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Code: Re-Boot  作者: 飛鳥創


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9/22

第9話:敵対デバッガー『クロノス』の強襲

お越しいただきありがとうございます!

飛鳥創(So Asuka)と申します。


普段はITやAI関連の本なども書いているのですが、今回は「もしも現実世界がコードで動いていたら?」というサイバーSF小説に挑戦してみました。


どうぞ気軽に、肩の力を抜いて楽しんでいってください!

僕の放ったクロック制御パッチが、橋の崩壊を一時的に食い止めた。


「よし……! 摩耗計算のループ速度が落ちたぞ!」


だが、その直後だった。


——ドドドドドォン!!!


空から漆黒の雷が落ち、僕のコンパイル光が一瞬で打ち砕かれた。


「くあぁぁぁっ!?」


強いフィードバックショックが脳を直撃し、僕の身体が吹き飛ばされる。


「神崎!」冴先輩が僕を抱きとめた。


壊れかけた橋の中央、激しい紫のノイズの渦の中から、一人の男が静かに歩み出てきた。


銀髪に、スマートな高級スーツを着た男。

その瞳は、冷徹なクロック計算の光を宿していた。


「素晴らしい観察眼だな、日本のデバッガー・神崎蓮」


男の声は、まるで正確に刻むメトロノームのように静かで重かった。


「初めまして。私は『カルテル』の最高技術責任者(CTO)——クロノス(Chronos)。時間の計算量(Time Complexity)を司る者だ」


「クロノス……! お前がこの街の時間を狂わせている犯人か!」


クロノスは冷たく微笑むと、手元の銀色の端末を優雅に操作した。


「狂わせているのではない。最適化しているのだよ。人間という非効率な生物にダラダラと時間を与えるのはリソースの無駄だ。高速でオーバークロックし、最高の生産性を搾り取ってから破棄(Dispose)する。それが我が組織の結論だ」


「人間は……機械のCPUじゃない!!」僕は叫んだ。


「論より証拠だ」

クロノスが指を鳴らした瞬間、僕の視界全体が禍々しい赤色の計算量グラフで覆い尽くされた。


┌───────────────────────────────────

│ 【SYSTEM LOG / CODE】

│ // クロノスの時間攻撃:O(N^N) 指数関数的オーバークロック

│ while (target.IsAlive) {

│ target.ClockSpeed *= (long)Math.Pow(N, N); // 爆発的加速

│ target.BurnOut();

│ }

└───────────────────────────────────


『気をつけて蓮!!』アリスが悲鳴のような警告を上げる。『クロノスのコードは O(N^N) ——指数関数的に計算量を増幅させる悪魔のアルゴリズムよ! 普通のパッチじゃ、一瞬で計算量の波に飲み込まれるわ!』


「死ね、神崎蓮。時間の波の藻屑となれ」


クロノスが手を振り下ろすと、津波のような赤黒い時間の波が、僕と冴先輩に向かって襲いかかってきた!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


「ちょっと面白いな」「続きが気になる」と思っていただけましたら、

ページ下部の【ブックマーク追加】や【評価】をいただけますと、執筆の大きな励みになります!


次回更新もお楽しみに!


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