表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖刀に魅入られしスケルトン 〜迷宮を支配し、無敵の軍勢を率いる《最強》の剣魔王〜  作者: 銀翼のぞみ
三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

125/129

百二十四話 複製改造体Sランクモンスター

「お前たちに絶望を教えてやる」


 そう言って、両腕を左右に広げるウァラク。

 地面に四つの大きな禍々しい魔法陣が展開する。


 その中から――


「バ、バハムート!?」


 目を見開き、驚愕のあまり声を漏らすアリサ。

 グランペイルも「し、しかも四体も……ッ」と、戦慄している。


 そう、四つの魔法陣の中からそれぞれ四体のバハムートが現れたのだ。

 なぜか全て体の色が違い、それぞれ紅蓮、紺碧・翠緑、山吹となっている。


 アリサを始めとした面々の反応を見て、ウァラクは「フッ……」と鼻で笑いながら再び口を開く。


「これらはベリトクルスの研究を応用して我とベリアリウスで作り上げた魔人造モンスター……〝バハムート・コピー〟である。いくら勇者がいようとも、その人数でSランクモンスターを四体相手することはできまい」


 静かに、それでいて圧倒的余裕を感じさせるウァラク。

 そんなウァラクを前に、サヤの手の中でシグレがとある提案をしてくる。


「サヤ、こうなればワシたちも奥の手を使うしかあるまい」


「そうだな、シグレ。我が配下たちの力を借りるとしよう」


 そう言って、サヤは右手を前に突き出し「来るがいい、我が配下たちよ……《サモンゲート》!」と叫ぶ。


 ……しかし――


 どういうことだ、サモンゲートが発動しないだと? ……ミノやバハムートが召喚されるどころか、ゲートそのものが開かないことを不思議に思うサヤ。


 するとウァラクが、またもや鼻で笑いながら語りかけてくる。


「その様子を見るに、大方召喚スキルでも発動しようとしたといったところか? だが無駄だ。この遺跡には特殊な結界が張ってあってな、我々魔族に意外に召喚や転移の術は使えないのだよ」


 なるほど、サモンゲートが発動しなかったのはそういうわけか。改造種のトロールに始まりバハムートの偽物、そして召喚スキルの無効化、つくづく厄介だな……そんな感想を抱きつつ、サヤは仮面の奥からウァラクを睨む。


 対し、ウァラクは涼しい表情で自分の指を、パチンっ! と鳴らす。

 するとその背後に歪みが広がり、その奥には暗がりの中に佇む城のようなものの姿が映し出された。


「こうして貴様たちと話しているうちに、ベリリウスは実験場の撤収作業を終えたようだ。そして私自身も貴様を直々に相手するつもりはないのでな」


 そう言って軽やか後方へとステップすると、四魔族が一柱・ウァラクは歪みの中へと吸い込まれていく。


「行かせません!」


 凛とした声が響く。

 リーリス皇女がミストルティンを構え、今まさにその姿を消そうとしているウァラクに向かって射る。


 しかし……


「無駄、だ――」


 無機質な声とともに、紅蓮色のバハムート・コピーが動く。

 その手の中に体と同じ紅蓮色の魔剣を召喚すると、軽やかな動作で矢を切り払う。

 矢が聖なる光を放ち範囲ダメージを与える……はずだったが、バハムート・コピーが持つ魔剣が帯びた紅蓮の炎に光が焼き尽くされる。


「さらばだ、勇者たちよ。ここで果てるがいい――」


 その言葉とともにウァラクは消え失せ、歪み……異界ゲートは完全に閉じてしまった。


『侵入者、排除――』


 一斉に同じ言葉を口にするバハムート・コピーたち。

 紅蓮色のバハムート・コピー以外の三体も、魔剣を召喚する。


 紺碧のバハムート・コピーは凍てつく冷気を帯びた魔剣、翠緑のバハムート・コピーは切り裂くような風を帯びた魔剣、山吹のバハムート・コピーは迸る紫電を帯びた魔剣をそれぞれ手にする。


「ダーク!」


「了解だ、ご主人!」


 短くやり取りを交わすフランとダーク。

 ダークは「第三形態、解放!!」と叫び。

 その姿を白銀の聖獣へ進化させる。


 そして――


「喰らいうがいい……《フレイムハウリング》ッッ!!」


 巨大な顎門から神聖属性を帯びた白銀のブレス攻撃をバハムート・コピーたちに向かって放つ。


「回避――」


 同時に同じ単語を口にし、背中の巨大な翼を広げ四体の龍たちはその場から一気に散開する。


(まずはお前だ……ッッ!)


 山吹色のバハムート・コピーに狙いを絞り、首を横に払うことで聖なる炎のブレスの軌道を変えるダーク。


 しかし……


「阻止――」


 紺碧色のバハムート・コピーが別の角度からダークに急接近。

 凍てつく魔剣の切っ先をダークの体に向け突撃してくる。


「グラン!」


「了解だ、サヤ様! 《デモンズフレイムピラー》!!」


 サヤの声に応えるグランペイル。


 すでにその姿を第二形態――悪魔竜の姿へと変化させていた彼女は惜しみなくスキルを放つ。

 悪魔の炎を柱状に高圧縮して放ったスキルが、紺碧のバハムート・コピーによる刺突攻撃を阻んだ。


「助かったぞ、犬っころ!」


「いいってことよ、メス猫!」


 態勢を整え直すためにブレス攻撃を中断しつつ礼の言葉を飛ばすダーク。

 グランペイルも次なる魔法攻撃を発動できるように構え直しつつ、叫び返す。


「さて、シグレ。我らも暴れてやろう」


「ああ。Sランクモンスターの複製改造個体、どんなものか試してやるのじゃ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ