなかったナキアが勇気を振り絞ったような声でMOJの2人に語りかける。


「うちは別に、」

少し顔を曇らせリトは俯いた。

リトもリトなりに葛藤しているんだ。

人を殺すことが正義として通用するのか、殺す以外の方法はないのかと考えに考えた。仮面を壊せば悪魔にならずに済むのではないのか、悪魔との契約を破棄させればナキアは助かるのではないかと思考を巡らせた。

しかしその思考すらもたった一つの疑問で潰されてしまう。

(それをした場合、ナキアの命は消えるのでは無いか)

という疑問だ。

それなら痛めつけて言うことを聞かせれば、殺すまでは行かない程の調整をすればと考えていたからだ。


「リト!!」

ハンテが上げた大声でリトは弾かれたように巡らせていた思考から引きずり出された。


「あんたは、リーダーを裏切るのか?」

ハンテは不安も感情も押し殺すような声で震えながらリトに質問を問いただす。


「ウチは…リーダーの守るという意思には賛成や、やけど、人殺すんはちゃうとウチは思っただけや。」

リトは自分の葛藤を声にあげた。


「ウチは前、あそこにおる若者を殺したんや。何故か生き返ってたんやけどな。」

そう言いながらリトはテータのほうに視線を送った。


「ウチは正義の為に思って、あいつらと戦ったんや、やけどウチはただ弱いものいじめしてたようにも感じたんや、あの若者に1発当てられた時、少し恐怖と怒りを感じたんや ウチはあいつらにそれに似た行為をしたのに」

リトは自分が以前テータ達と戦った記憶を呼び覚ますように自分の右手を見ながら語り続けた。


「そして、ウチは悪魔に殺されかけた。あん時思ったんや 正義は人を殺すことであってんのか?と」

ナキアとテータはそのリトの発言に少し、困惑した。

信じていいのか分からないが、2人はリトの葛藤に少し情を芽生えさせて、少しだけ肩を緩めた。


「あいつらは人じゃない。」

黙りながら話を聞いていたハンテは握っていた拳を怒りで震わせながら、小さい声で呟いた。

その声はまるで地震の前触れのように触れてはいけない感じがする。


「あいつらは悪魔なんだよ!目を覚ませ!リト!!」

大声でリトに対してハンテは怒鳴りあげた。

その情に流されたのかリト自身も大声をあげた。


「アンさんこそ!目を覚ませや!!ここにおるのは紛れもない女子高生や!!」

2人の大声はぶつかり合い、やがてそのぶつかり合いでリトとハンテの2人の間に亀裂が入るような感覚になった。


「もういい。」

ハンテは少しため息を吐きつつ、頭を掻きむしりリトへの視線を外した。


リトも近くにいるのが嫌になったのか背中を向けてたのがテータの方にいつの間にかなっており、1歩1歩と後ずさりして、ハンテとテータの中心で立ち止まった。


「やるしかないんだな。裏切り者」

そう言いハンテはリトに対して睨みつけた。

リトはハンテに対して睨み返し


「ウチはウチの正義を貫くだけや」

そう言い被っていたマリンキャップをテータに投げつけた。

テータは勢いよく飛んできたマリンキャップを咄嗟に受け取った。

するとリトはテータの方へ振り返り


「ナイスキャッチや、若者」

と笑顔で返した。

その微笑みには嘘偽りないリトの表情であるとテータとナキアは思ったのであった。

ありくらげ。です

感想、ご質問受け付けております。

ストーリーに干渉しない程度の質問にはお答えします。

ではまた。

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