神竜到来!
おはようございます。
エキスプロー領での運営を頑張っていたある日。
『来る!』
突然 心のザラつきを強く感じる。何かのプレッシャーを感じた。
『なんだ? 何かの気配を感じるというのか? なんだ?』
「何か来るでござるな!」
殿下も感じ取っておられるご様子。
なぜだかわからないが 来る事だけはわかる。
『厄介だぞ。神竜だな』
「えっ? 神竜?」
『ああ。神竜だ』
「・・・」
「神竜とワイバーンでござるか?」
「・・・」
私達は 屋敷の外に出る。
上空に大きな飛翔体が見えた。かなり巨大な身体が空中を旋回している。それも3体。
「3体とも 神竜でしょうか?」
『いや 1体だ。1番大きな青い水竜だ』
「あ!あれですね」
「姫よ。そなたはワイバーンを倒した事があったな?」
「はい!」
「余は あの様な巨大な相手と闘った事が無いでござる。闘ってみたいと血が騒ぐでござる」
「殿下なら やれます!」
「当然でござる!」
「コタロウ! 神愛彩色」
殿下が コタロウを召喚して 白銀色に彩られていく。
「姫 参る」
「はい」
殿下はコタロウに跨る。
私と殿下は空に出る。竜達と相対する。
「ルナマリアとは そなただな。我が主の命令により参上した」
「エバーンスゾン様の眷属様ですね。私はルナマリア エキスプロー。こちらは」
「初霜 麦粒鉗でござる。いや!ノギースデン様以外の神様と会話するのは初めてでござる」
「なるほど。なるほど。ルナマリアだけで無く。初霜とやらも 我と会話出来るとは! はははは」
「神竜様 闘う必要はございません。私は必ずエバーンスゾン様の前に立ちます。嘘は申しません」
「その様な事では無いのだ。主様のご命令は絶対!人族と会話が出来 初めての事にて楽しかった。初霜はノギースデン様の御力を感じるな。はははは」
「ノギースデン様の御使でござるからな」
「楽しいという感情をお持ちであれば やはり争う必要が無いかと」
「そなたからは アルジンネード様以外 多数の神々 加えてラバーダ・ヴイ様の御力を感じる。我等は主に逆らえぬ。まぁ そなたに賭けてみよう」
「うん?」
私は 折角施政が進んでいるエキスプロー領を壊されたくない為 領上空 私より下にジーヴァウォールを大きく展開する。
「余は ワイバーンと闘った事が無い ワイバーンは任せるでござる」
そう言うと 殿下はワイバーンに向かっていく。ワイバーンが火球を吐き出す。殿下が刀で斬る。火の粉が落ちるが ジーヴァウォールで止まる。殿下が刀を振り下ろす。ワイバーンの表皮に裂創が入る。ワイバーンは後退する。
「硬い!硬いでござるなあー」
別のワイバーンが体当たりしてくる。殿下はそれを躱す事無く真正面から受け止める。ワイバーンの体当たりを食い止める。火球を吐き出そうとした口を上下から抑えつける。ワイバーンに殿下が纏っていた水の虎が覆い 毒の霧がワイバーンの口の隙間から侵入していく。ワイバーンが苦しくて悶えている。
神竜様が 突撃して来た。私も受け止めてみる。かなりの衝撃で後方にやや押される。直ぐ様私は神龍様の首の付け根あたりに正拳付きを繰り出す。神龍様も後方にやや押される。神竜様が口を開けて超音波を出す。
「ぴきぃーー ぶわーーーー」
手足が千切れそうな感覚がある。耳が痛くて 三半規管をやられそう。自分の位置を維持出来無くなる。両手で耳を塞ぐ。そこに神竜様の周囲に発生した水が氷となり 氷の矢が幾つも来る。右足で円を描く様に蹴る。1本1本の矢が 相当に硬く重い。左足にジーヴァウォールを展開して再度円を描く。何とか矢の攻撃をしのぐ。
横で一体のワイバーンが落ちて行く。殿下が倒した様だ。
「白銀式刀」
殿下が白銀色刀と展開した。もう1体のワイバーンに向かって刀を振り下ろす。ワイバーンは『スパーッ』と6つに切れ またしても落ちて行く。
神竜様は 鱗を私の周囲に展開する。そこに口から細い水流の槍を何本も出す。私は避けるが 水の槍が私の周囲に展開されている鱗に当たって跳ね返って私に向かってくる。何本も様々な方向 時間をずらして 私目掛けて来る。躱す 跳ね返るを繰り返す。私はタイミングを計って素手で槍を叩くが 素通りする。止む得ず1本1本にライス達を混ぜつつ 動きを止める。
「ほほう。。それも対処するとは。。ならば コレはどうじゃ!」
神竜様は 翼を大きく何度も何度も振る。周囲に凄まじき暴風が生じる。此処に居るのがやっとだ。そこに水が加わっていく。水のカマイタチが私を襲う。私の身体は硬いのか傷は入らない。擦過創程度。
「うーん。。このままでは」
私も思い切って ジーヴァスピアを展開して 神竜様に目掛けて投擲する。暴風雨によって やや速度が落ちたかもしれないが 光速で光が走る。
頭を狙った投擲だったが 逸れて神竜様の左胸部に槍が刺さる。
「ぐふっ。。やるな! ぐはっ!」
神竜様が苦しむ。暴風雨が止む。
『ルナマリアよ。目前のその神竜を殺してしまえば その神竜の神愛を授かっている人族どもが苦しむぞ』
「え! エバーンスゾン様?」
『そこの神竜の神愛を授かっている人族ども!それに神竜が従えている多くの従魔獣が消失する。この世界中にかなり存在している人族が苦しむはずだ!はははは』
「た、確かに 私がこの神竜様を倒してしまったら 神竜様が絶命したら、、神愛を失ってしまう人族が多数存在する。従魔獣が消える。。神竜様を倒してはいけない。。どうしたら。。これがキヌイ様のおっしゃっておられた事か、、」
苦しむ神竜様の後方から 殿下が刀を振るおうとなさったのを止める。
「殿下 お待ち下さい!」
「チャンスでござる」
「殿下! 今。。今 神竜様を倒して絶命なさったら 神竜様の神愛を授かっている人族達の多くが神愛を失って 色失となり苦しみます。従魔獣が消失して 魔法が使えなくなる人族が苦しみます。。」
「・・・では、、姫 どうするつもりでござるか?」
『ルナマリアよ 最高傑作らしいな。乗り越えてみせよ! ははははは』




