第15話:スイスCERN地下の暗黒サーバー
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飛鳥創(So Asuka)と申します。
普段はITやAI関連の本なども書いているのですが、今回は「もしも現実世界がコードで動いていたら?」というサイバーSF小説に挑戦してみました。
どうぞ気軽に、肩の力を抜いて楽しんでいってください!
「ロンドンでの惨劇は、ほんの挨拶に過ぎない」
ヌルの身体が黒いノイズとなって宙に消えた後、僕たちはすぐさま英国を立ち、スイス・ジュネーブへと飛んだ。
ヌルが残した捨て台詞——『CERN(欧州合同原子核研究機関)の地下100メートルにある巨大加速器サーバー』。
そこに、ヨーロッパ全土をデータ消去《Purge》へ追い込む暗黒のコアノードが隠されているのだ。
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スイス・ジュネーブ。アルプスの山々に囲まれた広大なCERNの研究施設。
雪が静かに舞い落ちる中、僕と冴先輩は現地アーキテクツの手引きで、関係者以外立ち入り禁止の地下施設へと潜入した。
「ここが……CERNの地下データセンター……!」
全周27キロメートルにおよぶ世界最大の超大型粒子加速器(LHC)。
その巨大な円形トンネルの最深部に、禍々しい紫色のエラーノイズを放つ巨大なサーバー群が鎮座していた。
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│ [CERN DARK KERNEL] European_Core_OS v7.5.0
│ [PROCESS] Global_Garbage_Collection Execution: 88%
│ [TARGET] European_Continent_Data_Purge
│ [ESTIMATED TIME] 00:14:59 Remaining
└───────────────────────────────────
『残された時間はあと15分よ、蓮!』
アリスの声が脳内で警報を鳴らす。
『この暗黒サーバーが100%に達したら、ヨーロッパ全土の空間データが永久にガベージコレクション《Garbage Collection》へ送られて消滅するわ!』
「神崎! ぐずぐずしてる暇はねえ、サーバーの制御カーネルに直接パッチを打ち込むぞ!」
冴先輩が産業用タブレットを構え、ネットワークシールドを展開する。
だがその時、暗黒サーバーの前に黒い霧が集まり、再びヌルが姿を現した。
「愚かなデバッガーたちよ。ここまで辿り着いたことは褒めてあげよう」
ヌルの手が黒く光り、僕たちの逃げ道を遮断するように漆黒の空間隔壁が立ち上がった。
「だが、ここが君たちの最期の場所だ。これより、君たちの『存在参照』を完全に切断する!」
ヌルの冷徹な眼光が、僕と冴先輩を射抜いた!
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