表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
メガネ勇者  作者: 氷雨 蒼
5章 最後の大試練
53/67

48話 大試練

今回は視点が全員分あります。

相変わらず最初の方は、魔物には出会わなかった。それでも警戒しながら前に進んでいると、後ろに違和感を持った。


「みんな、後ろにも気をつけろ••••••よ?」


誰も返事がないので、後ろに振り返ると俺の後ろには誰も居なかった。


「あれ?みんな?」


俺は【感知Ⅲ】でみんなの気配を探るがいなかった。仕方ないので、俺はみんなを探しながら道に沿って歩く。


「ミラ〜カリン〜セフィ〜エリー〜どこにいるんだ」


声を出しながら、ひたすら歩き続けて数十分。いつもの感じなら魔物が出てきても良い頃だが、出て来なかった。


そういえば、ここに入って時何って言ってたけな?


俺は最後の大試練に入った時に聞こえた声を思い出しながら、声に出した。


「確か、『己の力と心を知れ』だったか?」


力と心を知れか。どゆう意味だ?


立ち止まり、考える始めると後ろから足音が聞こえて来た。


「それはな、この大試練が作り出した俺と対決して俺を超える事だよ」

「!?」


俺が後ろに振り返ると自分が居た。咄嗟に刀を構える。


「待て待て。試練を始める前に少し話そう」

「何を?」

「何をって、この大試練についてだよ」


俺は武器を構えるのをやめる。俺にそっくりな奴は戦う気はないと判断したからだ。


「そう来ないとね」

「で、なんで目の前に俺がいる?お前は誰だ?」

「さっきも言っただろう?俺はこの大試練が作ったもう1人の俺だよ」

「他のみんなは?」

「この大試練が入った時点で、1人ずつ転移させて自分と向き合ってる」

「無事なんだな?」

「ああ、無事だ」

「ならいい」


言葉だけでは信用なんて出来ないが、仮にも俺のそっくりだ。嘘なんてつく事は無いだろう。


「それで、この大試練のコンセプトは『己の力と心を知れ』って意味は何だ?」

「さっきも言ったが、意味はそのままの意味だ。自分と向き合い今まで身につけた全てを自分にぶつけて前に進むだけの最後の大試練にしては簡単な試練だ」

「それ絶対簡単じゃないな」

「凄いな俺正解だ。己の力についてはそれだが一番難しいのは心だ」


俺のそっくりは、俺の胸に指を指す。


「力と心は一体化する事でさらに強くなる事は知ってるはずだろ?」

「氷属性がその例だな」

「だが、まだ完全に制御出来ない筈だ。そこでお前の試練は、その力を感情に負けずにコントロールする事がこの大試練の目的だ」

「だから、『己の力と心を知れ』とゆう言葉なんだな。この大試練のコンセプトを理解したよ」

「それで早速やるか?」

「当たり前だ。時間があまりないからな」


俺のそっくりの指導の元で、まだ完全に制御出来ない氷属性を制御出来るように練習を始めた。


————————————————————————


ミラ視点


エイチの後に続いて、最後の大試練に足を入れた。前を進んで歩いているエイチについて歩いていると目の前が急に暗くなっていった。


「う、うーん••••」


私は気が付かない間に、倒れてしまっていた。体を起こすと、エイチやみんなが居ない事を知る。そして、近くからだんだん近づいてくる足音が聞こえた。私はその足音に警戒しながら、待ってみるとその正体を知った。


「あら?」

「もう起きたのね」


そう、『私』が居たのだ。見た目も声も全てが私と同じミラ•キャンベルが居た。


「あー私?警戒しなくてもいいわよ。私は貴方に試練を与えに来ただけだから」

「試練を与える?」

「そう、与える。貴方は、気がついてないけどこの大試練は『己の力と心を知る事』が目的なの。だから、みんなの各々に合った試練を与えて鍛えてもらう。貴方の場合は、心は十分そうに見えるから力ね」

「力?」

「貴方の戦い方は、貴方の体には合ってないのよ。だから、今ここで矯正させる。新しい力を使えるようにサポートしてあげる」


エイチなら、こんな時どうするだろうと考えていた。意外と好奇心旺盛な所があるから、こゆう提案はすぐに受けるだろう。私はこれから先の人生、彼の隣を歩いていたいから答えは決まっている。


「やるわ。その新しい力を教えてちょうだい」

「そう来ないとね。まずは、私と戦いましょう?」


ミラはミラのそっくりについては深く探りを入れず、新しい力を身につけるようと努力していった。



————————————————————————


カリン視点


最後の大試練に踏み入れた。警戒しながら、エイチさんとミラさんの後ろを歩いていると急に目の前が暗くなった。


「ここは?」


私が目を覚ますとエイチさんやミラさんの姿は無く。セフィとエリーも居なかった。立ち上がり周囲を見ていると、身に覚えある姿が見えた。


「起きましたか?」

「えっ?」


目の前に私が居た。


「混乱しているだろうから始める前に説明しましょうか」

「説明?」

「貴方にはこれから鍛えてもらいます。この大試練の内容が『己の力と心を知れ』なんですよ」

「はあ、なるほど」


私は『己の力と心を知れ』とゆう言葉がこの大試練の内容だと分かった。いつもならエイチさんにしか聞こえない声を話してもらいそこから考えるが、今回はそれをする前に別々になってしまったので大試練について聞けなかったのだ。


己の力と心、そしてもう一人の私が言った私を鍛えるとゆう発言から今この状況に一致する答えは•••


「その顔疑問だった答えには辿り着いたみたいですね」

「おかげさまで」

「それでは次に進みましょう。先ほど言った、貴方を鍛える事についてです」

「私は力と心どちらを鍛えるのでしょうか?」


他のみんなも力と心のどちらかの方を鍛えているでしょう。ここの大試練は、今の自分の限界を知りまだまだ未熟な所を鍛え身につける場所。今までは、自分達を試されているだけでしたが今回は試されるだけではなく、さらにそこから自分とゆう存在を理解して成長するための場所とゆうことだ。


「貴方には、力の方を中心的に鍛えましょう。あの人達に並ぼうと努力している事は知っています。だから、貴方である私が、その手助けをします」

「お願いします」


その後、もう1人のカリンはカリンがエイチ達に並べるように鍛えていった。


————————————————————————


セフィ視点


エイチお兄ちゃんが言うには、ここが最後の大試練らしい。そして私はその大試練の中に入った。


前に進んでいくみんなを追いかけて行くと、後ろから反応しきれない素早さで私は背後から手刀を喰らってしまい意識を失ってしまった。


それからどれくらい意識を失ったのかは分からない。セフィが目を覚ますと、周りは静かでみんな居なかった。けど、近くにセフィと似た人が居た。


「ここは?」

「おはようセフィ」

「あなたはだれ?」

「私?私は大試練が作ったもう1人のあなた。これからあなたを、鍛えようとしている者だと思って」


もう1人のセフィ?大試練は何が起こるかわからないってエイチお兄ちゃんが言ってたけど、こうゆう事だったのかな?

あれ?さっきセフィを鍛えるって言ったけど。


セフィは疑問でいっぱいになるともう1人のセフィが口を開けた。


「あなたはこれから試練を受けてもらう。仲間のサポートを受けなくても強くなれるように私がセフィを鍛える」

「今よりも強くなれるの?」

「なれる。あなたは一度自分の親の試練を超えているよね?」

「うん」

「それと同じで、今度はもう1人のセフィと戦ってセフィは新しい力を使えるようにしてあげる」


ママの元を離れて、そんなに時間は経ってないけど懐かしく思えた。それは、エリーやエイチお兄ちゃん達との旅が印象深いものばかりだったからだ。エイチお兄ちゃんは一回セフィとエリーがついて行くことを拒否した。なぜなら、セフィとエリーには旅についてくるだけの力がなかったから今はママのお陰で力を身についていけてるけど、それでもエイチお兄ちゃん達には追いつけない差があった。それを埋めてくれるとゆう提案はセフィには嬉しかった。だから、答えなんて決まってる。


「わかった、やる」

「じゃあ、早速やろう」


もう1人のセフィは、少し距離を取って【九尾化】に似たものを使った構えた。


「セフィには今からやるものを覚えて貰う。心を壊さないでね」


セフィはママと戦った時の事を思い出しながら、覚悟を決めて【九尾化】の状態になる。


「稽古お願いします」


セフィはもう1人のセフィと戦い、色々なものを吸収して行った。


————————————————————————


エリー視点


エイチさん達に続いて大試練の中に入っていった。大試練を受けるのは4回中3回目になる。この薄暗く、何がくるかも分からない感覚には慣れていた。慣れてしまっても、警戒を怠ってはいけない。それが自分の命取りになる事は知っているからだ。


私は常にスキルの【千里眼】を使いながら周囲を見ていた。逆に周囲を見すぎてしまい、自分の周りの事を見ずにいたぐらいだ。


不意を打たれてしまい後ろからすごい衝撃が来て、目の前が暗くなる。


「ここは?」


目を覚ますと、私1人になっていた。【千里眼】でエイチさん達を探しても見つからなかった。


「皆さんどちらに行ったのでしょう?」


ひとまず、道に沿って歩く事にした。しばらく歩いていると後ろから足音が聞こえて来た。私は、エイチさん達かと思って後に振り返り来た道を戻った。薄暗いので、誰だかは分からないけど女のシルエットが見えてきた。もっと近づき、私はその正体を知った。


「え?」

「初めまして、私」


私の目の前には私が居た。あまりにもそっくりなので、双子と見間違えてしまうのではないかと思うほどそっくりな私が居た。


「貴方が先に気がついてくれたから、本番は少し話してからにしてあげる」

「何を言って•••」

「今起きている状況を説明してあげる。今この場所には貴方と私しか居ないです。そして、貴方には未だに迷っている心のモヤを晴らして1人で戦える力を身につけて貰う」

「心のモヤを晴らす?」


心にモヤがある事は感じたことが無いので、身に覚えがない。


「あら?自覚が無かったのね。じゃあ教えてあげる。あなたは未だに、エイチさんの事が好きなのにミラさんが居るからって理由で気持ちを拒んでいるの」

「!!」


私に言われて自覚する。確かに、私はエイチさんの事が好きだ。でも、この気持ちを伝えないように心の奥底にしまって置いたんだ。


「貴方はエイチさんの隣を歩こうと、努力したけどミラさんには敵わなかった。だから、自分の気持ちを伝えないように心の奥底に閉まったのよね」

「それは•••」

「少しは心のモヤを晴らす事が出来たみたいだから、そろそろ本番を始めましょう」

「本番?」


もう1人の私は、後ろに下がって行き私と距離を取る。


「この大試練は『己の力と心を知れ』ってゆう試練なの。だから、此処からは戦闘でその心のモヤと同時に私を超えて貰う」


もう1人の私は弓を構える。私は言葉をだいぶ理解して、弓を構え戦闘態勢に入る。


「此処からは貴方と私しかいない時間よ。何を言われても動揺してはダメ。そして私より強くなって超えなさい」

「それが、私への試練ですか?」

「ええ。同時に力を身につけさてあげるから、覚悟してね」


そこからは私ともう1人の私の戦闘を始めた。途中、心に来る精神攻撃を受けたがそれに負けないようにして自分の成長に繋げて言った。



————————————————————————


エイチ視点


「これで俺の勝ちだー!!」


もう1人の俺が放ってくる魔法を全て氷魔法で相殺し、間合いに入り首近くに刃を向けた。


最後の仕上げとしてもう1人俺と戦闘をしていた。俺は縛りとして刀と氷属性の魔法しか使ってはいけなかった。


当たり前だよな。せっかく、弱点を無くした物を使わないと実感湧かないしな。


「感情に囚われてないな。よし!合格だ」


もう1人の俺は、俺をじっくり見てそう言った。すると、もう1人の俺は光出す。


「これで試練は、攻略したも当然だ。後はみんなと合流して魔法陣を見つけて最後の報酬を受け取れ」

「分かった。お前はどうなるんだ?」

「俺はこの大試練が造ったお前のコピーだ。役目を終えたら自然と消えて無くなるだけだ」


もう1人の俺は、笑顔になって道が続いている道を指差す。


「お前の道はあっちだ、俺じゃない。••••必ず邪神を倒せよ」

「任せろ!じゃあな俺!」


もう1人の俺が指差した道に向かって歩き始めた。


道に沿って歩くと、開けた場所に出た。真ん中には、大試練の攻略時ある魔法陣があった。そして周りには俺が来た道の他にもいくつかの道があったので、みんなはそこから出てくるだろうと思った。


「俺が一番乗りか。みんなを待つか」


しばらく待っていると、何処かの道から足音が聞こえて来た。


「はあ〜終わった〜」


随分と疲れ切ったミラが現れた。また足音が聞こえてくる。


「エイチさん終わりましたよ」

「あっ!エイチお兄ちゃんが居た」

「ようやく終わりました」


カリン、セフィ、エリーはほぼ同時に別々の道から現れた。


「全員揃ったな。まずは、魔法陣に乗っかろう」


全員魔法陣に入り、魔法陣が光出す。


「大試練を攻略した者よ、汝らの力を認めて、力を授ける」


光が収まり、ステータスを確認する。


「やっぱり強くなってるな。時間がないから、ここから出るぞ」


みんなは頷き、再び魔法陣に乗り最後の大試練を後にする。

みんながどれだけ強くなったかは、次の最終章で書く事にします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ