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メガネ勇者  作者: 氷雨 蒼
6章 最終決戦
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57話 それぞれの戦争 ミラ編

私ミラ・キャンベルは、エイチと出会うまで親の言いなり人形だった。貴族世界ではお母様の言葉通りに過ごして来た。


お茶会で話を聞くだけで盛り上がって行くご令嬢たちが苦手だった。


自分の感情が入った行動するようになって来たのは、エイチがこの世界に来る前まだリナが私の側近をしていた時だ。


「ミラ様は自分で行動しようと思った事は無いのですか?」

「ない」


私はキッパリとリナに言った。リナは少し考え提案をする。


「なら、城街に行ってみませんか?」

「城街に?」

「ミラ王女が城街を視察したいと言えば、条件付きで行けると思います」


リナは、私の許可を得た後少し楽しそうに私の元を離れてお父様の所に向かっていた。その後、本当に隠れ護衛付きで城街に視察する事が決まった。


後日


私はリナと隠れて護衛している騎士達と共に城街に来た。案内は誘って来たリナはする事になっている。


「随分と活気に満ちているわね」

「はい、ここの地域は活気に満ちていますが路地裏に行くと辛い生活をしている者もいます」


リナは私の手を握り、次の場所を案内する。


「次はここです」

「ここは商会ギルド?」

「はい!先程から見ている出店は全て商会ギルドの許可を得ないといけないのです。その許可がないと商売が出来ないのです」

「なんだか大変なのね」


私は商会ギルドがどうゆう仕組みで、成り立っているのかは知らない。だから、感想も冷たいものになってしまう。


「おやおや、今日は何用ですかな?リナ殿」

「グレイソンさん、今日は私が支えているミラ様を城街に連れて来て商会ギルドを紹介していただけですよ」


商会ギルドから、リナを知ってる人が近付き話しかけて来た。


「君がリナの話に聞くご令嬢か」

「初めまして、ミラと申します」


私はドレスの裾を持って貴族の挨拶をする。


「ミラ様ですね。何かあったらこのグレイソンを訪ねて来てください。助けになりましょう」


グレイソンさんは、私の事を知っていたかのように話して来ていた。そして、何かあったら助けになるなんて言われたのは初めての事で少し困った。


「ミラ様、時間もあまりないですから次に行きましょうか」

「おや、中は見られないのですか?」

「今回は時間に限りがありますので、次回の楽しみとさせてもらいます」

「そうですか。ミラ様、何かございましたらご連絡下さい。すぐ対応させてもらいます」

「え、えぇよろしくお願いしますわ」

「さあ!ミラ様次はあちらに行ってみましょう」


その後も、リナに連れ回されながら城街を回った。


視察の終わり時間となり、城に戻る頃には私の頭の中では、外について興味を持った。これはリナに強制されたのでなく、自分の意思で興味を持ったのだ。


「リナ、今日はありがとう。楽しかったわ」

「良かったです!」


リナは、今日ずっと笑顔で城街について説明してくれた。私が外の世界に興味を持ったのは、リナのお陰かもしれないとこの時思った。


それから暫くが経ち、リナは私の世話役を辞め商会ギルドの重鎮になる人と結婚した。私の方では、次代の王が私に決まり長らく続いている魔族との戦争を終わりにさせる為『勇者召喚』をすることが決まった。


そこからだ。私以外の周りが少しずつ可笑しくなっていたのは


「丁度いいわ。『勇者召喚』された人と一緒に連れて行ってもらって私は外の世界を見てみましょう」


そのためには、『力』がいる。『勇者様』をサポート出来るだけの力が


私は周りの雰囲気が可笑しくなって行く事を利用して、『勇者召喚』で呼ばれる勇者様と会う為の準備を進めて行った。


——————————————————————————



「もう昔のように感じるわね」


私の体は、ずっと沈んでいく感覚だった。あの時何が起こったのかは分からない。けど、エイチやみんなが助けてくれる時信じている。


『いくら信じても無駄だ』


沈んでいく体の横から、声が聞こえて来る。


「貴方は?」

『其方らからは邪神と言われている者だ』

「!?」


邪神という言葉を聞いて、体を起こそうとするがびくともしなかった。


「なんで?」

『君の体を乗っ取っている。だから、君はここから出る事も体を起こす事も出来ない』

「そんな」

『どうやら君の仲間が来たようだ』


私が邪神の言葉に絶望していると、エイチ達が私を助けに来たみたい。


『君の魔力やスキルを使ってみな消すとしよう』

「辞めて!!」

『悔しくそうだな。体を返すときは、みなバラバラになってる時だ』


邪神の声が聞こえなくなる。私は、体を起こそうと色々と試すが体は言う事を聞かなかった。


「急がないとみんながっ!」


『••••ミラ』

「エイチの声?」


私が諦めかけた時、エイチの声が聞こえて来た。


『俺の声が聞こえているのか。わからないから、聞こえている前提で話す。俺は外側からミラは内側から攻撃をしてくれ』

「内側から?」


エイチの声が終わり今度は、さっき居なくなった邪神が帰ってきた。


『殺した後で、君を解放する気でいたが予定変更だ。君を今ここで倒す』


邪神は私の心臓目掛けて、手で刺そうするがギリギリで防御される。


『何!?』

「これはエイチの魔力?•••••体がさっきより軽くなった?今なら」


私はエイチの力を借りて、邪神の攻撃を受け流し戦闘態勢になる。


『やはり邪魔して来たな』


私が【精霊魔法】を使おうとすると光の精霊の声が聞こえて来る。


ー彼は君を視てくれているー

ータイミングを合わせる為に時間稼ぎをしてくれているー

ー君のタイミングで良い邪悪なる者を追い出すんだー


「分かった」

『何が分かったのだ。小娘?』

「貴方の勝ち方よ!【精霊魔法】【精霊の眼(エレメンタル・サイト)】光と雷よ、互いの力を合わせ、栄光なる雷を落とせ、【光雷】」

『2属性を合わせた魔法だと!?・・・・・選ばれし者ではないのに使えるのはびっくりはするが、たかが魔法だ。俺には効かない』


私が大試練で会得した【精霊の眼(エレメンタル・サイト)】を応用させた、2属性を合わせて使う魔法は邪神には届かなかった。


「まだまだよ!」


私は、魔法をひたすら邪神に放ち思考を張り巡らせる。エイチがあっちで時間稼ぎをしてくれている。時間はあまりない、次の策を考えないと


「そうだわ!」


私はある事を思いついた。


「ここは私の精神なのよね?なら!これはどう?」

『魔法ばかりで鬱陶しい!・・・?小娘の気配が消えた?』

「今!」

『ぐあ!』

「次!」

『ぐあっ!なんだ何が起こってる』


私は自分の精神にいる事利用して、邪神を攻撃する事に成功した。


「やっとこれの使い方が分かったかも!」


普段は【精霊の眼(エレメンタル・サイト)】を使わないと視えない光の精霊が、はっきりと見えていた。これは起きている間には絶対ない事だ。それで私は【精霊の眼(エレメンタル・サイト)】で自分の状態を確認したら、精神体である事が分かった。前にエイチがおかしな事を言っていた。


「ミラの持つスキル【王の資格】はミラが危機から脱する時にしか使えないスキルかもな」

「危機から脱する時ね、エイチが側に居たら使う事なさそうだよね」

「かも知れないな」


あの時は笑い話になってけど、今この状況を打破するには私が【王の資格】を理解し使いこななす事が必要だ。


「【王の資格】このスキルは、後継者になった者に与えられるスキルで、自分が信じたものを実現させる力」

『違う!【王の資格】は、自分を信じたものを実現させる力じゃない!俺が体を操るために必要な下準備の力だ!』


邪神は、【王の資格】の使い方を否定して来ているがそんなことどうでもいい。何故なら、私が【王の資格】を理解した事で【王の資格】から【王の覇気】に進化したからだ。


「ひれ伏せ」

『体が!?』


【王の覇気】は王の命令を絶対にするにするスキル。それが例え神だとしても、命令には絶対にする事ができる。


「これで勝ちよ!」

『がっ!』


私はひれ伏せた邪神に、先程受け取ったエイチの魔力を拳に集め顔面パンチをしてやった。


『・・・・しま・・・った・・・・』


邪神の声が途切れ始めると、私の意識もだんだん遠くなって行く。







目を開けると、目の前にはエイチがいた。体を動かそうとしようにもボロボロになっていて動かす事が出来なかった。喉も違和感を覚えていて声が出るか不安が出た。


「エイチの声聞こえたよ」

「ありがとう、お陰で助けられた」


エイチは動けない私をもっと引き寄せるが、私から出て行った邪神が声を出すタイミングで私は体の限界になってしまい気を失った。


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ステータス


Lv72属性 雷•光


HP 1959/1959 MP 2166/2166

攻撃力 949 魔力 1279

守備力 747 耐性 819

素早さ 726


スキル

王の覇気•魔力操作•精霊使い•射撃•精霊魔法•看破•古代魔法(速)・混合魔法


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