海陰色!
昨日・一昨日に続き 教師は 濃い翠に深い瑠璃色の瞳と髪の女性を連れて来た。同年代には見え無い。小さい。なんとなくたが 雰囲気は暗い。。
「ちょっと いろいろと問題が有りまして 短期留学生制度は昨日をもって廃止されました」
『ええーー!? いきなり廃止かい。。殿下達! あんたらのせいですぜーー』
「ちょっと 本日は1日体験入学の方をご紹介致します。隣国でありますキヌイ皇国の第ニ皇女殿下であります」
『1日体験入学って 名称変更してるーー。もう1日で終わっても 良い様にだよねーー』
「『バイクリ キヌイ』。ルナマリア エキスプロー子爵に会いに来た。体験入学を利用した。お願い」
ボソボソと小さな声で 正直聞き取り難い。
『またまーた 私かーー。。』
何故か 教師に睨まれる。教室中の生徒全員が 一斉にこっちを見る。
『私のせいなのか。。私のせいなのねーー』
授業が終わると直ぐに。
バイクリさんは スッと横に来た。
「『海陰色』。会いに来た。噂を聞いた」
『はいはい。海陰色って事は 陰神クラースプリム様の『神の御使』って事だよね。もう『御使』レアでもなんでも無いよね。 噂ってまたしても教会だよね。私に会いに来たってのって やっぱり『勝負』だよね』
「教会の噂 本当?」
『やっぱり。教会だよね。一応、、個人情報の保護って無いのかよ!!ついに3ヶ国目だよ』
「はい。おそらく本当ですが、、私は 皇女殿下様にお会いする事は初めてかと存じます。ご挨拶が遅れまして申し訳ございません。私 ルナマリア エキスプロー子爵です。初めてお会いいたします。バイクリ キヌイ皇女殿下」
人の人たらしめる物! それは挨拶!基本だろ! なんでこうも全員!
「うん。海陰色。あなたは 地武色」
『声ちっさいなぁーー』
「はい。。まぁ一応。。」
突然 殿下は自分の右腕を私の前に差し出して見せる。右腕の愛メーター5個全てが濃い翠に深い瑠璃色である。
「見て。翠玉色。す・い・ぎょ・く」
『デジャッヴ!』
『やっぱり神愛色かぁーー!』
「では殿下は 陰神クラースプリム様の御寵愛を授けられている『神愛色』なのですね」
「うん」
「クラースプリム様の真名を 魂に刻み込んで頂いた?」
「うん」
「では殿下は クラースプリム様の御使様で 私に会いに来られた。理由は勝負でしょうか?」
「うん。ううん」
「え?」
「うん。ううん」
『肯定した後 即否定って。。どういう事?』
「えっーと。どちらでしょうか? 肯定でしょうか? 否定でしょうか?」
「会いに来た。でも勝負違う」
『おーー! なるほど。しかし勝負は違うけど 手合わせとかあるし、、』
「では 手合わせとかでしょうか?」
「ううん。闘わない」
「そうなのですね、、」
「見せて」
「うん?」
「て」
「て?」
「うん」
「真っ黒くて 6個!」
「!!あー。右手ですね。わかりました」
殿下は声が小さい上に 単語しか並べてくれない。
『パズルかよ!』
「わかりました。では噂通りか ご確認の程よろしくお願い致します」
そう言うと 私は 思い切って右腕の愛メーターを見せた。
私の右腕を見て ちょっと怯んだ。一瞬 見間違えたのかと思って 目をこすり再度私の右腕をじーっと見る。そして 私の右腕のハートの数を1つずつ数え始める。
「1・2・3・4・5・・・」
「真っ黒 6個だね。凄いね」
「そうなのです。私の愛メーターは真っ黒一色なのです。しかも6個もあります。ご期待に添えましたでしょうか?」
「うん」
「て」
「て?」
「従魔獣見たい」
「あーー!従魔獣ですか?」
「て」
「!!あーー!左手ですね」
私は殿下の顔の前に 今度は左手の甲を見せる。
私の左手の甲を見て ちょっと怯んだ。一瞬 見間違えたのかと思って 目をこすり再度私の左手の甲をじーっと見る。そして軽くつねる。
『殿下の手 小さい。。可愛い』
「無いよ紋様。。どこ?」
「無いのです。従魔獣契約は 何故か出来ませんでした。こちらは噂に無かったですか?」
「うん」
殿下は何かを考えて 悩んでおられる。
「伝えたい事がある。だから来た」
「伝えたい事って 私にでしょうか?」
「うん」
「どの様な事でしょうか?」
「エバーンスゾン様を邪魔しちゃダメ!」
「え? 何故でしょうか?」
「エバーンスゾン様とアルジンネード様 対立する。主神様に『歪』発生する」
「ですが エバーンスゾン様の呪いのせいで 苦しんでいる人達が沢山存在しています」
「神様の存在は偉大。人族はちっぽけ」
「それでも 私は助けたいと願っております」
「目の前の僅かな人達を助ける。主神様の輪が乱れる。主神様に歪発生する。もっと世界中の多くの人達が苦しむ」
「では 目の前の苦しんでいる人達を見捨てるべきだと?」
「クラースプリム様がおっしゃった。人族は海を汚す」
「確かに 人族は横暴で傲慢で自分勝手です。ですが 目の前の!それも大切な親友が苦しんでいる姿を見捨てる事は 私には出来そうにありません!」
「意見の相違」
「私は我儘なのです!欲深なのです! 苦しんでいる人達も助けて 主神様の歪も解決します。そう!両方とも解決してみせます!」
「言うは易し 行うは難し」
「では失礼ですが。殿下は 呪いで苦しんでいる人達をご覧になった事がございますか?」
「・・・無い」
「シュリー また、あなたにお願いして申し訳無いのだけれど、、」
「ルナマリア様! 私。殿下に見せます! 私の様に苦しんでいる人達の声を殿下に クラースプリム様に聞いて頂きたいです」
シュリーが息巻いてる。とても積極的だ。
「殿下。ではシュリーもこう言っております。ご覧になって頂きます! 強制です!」
「・・・わかった。見る」
『ああーー なんだか腹が立つ!確かに 殿下のおっしゃる通りなのかもしれないけれど。。私はシュリーを、、呪いで苦しんでいる子供達を放ってはおけない。なんとしても エバーンスゾン様の前に立つ!決意を新たに!』




