孤独なワイバーン
「キュイーーー!」
「分かった、分かったから背中を押すなって。こら!服を引っ張るな!」
何故俺が、ワイバーンのオモチャになっているのかというと、今から数時間前に遡る。
※ ※ ※
ここを曲がれば丁度半周か、そろそろ別の場所へ移動してもいいだろう。
大きな根の外側をぐるりと回ったその時、
ギィーーーー!!
不意に発せられた頭上からの大きな鳴き声に、腰を抜かし尻餅をついた。
しまった!完全に意表を突かれた!
まさか俺がいたシェルターの反対の木の根にワイバーンが乗っかっていたなんて。
グゥーー!スゥー。グゥーーー!
尾を上げ、牙を剥き出し威嚇しながら1歩、また1歩と迫ってくる。
もう駄目だ。
「ランチにするなら一思いに殺してからにしてくれ!」
体を丸めて視界を塞ぐ。
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不知火美月




