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孤独なワイバーン9
キャグンッ!
頭上を何かが通った風圧を感じたかと思うと、ドグッという鈍い音が2回少し間を空けて聞こえてきた。
何事かと顔を出すと、
キィギァーーーーーーー!!!!
背後から力強い咆哮がこだました。
見上げると頭上は広げられたワイバーンの翼がはられ、長い尾が宙を這う蛇のように漂っている。
ポンッと背中を押されて振り返るとさっきまで変色して力なく引きずられていた右足がしっかりと地面を踏みしめていた。
よく分からないが今がチャンスかもしれない。ファーストウルフは標的をワイバーンに向けたようだ。今のうちにどうにかして逃げる方法を
「ゔっ!?」
突如両肩に強い負荷がかかったかと思うと、垂直に上空へと引き上げられた。
「う、くっ!くぅ。」
地面が勢いよく遠ざかり、同時にファーストウルフ達は残影に爪を食い込ませていた。
今思えば、ほんの僅かでも遅ければ餌食になっていただろう。
だが、その時の俺はそれどころでは無かった。
「すッ、す、すすす…とぷぅ!!」
重力にもぎ取られそうな頭を必死に首で繋ぎ止めながら、恐怖と風圧で息が全く吸えない苦しさとの孤独な戦いを強いられていた。
もう限界限界限界!!
薄く残った意識で肩を固定している何かを叩いた。




