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【空飛ぶ黒い船】

魔の森から発って3日で小さな村があった

「ここを越すとしばらく海だ」


と言われ一度降りて村て補給を

することになった。


ヘレナとイリアで補給をしてくれていたので  

エルゼはテラと外で遊んであげていた。


そこへ現れる男…

テラを片手で抱き上げるとエルゼに剣を向ける

構えるエルゼ。


「テラを離して!」


男は何も言わずに村の外に走っていく

それを追うエルゼ


しばらく追っていくと男が急に立ち止まる

なにか見えないが男の後ろに何かあるようだ。


いきなり空間が開く。


「なにかしら?」


「エルゼ・リリーコーラルだな 

一緒に来てもらおう」


「テラを離しなさい!」


男は黙って開いた入り口から入っていく。


後を追うエルゼ 村の方をみるが誰も気づいてはいないようだ。


エルゼは覚悟を決めて中に入る。


「何なのこれ?」


入り口が閉じると

さっきの男が現れる

テラはいなくなっていた。


「テラは何処にやったの?」


男は一言も発しない。

だが、その視線だけは獲物を見るようにエルゼへ固定されていた

なんとなくヤバい感じがした。


剣を抜き構える

だが…

スキルが発動しない。


「なんで?」


スキルが発動しない事に焦るエルゼ

もう一度発動を試みる

だが反応がない

背筋を冷たいものが走った。


すると突然意識を失う。


…ねえ …ぇね…

誰かが呼ぶ声がする。


目を覚ますエルゼ

横にはテラもいる


「ねぇね生きててよかった…」


泣きながらエルゼに抱きついているテラ。


「ここはどこ?」


周りを見渡すと何処かの牢屋みたいな場所にいた

揺れるたびに鉄格子が軋み

不快な音が牢内へ響く。


武器もなくなっていたので

考えるエルゼ。


(窓もないから何とか脱出しないと…)


そこへ歩いてくる男


タッ タッ タッ

エルゼがいる牢屋の前で

立ち止まりこちらを向いている。


「あなた達は何?」


やはり何も話さない男


そんな時いきなり衝撃が走る

ドーン グラグラ

すごい揺れている

なにがあったのだろう。

男が慌てて何処かへ向かっていく。


エルゼは諦めてテラを抱えて地面に座り込む。


何やらすごい騒がしい

揺れも収まる気配はなかった。


「なにがあったのかしら?」


とその時エルゼがいた反対の壁に亀裂が入る

バキッ ザッザッ 何かに切り裂かれて

いるかの様に外の光が大きくなっていった。


そして大きく開く

そこには空が広がっている。


「ここは空の上なの?」


壁に空いた穴からヘレナが入ってくる

イリアや5人の冒険者もいた。


「エルゼちゃん大丈夫?」


「あなた達どうしてここに」


「話しは後にしましょう まずは逃げるわよ」


アグニードに乗り飛び立つ

少し離れると 今いた場所の

全体像が見えてくる。


空を覆う巨大な黒い船。

魔物とも建物とも違う。

金属が軋む低い音を響かせながら、それは空を進んでいた。


「これは空飛ぶ船?」


(こんなのがあるのね)


「何なのこれ?」


ヘレナが聞いてくる


「ヘレナちゃんも知らないの?」


「知らないわね エルゼちゃんは知ってるの?」


(みんな知らないのね…)


実際に見たことはないし元の世界にも

なかったがMRでは出たことがあるので

覚えていた。


(こっちの世界にはないものなのかしら

MRと同じ所と違う所がある?)


考え事をしていて何も言わないエルゼ…


空飛ぶ船みたいなのから

なにかとんでくる


ズドォーン ドカーン 

必死に避けるアグニード。


「これ当たったら死ぬぞ」


と言ってると

アグニードの翼が燃える

かすめたのか、炎が一気に広がった。

アグニードも苦しそうだ

そのまま落ちていくエルゼ一行。


陸地が見える…

川も見えたのでアグニードを川の方へ

誘導する 

ドバシャァァッ!


川があって助かった

アグニードは翼をやられて辛そうにしていた

エルゼが撫でる。


「ごめんなさい アグニード」


「お前達を乗せてきたのはワシの意思だ

気にすることはない」


「さっきの飛行船は…」


周りを見渡すがそれらしいものは見当たらない。 


「あんなに巨大な物がどこへ…」


「あたし見てたけどいきなり消えたよ?」


「いきなり消えた?」


「なんと言ったらいいのかな…

移動したとかじゃなくて 

急に見えなくなった?」


エルゼにも理解できなかったので

魔法かなにか特殊なことだろうと思った

MRには空飛ぶ船は出たことはあったあったが

急に消える等といったことはみたことがない。


(あれも帝国のなのかしら

もしそうなら私達の動向もバレてる?)


色々推測するが確定情報もない

今ここで考え込んでも答えは出ないので

エルゼは思考をいったん切り替え 前へ進むことにした。


「みんな聞いて もう私達の事は帝国に

知られている可能性が高いから

ここから先は 

これまで以上に慎重に行動しましょう」


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