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【救われた街】

ルナルロッカ入り口では

冒険者が戦闘しているが

ルナルに現状いるほとんどの冒険者は

駆け出しFランクから中堅Cランク程の者しか

残っていなかった。


わずかにいる熟練Bランクの冒険者も

魔物相手に苦戦している

たった一体の魔物に…。


エルゼも酷いダメージを負い

琴音の意識も無く

倒れ伏せたままだった。


(なんで変わらないんだ)


たった一体の魔物に冒険者も

次々と倒れている

そんな中 倒れているエルゼを見つめるヘレナ。


「駄目よ このままじゃみんな死んじゃう」


とソレイユ

それを聞いたヘレナは走り出す。


「え」


ヘレナか走り去るのを見て

ソレイユは覚悟を決め魔物の方へ歩み寄る。


「何とか時間を稼がないと」


駆け出しの冒険者とほとんど変わらない為

攻撃が通用する相手で無いことは

ソレイユも分かっていた。


それでも時間を稼げれば

もしかしたら外に行った冒険者の誰かが

戻ってきてくれるかもと

戦える者がいなくなれば

住民がどうなるかわからない

ルナルを活動拠点にしていたので

多少なり仲のいい住民もいたのだ。


まだ全滅したわけではないが

それでも力尽きていく冒険者達

戦闘は続き冒険者も残り数人のみになっていた。


「せめて誰か戻って来てくれたら…」


と思っていたがラ・ジール王国ならともかく

駆け出しの冒険者がほとんどの

ルナルロッカではそもそも熟練の冒険者が

少ないのだ。


今までルナルが襲われる事も無かったので

守りも緩かった。

しかも今は先程の騎士の調査に

外に出ている冒険者もいた

元々いた熟練Bランクの

半分程はこれに行っているので

残りのBランクとEランク以下の

冒険者のみであった。


それでもこの魔物を倒すことは

できなかったのだ。


ソレイユも既に満身創痍

誰も立ち上がれない

血の匂いと倒れた冒険者達

魔物の足音だけが響く。



「こんな魔物どうやって…」


覚悟を決め目をつぶる。


「ソレイユちゃんお待たせ!」


ヘレナの声が聞こえる。


「アースベレット」


魔法を詠唱し魔物に命中するが

全く効いてないようだ。


「えぇ 全然効かないなんてありなの」


そこへエルゼが立つ。


「もうエルゼちゃんに頼るしかないの」


服は破けているが先程受けた傷がない

しかも手には剣を持っていた。


服が破けているので恥ずかしがるエルゼ。


腕力強化 脚力強化 装甲強化 視覚強化

を使い身体能力を最大まで引き上げる。


魔物に向かって走り出す

魔物も構えるが 目の前で消えるエルゼ。


魔物の直前で短距離転移を使い背後に

飛んだのだ そのまま剣で斬りかかる。


ズバッと 魔物の腕を切り飛ばす。


腕を失っても悲鳴すら上げない

黒い血を垂らしながらこちらを見る

剣に質量変化で重くしていた為

威力がかなり上がっている。


だがいくら強化してても

Lv5のエルゼではここまで

戦えるはずもないのだが。


そのまま魔物と戦闘するエルゼ

装甲強化のおかげでそこまでダメージは

受けていなかったので徐々に

魔物を追い込んでいった。


そこへ現れる少女

ドレスとローブを合わせたような

黒い衣装を着ている。


「キャハハ こんな小さな街も

潰せないなんて」


「これじゃあ実験失敗ね」


と言って消えていく 魔物と一緒に。


時間は飛んでその日の夕刻

エルゼ達はギルドにいた。


「ソレイユちゃんは危なかったわね」


「うん でも生きててよかった」


「エルゼちゃんは平気なの?」


実はヘレナが特殊な回復薬をエルゼに

与えたのだった

その薬が特殊なのは

回復効果のせいだけではなく

一時的に使用者の能力を

上げる効果があったのだ。


エルゼが普通より強いと言っても

普段ならあの魔物相手にあそこまで

余裕で戦えなかっただろう。

しかし反動はあり

全身筋肉痛のような状態になっていた。


「あまり大丈夫ではないです…」


とほぼ動けない状態のエルゼ 

動くと大変痛いのだった。


ちなみにあれだけの怪我人が出たにも

かかわらず死人は出なかったそうだ


戻ってきた冒険者達も

状態を見てかなり落ち込んでいたらしい。


エルゼもこんな状態なので

宿屋に向かう2人。


同じ部屋に泊まる3人だが

元気なのはヘレナだけだった。


ソレイユはベットで寝ている。


「エルゼちゃんは怪我してないから

私がお風呂に入れて洗ってあげるね」


と2人でお風呂に入るのだったが


(……)


(悠人は目をつぶっててね)


(どうやって?)


今は琴音が出ているので

意識だけの悠人にはエルゼが見たのものが

そのまま見えるのだ。


美少女2人のお風呂に

悠人は意識を失うのだった。


翌朝。


「おはよう」


ヘレナは既に起きていた

ソレイユはまだ寝ているが

怪我が治りきってないので

宿屋の人におねがいしてあった。


その為2人だけで下に降りていき食事を取った。


ダダダダダ…


そこへ慌ただしく入ってくる人が。


「おまえがヘレナか?」


どうやらラ・ジール王国の騎士のようだ。


「…はい」


ヘレナの様子がおかしい

何かあったのだろうか。


「理由は分かると思うが一緒に来てもらう」


連れて行かれるヘレナ。


慌てて止めるエルゼだが。


「手を出すならお前も連れていかなければ

ならなくなるぞ? この街を救った者に手荒なこ事はしたくない」


と言われ連れて行かれるヘレナ。


(ヘレナが何をしたんだ)


ギルドならなにかわかるかもと

1人ギルドへ向かうエルゼ。


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