【東の大陸とマリシャ遺跡】
アグニードは飛び続ける
帝国のダンジョンを飛び立ち
既に6時間が経っていた。
「どこにむかっているんですか?」
「リヒータ王国」
「リヒータ王国ってことは
東の大陸?!」
リヒータ王国正式には
『フラン・ト・リヒータ王国』
帝国と並ぶ大国らしい
少なくともラ・ジール王国よりは
大きな国だった。
「エルゼちゃん そんな所にいるんですか?」
「その国ではない 近くの古い遺跡にいる
可能性はある」
「ワシの記憶じゃと
帝国のダンジョンとつながっていたはず
なのだがかなり昔の事なのでな」
「何だっていいよ ねぇねが生きてるなら!」
「リヒータの近くにモルビワと言ってな
そこそこ大きい街がある」
「ギルドもあるからしばらくそこで待機する」
「遺跡にすぐ行かないんですか?」
「あの遺跡を甘く見るでない」
「何かあるんです?」
「その遺跡はマリシャ遺跡と言ってな
出てくる魔物がCランク以上だったはず…」
「Cランク以上ばっかり?」
頷くアグニード。
「このままいったら死ねますね…」
アグニードはモルビワ近くに着陸する。
「ワシはここで待つ」
「うん」
三人はモルビワへ向かう。
「どんなところだろう?」
「あたしもこっちは知らないねぇ」
「そう言えばイリアちゃんて
どこ出身なの?」
「あたしは南の大陸だよ」
「ルナルロッカの近くじゃないんだね?」
「エルフの里は世界の最南端にある そこからルナルロッカに行ったんだけど」
「あたしはエルフの中だと
落ちこぼれらしいから… ほぼ追放された感じなのかな」
「あ ごめん」
「いいよ 気にしても仕方ないしね」
モルビワにつくヘレナ一行
黄土色の石造りの建物が並び
通りでは頭に布を巻いた商人達が
行き交っていた。
「結構大きな街だね」
「ギルドもあるし これくらいは普通なのかも」
辺りを見渡すと見慣れない種族や
市場まであり見慣れない食材も売っていた。
「テラちゃんは?」
「あれ?」
「探そうか」
「うん」
テラを探すヘレナとイリア。
「どこいったのかな」
「見当たらないね」
街人に聞いてみるが誰も見てないようだ。
「いないねぇ とりあえずギルド行く?」
「うん 何か分かるかもしれないし」
ギルドに着く二人
入って受付へ向かう。
「あら 見たことないお姉さんたちだね
冒険者登録でもしにきたのかい?」
ヘレナは冒険者証を見せる。
「冒険者なんだね ごめんさいね」
「一応ね Fランクだけど…」
「で今日は何のようだい?」
「子供… を知らないかなって」
「子供?」
「そうなんだよ いなくなって
街中探したんだけどね」
「あ そう言えば」
と言って奥に入っていった受付の職員。
戻ってくるとテラも一緒だった。
「テラちゃん!」
テラを抱きしめるヘレナ。
「歩き疲れたのか ギルドの近くで座り込んでたのを冒険者の方が見つけてね、とりあえず保護してたんだよ」
テラの顔にはよく見ると泣いた後が…
ちょっと赤くなっているテラ。
テラと合流したとこで何か依頼がないか
聞いてみる。
今のヘレナ達はFランクだがLvも高くなってきていたのでDランクの依頼を受けてみることにした。
内容はDランク魔物『砂トカゲ』退治だ
この大陸中央には巨大な砂漠があり
そこにいる魔物だろう。
「砂トカゲ20匹だね」
さっそく砂漠に向かう
ちなみに移動はアグニードだ。
アグニードに砂漠の南側に降りてもらい
砂トカゲを探す。
足元の砂は熱を持ち
靴越しでも焼けるようだった。
「かなり大きいね この砂漠…」
空から見ても端が見えなかったので
迷ったら大変なことになるが
遠くの景色が陽炎で歪み、
方向感覚を狂わせていく。
しばらく歩くと
砂トカゲの群を見つけた。
前方に現れたそれは、
全長二メートルほどの巨大なトカゲだった。
黄褐色の鱗は砂に紛れるような色をしている。
それが40匹くらいいた。
「うわぁ… なにあれ」
「トカゲさんいっぱい!」
「うーん 倒せるかな?」
今のパーティ構成は魔術師二人に狩人一人
なので盾役がいなかった。
悩む三人 そこに誰か走ってくる。
ダダダダダッ… 大剣を持った大男だ。
赤髪を後ろで束ねた巨漢の男
胴には竜鱗のような赤い鎧を纏っていた。
「何だろう…」
「ワシだ」
三人には心当たりがない。
「だからワシだ アグニードだ」
驚くヘレナ達。
「その姿は?」
「ワシくらいい長く生きてる竜なら
人にもなれるのだよ」
ちなみにDランクの冒険者としても
登録してあるらしい。
「ワシが前で戦おう 援護を頼む」
頷くヘレナ達。
アグニードが前へ出た瞬間、
砂トカゲ達が一斉に後ずさる
すかさず竜の咆哮で
魔物を怯ませる。
そこへイリアが『属性』水を付加し攻撃し
ヘレナとテラも続けざまに魔法を詠唱する。
水属性が弱点なのか、
砂トカゲの鱗から蒸気が上がる。
アグニーもブレスで攻撃しながら
大剣でなぎ払う。
「アクアソード!」
テラも魔物を倒していく。
「や、やった…!」
砂の中から突然飛び出し、
テラへ噛みつこうとする砂トカゲ。
アグニードがテラの前へでて庇う。
「ありがとう アグニードさん!」
初めは少し苦戦するも次第に
安定しながら狩っていく。
「はぁ…はぁ…」
「さすがに多かったね…」
「うん アグニードさんがいなかったら…」
「ハッハッハッ」
アグニードが豪快に笑う
それを見てみんなも笑顔になる。
依頼を終えてギルドに戻るヘレナ一行。
「はぁ 疲れたよ」
今日は移動と依頼で時間がかかったので
宿屋で休むことにする。
宿屋の灯りが砂漠の夜に浮かぶ。
その頃―
「ここは…」
音がない。
自分の呼吸だけが、
遺跡の中に響いていた。
(ふぅ やばかったな)
(うん 悠人が気づかなかったら死んでたかも)
あの時 悠人は出口にたどり着くには時間的に
無理だと判断し一か八か奥に
進むことにしたのだった。
(俺も何があるかは知らなかったけど)
(さっきのダンジョンと雰囲気がまるで違うな)
壁には見たこともない文字が刻まれていて
床には淡く光る線が走っていた。
ダンジョンの奥には遺跡があり
遺跡の奥に入った所で
遺跡が作動した?らしい。
(転移装置か何かだったのか)
(どこかに飛ばされたのは間違いなさそうだな)
「とにかく出口を探さないと」
と歩き出そうとするエルゼだが。
(まて琴音)
「うん?」
(あれだけ戦闘が続いたんだ
少しは休まないと体がもたない)
ダンジョンに入ってからほぼ戦い続けていたので
装備もぼろぼろになっていた。
武器も紛失したが今のエルゼには
問題はないのだ。
悠人に言われ休憩を取る。
現在のステータス
ヘレナ・スタブルム ♀ 年齢15
Lv25 人間族 職業:魔術師
固有スキル
魔力集中F『性能追加』
魔力拡散F『威力低下範囲拡大』
魔法
アースベレット
ファイアボム
☆ウインドシールド
☆ウインドショット
テラ・モスウッド ♂ 年齢5 ※見た目は女の子
Lv20 亜人族 正式な種は不明 職業:魔術師
固有スキル
なし
魔法
アクアウィップ
プチヒール
アクアアロー
☆アクアソード
☆リリヒール
イリア・コールドハート ♀ 年齢80人間換算で17
Lv24 エルフ族 職業:狩人
固有スキル
腕力強化F『走力・跳躍力の向上』
視覚強化F『視力の向上』
属性付与F『武器矢に属性効果を付加』
☆爆裂付加F『爆裂属性付加』
魔法
ソフトヒール
アグニード ♂ 年齢1200/人間で50位
Lv31 竜族 職業:戦士
固有スキル
腕力強化F『攻撃力・筋力の向上』
装甲強化F『装備の防御力を向上』
竜の咆哮『周囲の魔物に威嚇』
竜の息『前方に火の範囲ブレス』




