教会に行く!
本日 国王陛下からのご指示を受けて 父親と母親 私とシュリーの 4人で 王都にあるラバーダ教会に散歩がてら歩いてやって来た。
教会は誰でも入れる為 入口は開放されている。私達4人は 教会内に入る。
教会内は厳かで 正面に『ラバーダ・イノ様』と『ラバーダ・ヴイ様』この世界をご創造なされた夫妻神の像が見える。その後方に主神5柱と 更にその後方にラバーダ様のお子様達神様の像が多数並んでいる。
国王が通達を出していたおかげだろう。教会の司祭1名が出迎えてくれたのだが。。
「おおーー! なんと こ、この様な事が、、有り得るのでしょうか?」
司祭が 酷く動揺して 狼狽えている。『普段なら 黒い事を驚かれるのに、、新鮮な反応!』
すると 突然 ラバーダ・ヴイ様と アルジンネード様の像が金色に光り輝く。
教会内が 急に騒がしくなり 他の司祭達も慌てふためいて 私達の周囲に集まって来た。
「おおーー! なんて事だ」「こんな事はあり得ないはず、、」「金色に輝くなんて 今迄1度も」
司祭達が 次々に驚きを口にする。
私達は 何が起こっているのか。正直困惑していた。
そこに 老齢ながら しっかりとした足取りで このラバーダ教会の司祭長が やって来た。
「司祭長 何事でしょうか? 本日は 国王陛下のご命令により来たのですが、、それが突然のこの騒ぎ様です。 一体どういう事なのでしょうか?」
父親が 司祭長に事態の説明を求める。父親と司祭長は 知った仲の様である。
司祭長は 私とシュリーをまじまじと見る。
「ほほー。なるほど。なるほど。私も長年司祭をしておりますが、、なるほど」
私は意味がわからない。
「失礼致しました。私は 司祭長をしております『インプーレ』と申します」
司祭長が 私に挨拶をする。
「私は『ルナマリア』です。よろしくお願い致します。こちらはシュリーです」
「シュリーです。よろしくお願い致します」
私達も自己紹介をしておく。
「ご説明の前に 1つ確認させて頂きたいのですが。よろしいですか?」
「なんでしょうか?」
「ルナマリア様」
「はい。なんでしょうか?」
「お1人で ラバーダ・ヴイ様 アルジンネード様の像に向かって お進み頂きたいのですが?」
「像に向かって 歩けばいいのですね」
私は 司祭長の希望通り 像に向かって1人で歩いて進む。すると ラバーダ・ヴイ様 アルジンネード様の像が 更に強く金色に眩しいぐらいに光り輝く。太陽の様である。
「やはり そうでしたか」
司祭長は 納得した様である。周囲の司祭達は 驚愕の表情をして 私の事を見ている。
「そうですな。皆様 ここでは何ですから 奥の応接室でご説明致しましょう」
司祭長はそう言うと 奥に向かって歩き出す。私達も止む得ず後ろから付いて行く。
奥にある応接室に案内された。私達は机を挟んで 4人ずつ向かい合わせに椅子に座った。
此方は 私 シュリー 父親 母親 である。
向かい側には 司祭長 他 司祭3名である。
司祭長が 話を始める。
「私共司祭は 日々神々への信仰と信心をもって 神々との交流を試みております。会話が出来た司祭など 私が知る限り現在まで1人もおりませんが。『神託を賜った者』『お姿を拝謁した者』『願い・祈りを届けた者』は多数おります。私共は 神々との交流を日々修行にしております。そのおかげか 神々の御力の波動を感受しやすいのです」
「そこで 先程の騒ぎの件です。ルナマリア様 あなた様からは アルジンネード様の御力そのもの。加えて 今まで誰一人として1度としても授かった事の無い ラバーダ・ヴイ様の御力を感じます。私だけでは無く 司祭達全員が感じました。私共司祭から見ますと あなた様は金色に光っております。また その証拠に あなた様が ラバーダ・ヴイ様 アルジンネード様の像に近づくと 像があなた様の御力に共鳴しておりました。私も長く司祭をしておりますが この様な事は初めてです。正直 司祭達も驚いております。何かお心当たりはございますかな?」
「では 像が金色に光り輝いたのは ルナマリアの影響であり 今回が初めてであると?」
父親が 横から確認の為聞く。
「そうでございます」
「心当たりなら有ります。愛メーター検査の際に アルジンネード様の御寵愛を頂き アルジンネード様と会話が出来る様になったのです。その後・・・」
司祭長が 私の話を遮る。
「おおー。ま、まさか ルナマリア様は アルジンネード様と会話をなさったのですか?」
「え、ええ。アルジンネード様だけでは無いです。エバーンスゾン様とも会話を致しました」
「な、なんと! 2柱の神々と会話を!!」
「会話が出来るなんて、、」
司祭達が驚きと 羨望の眼差しを向けてくる。嫉妬も混じっている様な、、
「失礼ですが 愛メーターを見せて頂けますかな?」
私は 思い切って右腕の愛メーターを見せた。
私の右腕を見て 司祭達が 驚いて驚愕の表情をする。一瞬 見間違えたのかと思って 目をこすり再度私の右腕をじーっと見る。そして 私の右腕のハートの数を1つずつ数え始める。
「1・2・3・4・5・・・」
「ろ、、6個もあります、、」
「こ、これは! 全部黒いです、、一色!『神愛色』! まさか生きている内に見る事が出来るなんて、、」
「そうなのです。私の愛メーターは真っ黒。一色なのです。しかも6個もあります。よくご覧下さい。この瞳も髪も真っ黒でございます。おそらく『アルジンネード様』の愛が重過ぎなのです」
私は 黒い瞳と黒い髪を指差して 強調して見せる。
「す、凄い、、」
「伝承には聞いておりましたが、、」
「失礼致しました。ルナマリア様は驚きの連続でして、、『神愛色』の方とお会いした事も初めてです」
「『神愛色』とは 私の様に愛メーターが一色の方の事でしょうか?」
「そうですね。主神様1柱からの愛が大きいと一色になると言われております。黒色とは聞いた事が無かったのですが、、拝見したのは初めてですので、、まぁ伝承とは異なることもございましょう」
「神愛色の方は 従魔獣契約により かなり強くて高度な魔法を行使出来ると言われております」
「はぁーー その『従魔獣契約』の事なのですが、、実は従魔獣とは契約出来なかったのですが、、『フルキャスクーウーラン』との言葉が聞こえたと言いますか 頭に直接浮かんだのです。その言葉を 魂に刻み込まれた様な感覚がありました。その時からです」
私は 正直に答える。
だが シュリーの時と同じく
「『フ』しか 聞こえなかったよ。ルナマリア」両親が言う。
「『フ』しか 聞こえなかった? 何か?」司祭達が言う。
「確かに『フル』しか 聞こえませんでしたな」司祭長が言う。
「この言葉を伝える事は出来ないのです。言葉は全て伝え様としても 私以外には伝わらないのです。それは文字にしても同じ事が起こります」
『アルジンネード様が言っておられたもんね』
「ではこちらに その言葉をお書き頂いても よろしいですかな?」
司祭長がそう言うと 横の司祭から紙とペンを差し出される。
私は『フルキャスクーウーラン』と その紙に大きく書いた。
だが 結果は ルーナの時と同じであった。
「『フ』しか読めない」
「『フ』しか読めないわ」両親が言う。
「『フルキ』しか読めませんな」
司祭長は 何故か 言葉として聞いた時より 文字として書いた時の方が 解読が1文字増えていた。
周囲の司祭達も
「『フル』しか読めません。後は 波線の様にしか見えません」同じく1文字増えていた。




