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『菊理姫様!お導きを!』〜英雄の誕生〜  作者: ぽんぬ
第三章

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第六十六話 戦場の狩人

毎日18時更新

こちらは、外伝となっております。


気になる方は、本編の『菊理姫様!お導きを!』〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます。〜もご覧になってください。

アレクが瓦礫の中からゆっくり出てくる。


白衣はボロボロだ。


それでも笑っている。


「やっぱり…。」


「櫻子先輩は、最高なお薬になりそうですねぇ。」


そうして、自分の陣へ戻っていく櫻子の姿をゆっくりと右手で親指と人差し指で輪に作り囲む。


アレクの側に永喜王朝の軍人が居た。


軍人は腰を抜かしてへたりこんでいる。


アレクはにぃと笑うとーーー。



いきなり、景色が切り替わった。


「白馬様…。あれは?」


『あやつは命の糸を持っておらん。今まで命の糸を辿ってきているのであやつの側の命の糸が切れたらあぁなる。』


“生きていない”と言うことか?


でも、今は櫻子たちの方だ…。



ズンっーーー。


衝撃波と共にバリバリと櫻子の結界が崩壊する。


りゅうが大刀を構えていた。


ヒロの顔が歪む。


「総員!退避!早く走れ!」


経験上この人物は危ない。


そう警告しているようだ。


ヒロが、ライフルを構え、りゅうに向けて撃ち込む。


ヒロの弾丸は、りゅうめがけて回転しながら進む。


小さな弾丸が膨張し、爆炎を巻き起こす。


「走れ!早く退避しろ!」


「丸山!上野!任せたで!」


そう言うとヒロは、神辺タワーに走り出す。


途中、魔道具を作動させる。


爆炎の中でも立っている劉を捕捉した。


タワーと反対方向から劉を攻撃する。


劉は、魔道具の方に大刀を向けてゆっくり片足を上げる。


そうしている間に大和軍が退避していく。


ヒロが認識阻害の術をかけながら建物の物陰から劉を捕捉する。


魔道具を破壊する劉。


そうして、大和軍に攻撃を仕掛けようとする。


そこに櫻子の氷嵐アイスストームが降り注いだ。


「櫻。アレクは?」魔法で通信する。


「とりあえず吹き飛ばした。こちらの状況は?」


「撤退の指揮を上野と丸山に任せた。俺は、あのヤバいのをスナイピングする。」



そう言ってもう一発撃ち込む。


また、別の物陰に隠れる。


劉に砲弾ほどの威力になったヒロの攻撃が当たる。


轟々と燃え盛る炎。


その中に服が破けても立ち尽くす劉の姿があった。


櫻子が氷柱アイスピラアを打ち込む。


業火と氷雪が混ざり合い風圧が凄い。


「こちら田中!撤退まであとどれぐらいや!」


「こちら丸山!撤退まであと残り三割!魔術師部隊のみです!」


「了解!」


ヒロはライフルのレバーを引くと劉をもう一度、捕捉する。


劉は、大和軍に向かって攻撃しようとしている。


ヒロがまた魔道具を作動させる。


ヒロとは別方向から劉に銃弾が飛ぶ。


そうして、ヒロが劉に弾丸を打ち込んだ。


爆炎が巻き上がる。


ヒロが飛行魔法で地面スレスレを飛ぶと海面を滑って反対方向の建物に隠れる。


ライフルのレバーを引く。


「櫻!上から様子はどうだ?」


「大和軍の撤退がもう少しで完了しそうだ。」


「了解。」


そう言ってライフルで劉を捕捉する。


劉が櫻子に向かって攻撃するのが見える。


「させやんわ。」そう呟くと劉のガラ空きの心臓に向けて弾丸を撃つ。


劉の心臓を捉え進む弾丸。


その瞬間ーーー。


ヒロの弾丸が真っ二つになる。


劉の後ろで爆炎が上がる。


「気づかれたか…。でも、もう少し俺の場所わからんでいてもらうで。」ヒロが魔道具をつけた。


タワーに設置した魔道具が作動する。


タワーから銃弾が撃ち込まれた。


劉に再び爆炎が打ち込まれる。


「こちら丸山!全軍撤退完了!」


「こちら田中!了解!合流する。」


ヒロが撤退しようと動く。


「こんな闘い方もあるのねぇ。」


その声が、背後から聞こえた。


ヒロの瞳孔が開く。


ヒロが素早くハンドガンを打ち込む。


イエジーだ。



間合いを取るヒロ。


「そんな動きしても無駄よ。」


イエジーがヒロの耳元で囁いた。


そしてーーー。


注射器を突き立てた。

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