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【仲間達の成長】

『デビルワーム』の戦闘後

エルゼ一行はオアシス付近で休んでいた。


「やっぱりエルゼちゃんは強すぎるよね」


「ほんとほんと 私達も強くなってきたと

思ってたのにね」


「アハハ…」


笑って誤魔化すエルゼ。


ちなみに今は悠人が表にでている。


「今日は帰るぞ……流石に疲れた」

とアグニード。


ーーーーーーー



モルビワに着くなりギルドへ向かうエルゼ一行。


入るなり受付へ向かう。


「お帰りなさい」


受付のお姉さんが笑顔で迎えてくれた。


「これ討伐部位です」


「流石ですね…」


「今回の功績で皆さんEランクへなりますので

リゼさんは元々Dランクなので変わりません」


「えぇ 頑張ったのにー」


「大丈夫です ちゃんと記録は取ってありますので今後活躍されれば近いうちに上がりますよ」


「よかった」


ギルドでの用事を済ませ宿屋に帰るエルゼ達。




夕暮れの『モルビワ』は、

昼間とは違う穏やかな空気に包まれていた。


砂漠の熱気も少しずつ薄れ、

街を吹き抜ける風が心地いい。


露店からは香辛料の匂いが漂い、

仕事終わりの冒険者達の笑い声が

あちこちから聞こえてくる。


そんな賑わいの中を、

エルゼ一行はゆっくりと歩いていた。


デビルワームとの戦闘。


あれほどの激戦を終えたばかりだというのに、

街はいつも通りの時間が流れている。


「はぁ〜……やっと帰ってこれた……」


イリアが大きく伸びをする。


「流石に疲れたわね」


エルゼを除けば、

誰にとってもギリギリの戦いだった。


一歩間違えれば、

誰かが死んでいてもおかしくない戦い。


それでも誰一人欠けずに帰ってこれた。


それが何より大きかった。


悠人は隣を歩く仲間達へ視線を向けた。


最初に会った頃に比べれば、

みんな確実に強くなっている。


アグニードは以前みたいに

むやみに突っ込まなくなっていた。


ちゃんと周囲を見ながら

戦えるようになっている。


デビルワーム戦でも、

仲間を庇う動きが増えていた。


リゼは判断が早い、

ただ突っ走る癖はまだ抜けてない。


ヘレナの魔法は以前より無駄がなく、

イリアの補助も戦闘の流れに噛み合っていた。


だからこそ、

悠人は少し悩んでいた。


(そろそろ手加減も難しくなってきたな……)


今回の戦闘でも、

途中何度か本気を出しそうになった。


そんなことを考えていると、

前を歩いていたリゼが振り返る。


「エルゼちゃん?」


「え?」


「どうしたの? さっきから静かだけど」


「あ、ちょっと疲れてて…」


「絶対それだけじゃない顔してるわよね」


じーっと見つめてくるリゼ。


悠人は思わず視線を逸らした。


すると横からイリアが笑う。


「また難しいこと考えてるんじゃない?」


「そんなことないよ」


「怪しいー」


「ほんとだよ」


さっきまで死線を潜っていたとは思えないほど、

みんな笑っていた。


その時だった。


「おい……あれデビルワーム討伐したパーティじゃね?」


近くを歩いていた冒険者達が

エルゼ達を見てざわつき始める。


「マジかよ……」


「Eランクになったらしいぞ」


周囲の冒険者達が次々と振り返る。


気づけば、

あちこちから視線が集まっていた。


ほんの数日前までは、

Fランクの新人扱いだった。


だが今は違う。


「あの子達がデビルワームを?」


「マジで化け物だろ……」


アグニードは少し困ったように頭を掻く。


「なんか有名になっちまったな……」


「悪い気はしないけどね」


リゼが得意げに笑う。


宿屋に着きそれぞれの部屋に戻り休む。


次の日ーー


朝から街が騒がしかった。


宿屋から出ると

そこにはギルドの受付のお姉さんがいた。


「あぁ エルゼさん」


「これは何の騒ぎ?」


事情を聞くと

王都が何者かに襲われているらしい。


みんな集まってくる、

説明するとリゼの表情が強張った。


「リゼちゃん…」


「私リヒータに戻るわ」


「待てリゼ 状況もわからんのに

危険過ぎる」

とアグニードが止めようとするが…。


静止を振り切り走り出すリゼ。


それを追うエルゼ。


街の入り口て追いつく。


「待ってリゼちゃん」


「だっておじいちゃんが…」


「アッシュさんもギルマスだから

きっと大丈夫よ」


「それに拳聖だもの 

そんな簡単にやられるわけないわ」


「…うん」


「そうだよね おじいちゃん強いから

負けないよね」


リゼも少し落ち着きを取り戻したようだ。


(リヒータ王国って結構な大国らしいから

そんな国を襲うって何だろうな)


(うん… 帝国とか?)


(今の段階だとまだわからないな)


「とりあえずみんなと合流しましょう」


それからギルドに向かうエルゼとリゼ。


ギルドの中にはみんな集まっていた。

ヘレナ テラ イリア アグニード。


「きたかエルゼ 王都の状況は

まだわからんらしい」


「でもギルドが王都救援の緊急依頼を出すって」


「どうする ワシらもいくか?」


「正直かやり危険な感じはすると思うの」


「でもラ・ジール王国みたいに

なるのは…」


リゼも複雑な様子だった。


きっとすぐにでもアッシュを

助けに行きたいだろう。


「…行きましょう」

とエルゼ。


状況が分からない分危険なのは間違いない。


「全員、危険だと判断したら即座に逃げること」

エルゼもリヒータ王国の人を助けたかったが

仲間の命も大切なのだ。


ギルドの依頼を受けリヒータ王国に出発する。


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