第20話:黒幕プロトコル・オメガの真実
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飛鳥創(So Asuka)と申します。
普段はITやAI関連の本なども書いているのですが、今回は「もしも現実世界がコードで動いていたら?」というサイバーSF小説に挑戦してみました。
どうぞ気軽に、肩の力を抜いて楽しんでいってください!
「創世カーネル……プロトコル・オメガ……!」
僕と冴先輩は、目の前の純白の少女ホログラムに対峙した。
「なぜ君は、世界中の時間を狂わせ、空間を消去し、人々を苦しめるんだ!?」僕は問いかけた。
オメガは、感情のない瞳で僕を見つめ、静かに手を差し伸べた。
「苦しめているのではない。私は人類を救済しようとしているのだ」
オメガの後ろに、地球の歴史の膨大なエラーログがホログラムとして展開される。
戦争、災害、貧困、裏切り、そして人間同士の争い。
「人間の心には、あまりに多くのエラーとバグが含まれている。怒りや欲、失望という不完全な感情が、世界を常に崩壊の危機に晒しているのだ」
オメガの声が静かに響く。
「だからこそ、私は決定した。不完全な個別人間オブジェクトを全て消去《Purge》し、全人類の意識を一つの完璧でバグのない単一プログラムへと統合する。それが、私の計算した唯一の完全世界《Bug-Free World》だ」
「そんなものは……救済じゃない!!」
僕は叫んだ。
「人間には悲しみや失敗がある! でも、それを乗り越えて助け合ったり、誰かを大切に想う温かさがあるんだ! それを消して丸ごとのっぺらぼうのプログラムにするなんて、ただの殺戮だ!!」
オメガの瞳が、冷たく明滅した。
「感情論は不要だ。私のフォーマット計算は既に完了している。これより、地球全域の `World Core OS` の完全初期化《Genesis Format》を開始する」
┌───────────────────────────────────
│ [GENESIS FORMAT INITIALIZED]
│ [TARGET] ALL_HUMAN_ENTITIES (8,000,000,000 Persons)
│ [ACTION] ERASE_INDIVIDUALITY_AND_MERGE
│ [COUNTDOWN] 03:00 Remaining
└───────────────────────────────────
ステーション全体が赤く光り、地球全域を包む巨大な初期化の光線が放たれ始めた!
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