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メガネ勇者  作者: 氷雨 蒼
4章 メガネの真意
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35話 勇者VSトリック騎士

今日は、最後の復旧作業する事になった。魔法とスキルが使えるようになったので【転移魔法】でリノ達と合流してもよかったが、エリックさんが模擬戦をして欲しいと頼まれてしまったので残りの復旧作業が終わり次第模擬戦をする事になった。俺としても【蘇生】は使えないが、【自己再生】の実験を行える機会なので模擬戦の申し出は嬉しかった。


日が真上に来る前に復旧作業を終わらせるようにテキパキ動く。と言っても残っている仕事は、後片付けがほとんどだ。みんな手分けして終わっていない所に手伝いに行き、お陰で日が真上に来る前に終わった。簡単な食事を済ませて、エリックさん達と模擬戦を始める。


「それでは!エイチ殿とエリックさんの試合を始める!」

ルールは前にセフィとエリーでやったルールでやることになった。俺は、鞘から刀を抜き構えに姿勢になる。エリックさんも普段は弓を使っているが、今回は俺に合わせるために剣を使うらしく構えの姿勢になる。エリックさんの顔から笑顔が絶えず、ずっと楽しそうな顔をしていた。

「楽しそうですね」

「えぇ一度お手合わせしたかったですから」

互いを睨め合う。

「それでは始め!」

試合開始の合図が出た。最初に動いたのはエリックさんだ。剣を大きく振りかぶり俺に近づいてくる。が、それは油断させるための作戦みたいだ。【予知】でエリックさんの行動が二つ視えていたからである。一つはこのまま真っ直ぐ俺目掛けて突っ込んで来るのと、もう一つは俺の背後から出てきて攻撃してくるらしい。

俺はとりあえず背後を警戒しながら、正面から突っ込んでくるエリックさんの剣を受け止め思いっきり弾き返し、背後から来る攻撃を【複製Ⅱ】を使って刀を創り受け止める。


「やはり見えてましたか」

「そんな気がしただけです」

「どんどん行きましょう」


エリックさんは、普段本当に弓を使っているのか疑いたいほど剣の腕が良く攻めように攻められなかった。このままだと押しきられてしまうので【古代魔法(力)】を行使して見て覚えたゼオスの格闘技術を使い、距離を取る。少し呼吸を整えたら、今度は俺から攻める。ゼオスの格闘と自分の戦闘技術をいい感じに混ぜ合わせ、エリックさんに攻撃の隙を与えないようにする。エリックさんも剣で捌ききれなくなってきたのか、無邪気に捌いている。このタイミングでエリックさんの剣を蹴り、手から離させる。


「よし!」

「流石です」


エリックさんが姿を消す。【感知Ⅲ】で視ると俺が蹴って飛ばした剣に近づいていた。俺はすぐさま剣の所に行き剣を持たせないようにしようとしたが、持たれた瞬間剣まで消えてしまい同時にエリックさんまでもが見えなくなった。


トリッキーな技を使ってくる。エリックさんのスキルか?それとも、【精霊魔法】か?


【予知】でエリックさんの攻撃を視る。また幻影のエリックさんが現れて攻撃してくるみたいだ。幻影のエリックさんが現れた瞬間に刀で横真っ二つに切る。幻影のエリックさんは何事もなく消えていった。何となくまた背後から来る気がしたので、【豪力】で足に力を入れて上に跳ぶ。


「あぶな」

「チッ」


エリックが一瞬でまた消える。周囲を【感知Ⅲ】で探すが見つからない。【予知】で未来を見ようとすると何も見えず、空間が捻じ曲がったような感覚になり目の前にエリックさんが現れ、真正面に斬撃を受ける。


「かはっ!」


なんだ?今の攻撃は。神のスキルでも反応しなかっただと、何か違和感を感じる。


「エイチ殿降参して下さい。その出血では死にますよ?」

「これで死ぬと思います?普通に話せているのに」

【自己再生】がじわじわと始まり、受けた傷を回復する。とりあえず、【自己再生】の実験は成功だな。

「回復手段持っていたのですね」

「そうですね。今朝身につけました」

「そうですか。ならこれならどうです?」


エリックさんが、さっきの幻影1人だったのに複数の幻影が現れる。今度は10人を相手にするらしい。俺は【予知】で行動を読み切り、幻影を斬っていく。後1人の所でまた【予知】が反応せずダメージを負う。


何なんだこの違和感は?エリックさんの攻撃なのに何か別のものを感じる。


【自己再生】で傷が回復しないようにと、幻影のエリックさんが攻めてくる。魔法を使って対応するが長くは持たないので【合成魔法】を使って範囲を広げて幻影を潰す。

本物のエリックさんを見つけ出し、斬りかかるが目の前で消えてしまった。今のは囮だった。背後左右からエリックさんが現れ、体を斬られそうになるが魔法を使ってこっちも囮を造り回避する。回避した時、エリックさんの上から何かが見えた気がした。


今何かが見えたな、エリックさんのトリックはあれかもしれない。


俺はエリックさんに攻撃するがわざと全て上に攻撃する。


プチン


と切れた音が聞こえ、エリックさんは倒れた。


太陽の光で見えないが上に誰かいた。


「あぁあぁ、もうちょっと楽しみたかったのになぁ残念」

「誰だ‼︎」

「僕はあの方に付き従う者だよ」


この感じ前にも感じた奴だ。この感じは間違えない邪神の眷属だ。


「俺を殺しに来たのか」

「いや違うよ。あの方は殺すなって命令受けちゃったからね、近場に居る奴を適当に操って実力を試しただけだよ。それも終わりまた今度会おうねバイバイ〜」


邪神の眷属は、あっさり消えっていった。邪神が俺を殺すなって命令を受けただと?俺の事に気がついているのか?

まあそれは後で考えよう。今は操られていたエリックさんの容態を見ないと。


「エリック!エリック!目を開けて!」


エリーは倒れて目を開けないエリックさんに声をひたすら声をかけていた。その隣で、ミラとカリンがポーションや【精霊魔法】を使ってるが効果はないようだ。もう既に死んでしまっているらしい。


「退いてくれ、俺は何とかする」


俺がエリックさんの元に歩いて行く。泣いているエリーの隣でメガネスキル【蘇生】を試す。始めて使うから魔力管理が上手くいかない、それ以上に【蘇生】に使う魔力が多い。


「エリックさん帰って来い」


俺が言葉を発した瞬間エリックさんの体が光出した。光が収まってしばらくすると、エリックさんの心臓が動き出した。


「かはっ、かはっ••••••ここは?」


エリックさんが声を発するした。蘇生成功だ。


「エリック、エリック」


エリーは目を覚ましたエリックの体に顔をつけて泣いていた。


その夜、今日起こった事について族長と話をする事になった。


「邪神の眷属がエリックを操り、エイチ殿の実力を試したって事なんだな?」

「はい、それで間違えないでしょう」

「しかし、この集落を立て続けに狙われるとは」

「あいつらの気配は微々たる者ですから、気が付かないのもしょうがないでしょう。私もエリックを操ってるものが一瞬でも見えなかったら、気が付かないで終わったでしょう。それと俺達は明日人族大陸に戻ります。これ以上この集落を襲われるのは嫌なので」

「そうか、わかった。改めてエリックを生き返らせてくれてありがとう」

「いえいえ、では」


俺は族長との面会を終え、寝床に戻る。


俺なりに今日起こった事を考える。まず、エリックさんは邪神の眷属に殺された後操り人形になり俺に模擬戦をやりたいと申し出た。戦ってる時もずっと笑顔だったのも、全て操られているのはバレないようにするための演技のようなものだ。族長からエリックさんの能力を聞いたが、今までトリッキーな技を使っていたのは間違いないが、剣を使っていたのは今日が初めてだそうだ。つまり、操ったエリックさんの体を無理矢理動かして俺と模擬戦していた事になる。邪神の眷属の言動にも気になるが、今日はこれくらいにして寝るよう。


これから先結構辛い事だらけの事が続きそうだなと感じた俺だった。

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