海陰色 1日体験入学終了?
おはようございます。
殿下 私 シュリーは 場所を移す。誰も入って来れない様に鍵をかける。
「殿下。シュリーから私と同じ様な黒い霧が出ているのがわかりますよね? 私は違いますが シュリーから出ている黒い霧は 呪神エバーンスゾン様の神の御怒り。つまり呪いの影響です」
「・・・」
「では呪いである証拠に この子の愛メーターをお見せ致します。シュリーお願い」
「殿下 よろしくお願い致します」
そう言うとシュリーは殿下の前に右腕を差し出した。
殿下は驚きと驚愕の表情をした。
「色失、、」
「そうです。呪いの影響で神愛が失われております。当然 神様のご加護も少なく 身体の調子を乱しております。具体的には 咳が出る だるい 深刻な状況になりますと 立てない 動けない 最悪は死に至ります」
「・・・」
「殿下 ぜひご覧になって下さい」
そう言うとシュリーは上着を脱ぎ始める。胸を押さえている。
「ううーーー」
殿下が恥ずかしがって 悶えて目を閉じる。
「キヌイ皇女殿下!こうしないとお見せ出来ないのです」
「・・・」
「恥ずかしがらずによく見て下さい」
シュリーがやけに積極的だ。たぶん先程の殿下の話を聞いたからだと思う。
シュリーに 2度も言われて 殿下もゆっくりと目を開ける。
シュリーの体には 前は胸よりやや下 背中も同じ高さぐらいまで 黒い竜が2頭昇っている。
「刺青?」
殿下がボソッ言う。
「違います。これが 殿下がご覧になった事が無い。エバーンスゾン様の呪いを受けた者の姿です!エバーンスゾン様は 沢山の人族に呪詛を飛ばしておられます。エバーンスゾン様は 母親に言ったのです『生まれて来る貴様の娘は 歳を重ねるにつれて その身体を我が呪いが蝕み 徐々に朽ち果てていくだろう』って 私の両親がどれ程傷付いたか 殿下にわかりますか? 産まれて来る子供を呪われて。私だって どれ程苦しんでいるか、、」
「で、でも教会で祈祷をすれば?」
「当然。呪いの事を知った両親は 直ぐに教会に相談に行きました。祈祷料をお支払いして浄化をして頂きました。ですがエバーンスゾン様の御怒りが強く しばらくは呪いの進行が遅らせれるのです。でも時間が経つと進むのです。また祈祷に行くのですが どんどん祈祷料は上がり続けて。でもお父さんが亡くなってしまった為に 祈祷料をお支払いする事が出来なくなったのです」
「お父さんが、、教会の祈祷料って そんなに高いの?」
「教会によりますが 健全な教会は平民でも支払い続けられます。ですが悪徳な教会はかなり高額です」
私が説明する。
「他に方法は?」
「殿下。人族が神竜と戦う事なんて畏れ多いです。そもそも人族が竜族を討伐する事なんて出来ません。エバーンスゾン様は火の神竜です。神の1柱です。他に方法など無く 多くの子供達が諦めております」
私が答える。
「諦めるとは?」
「命です!」
「命?」
「はい。死を受け入れて 生きる事を諦める。という事です。私の身体の竜は 私が生まれた時は両足の裏に黒斑があっただけです。ですが歳を重ねるにつれて 徐々に黒い2頭の竜がとぐろを巻きながら 上に昇って来たのです。今は丁度 殿下がご覧になりました様に 前胸の下に1頭 背中に1頭 2頭の竜が私の身体を昇って来ているのです。意味がおわかりでしょうか?」
「意味?」
「段々と死が進行しているのです。わざわざ見せつけて。。でも何も出来無い事をわからせて 絶望と恐怖を ゆっくり刻み込んでいるのです。私の頭にまで 2頭の竜が昇って来たら 私は死ぬと覚悟しております。そして この 2個の愛メーターが 白くなった時も 私は死ぬと覚悟しております」
シュリーはそう言うと 僅かに涙した。
「し、死ぬの?」
「はい! 死にます。死ぬのが怖くないかと言えば 嘘になります。とても怖いです。でも 正直手立てがないと諦めて 死を受け入れて 生きる事を諦めておりました」
シュリーは続ける。
「でも ルナマリア様に出会って ルナマリア様のおかげで 今は死を跳ね除けて 生きる事を望む様になりました。諦め無くていいんだと! 生きる事を望んでいいんだと!とても とても嬉しかったです。誰かに助けて欲しかったです」
「うぐっ。えぐっ」
殿下は泣き始めた。あまりにもシュリーの置かれた立場が辛そうで 共感したのだと思う。
「良いですか? 殿下。この様に呪いを受けた子供達はとても苦しんでおります。その上黒い霧が発生しており とても目立ちます。ご存知の様に エバーンスゾン様の神託があった事により 教会が呪いを集める為に 黒い霧が発生している子供達を集めて何をしているか。ご存知でしょうか? 良心的な教会は安価な祈祷料で無理強いする事無く 健全に呪いを吸い取って下さいます。ですが、、呪いを集める事をノルマの様に躍起になっている教会や 呪いを集める為に子供達を誘拐する教会 呪いの吸い取りを強要する教会が存在しているのです。また教会の祈祷料が高すぎて 祈祷料が払えなくなった平民達の中で子供達を捨てる親などがおります。学園に於いて虐めに合う子供達も多く存在しております」
私が説明する。
「うぐっ。えぐっ。。で、でも」
「『でも』ではございません。もし殿下ご自身が呪いを受けた時 シュリーの様に死を受け入れて 生きる事を諦める事が出来ますか? 殿下が親に捨てられたら どの様に感じますか? 誘拐されたら? 苦痛を無理強いされたら? 殿下はそれでも見捨てろ!と言えますか?」
「うわーーん!!えーーん!」
殿下は 嗚咽混じりで声を出して泣き始める。
「でも 私には決められん。主神様の歪も見過ごせん」
「殿下はお強いでしょうか?」
「えぐっ。えぐっ。つ、強い」
「わかりました。では 殿下。勝負致しましょう。殿下が勝った時は 殿下の言う事を叶えましょう。ただし 私が勝った時は 私の言う事を叶えて頂きます」




