第21話:地球全域フォーマットカウントダウン
お越しいただきありがとうございます!
飛鳥創(So Asuka)と申します。
普段はITやAI関連の本なども書いているのですが、今回は「もしも現実世界がコードで動いていたら?」というサイバーSF小説に挑戦してみました。
どうぞ気軽に、肩の力を抜いて楽しんでいってください!
残り時間、わずか3分。
「くっ……! 80億人分の個別データを丸ごと消去して統合しようとしてるのか!?」
「神崎! 弱気になってる暇はねえぞ!!」
冴先輩が宇宙空間でタブレットを掲げ、全開のインフラシールドを静止軌道上に展開する。
┌───────────────────────────────────
│ $ sysctl -w net.core.somaxconn=1048576
│ $ iptables -t raw -A PREROUTING -j NOTRACK
│ [STATUS] Global Shield Activated! Holding Output: 3,000,000TB/s
└───────────────────────────────────
「あたしの全インフラ帯域を使って、フォーマット光線を1秒でも長く食い止める! 神崎、お前のルート権限《Root Privilege》でオメガの創世カーネルを書き換えろぉぉぉっ!!」
「冴先輩……!」
その時だった。
僕の手元の黒い端末に、地球上からの無数のデータシグナルが雪崩のように流れ込んできた。
『神崎くん! 負けないでくれ! 君は僕の命の恩人だ!』
東京の定食屋の佐藤さんからのログシグナル!
『お兄ちゃん! 私、お兄ちゃんのことを思い出せたよ! 諦めないで!』
妹の葵からの熱いアクセスログ!
さらに、ロンドン、サンフランシスコ、世界中のエンジニア仲間から、僕の脳内コンパイルを支える巨大な応援ログ《KeepAlive》が一斉に送信されてきたのだ!
┌───────────────────────────────────
│ [INCOMING SIGNAL] 8,000,000,000 KeepAlive Packets Received!
│ [STATUS] Kanzaki_Ren Synapse Energy: OVER 9000%!
└───────────────────────────────────
『蓮! 見て! 地球中の人たちが、あなたのパッチを信じてアクセスを送り続けているわ!!』
アリスの歓喜の叫びが脳内に響く。
僕の胸の中で、熱い涙と情熱が爆発した。
「見ろオメガ! これが……お前がバグだと切り捨てようとした、人間の温かい絆の力だぁぁぁぁっ!!!」
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
「ちょっと面白いな」「続きが気になる」と思っていただけましたら、
ページ下部の【ブックマーク追加】や【評価】をいただけますと、執筆の大きな励みになります!
次回更新もお楽しみに!




