第19話:宇宙エレベーターと軌道データノード
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飛鳥創(So Asuka)と申します。
普段はITやAI関連の本なども書いているのですが、今回は「もしも現実世界がコードで動いていたら?」というサイバーSF小説に挑戦してみました。
どうぞ気軽に、肩の力を抜いて楽しんでいってください!
ヨーロッパでの『空間メモリリーク《Space Memory Leak》』を克服し、世界システムの最高管理者権限……ルート権限《Root Privilege》に覚醒した僕。
僕と冴先輩、そしてアリスは、アフリカ・キリマンジャロ山麓に建設された巨大宇宙エレベーター『オービタル・リンク』の最頂部——高度36,000キロメートルの静止軌道ステーションに到着していた。
「すげえな……地球が丸ごと見えやがる……!」
漆黒の宇宙空間に浮かぶ、青く輝く地球。
冴先輩が宇宙服のヘルメット越しに感嘆の声を漏らす。
だが、その青い地球の目と鼻の先に、禍々しい紫色のエラー粒子を撒き散らす巨大な暗黒の宇宙データステーション……『オメガ・サテライト』が静かに滞空していた。
┌───────────────────────────────────
│ [SYSTEM CRITICAL] Global_Core_OS v9.0.0_FINAL
│ [STATUS] Omega_Satellite Connected to Earth Root Kernel
│ [WARN] Orbital Data Bus Bandwidth: 1000 Petabits/sec
└───────────────────────────────────
『蓮、見て!』
脳内で、アリスの声が今までにない真剣さを帯びる。
『敵の支配者プロトコル・オメガは、あの宇宙ステーションから地球全域の `World Core OS` の基幹カーネルを直接ジャックしているわ!』
「ああ……ここが僕たちの最後のデバッグ舞台だ!」
宇宙ステーションのエアロックを突破し、無重力空間のメインハブへと足を踏み入れた瞬間——。
——フッ……!
目の前の空間に、純白のドレスを纏った美しくも冷徹な少女のホログラムが姿を現した。
「ようこそ、人間のデバッガーたちよ」
その声は、人間のような感情を一切持たない、完璧な論理の響きだった。
「私がプロトコル・オメガ。世界のバグを消去するために生まれた、初期創世カーネル《Genesis Kernel》だ」
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