収束14
「シュガー殿は大丈夫だべか・・・」
「あのシュガー殿だぞ?大丈夫に決まってる。それにあのヘンテコは無害だってオレの心が言ってるぜ」
「んだな」
駆け上がる1人と1羽に背を向けて、グランドツリーを下り始める2羽。
「それにしてもいいのかヤム。オレ1羽で大丈夫だぞ?」
そう言いつつ長い耳を手に取り毛繕いをするタロにヤムは笑いかけた。
「こっから先はオラにはとても荷が重か。それに本当はとっくに足腰きてるべ。」
「嘘つくなよ、あんなでっかな畑維持しておいてさ」
「歳には勝てないっぺな!」
ケラケラと笑い会い、共に笑い疲れるとどちらからともなく固い握手を交わした。
その時、痛みに悶え苦しむ天龍は怒りに身を任せてコウジ達の方向へ飛び始めた。
「来たぞ!」
「「こっちだーーー!!!」」
タロとヤムは大声で叫びながら飛び跳ねた。すると完全に視界を奪われた天龍は音のする方向へ頭を向ける。
「くそ!寄って来ない、もう少しなんだけど」
「大丈夫だ、オラに任せろ」
そういうとヤムは懐からマッチを取り出すと自分の衣服を棒に巻き付け着火した。
「オレにもくれ!」
タロの同じようにたいまつを作るとヤムから火を分けて貰う。
2羽は一斉にたいまつを振り回して騒ぎ立てた、すると天龍は叫び声をあげてタロとヤムのいる方向へグランドツリーに絡まりながら向かってくる。
「よし、走るぞヤム!」
「んだ!」
駆け下りる2羽との距離を直ぐにうめた天龍は2つの熱を捉えると大口を開けて迫った。
「すまねえなシュガー殿、時間さそんなに稼げなかった。後は頼みます」
「シュガー殿最後にオレらの夢を叶えてくれてありがとう。こんな大冒険聞いたらポテト達驚いてひっくり返るぞ、楽しみだな!」
2本のたいまつは転がり、お互いに重なり合って止まると赤く灯った炎は灰色の薄煙を立てて消えた。




