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**最強!? モンスター×マスターズ  【モンマス】 Gランク落ちこぼれから始まる、 世界最強の相棒育成譚**  作者: 心瑛タケハル


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第116話 壊れた橋の先に

パンパン!


軽い手拍子が、クラフトフィールドに響いた。


「アキラ君、サクラちゃん」

ミラッチが、にこにことこちらを見る。

「モンクラ、やらないの?」


「君たちが作るの、すごく! 楽しみにしているんだけどな……」


サクラがちら、とアキラを見る。


「どうする?」


アキラは少しだけ考えた。


横目で、戦闘フィールドのタケルを確認する。


まだ続いている。

勝っている。


だが――

どこか、張りつめている。


「……タケル」

アキラが声をかける。

「俺たち、モンクラやるけど。いいか?」


タケルは振り向かない。


「大丈夫だよ!」


即答だった。


(だから、心配いらない)


(勝ってるし)


言葉にしない本音が、背中からにじむ。


アキラは一瞬だけ黙り、

それ以上は何も言わなかった。


「よし」

「モンクラ再開だ」


サクラがぱっと顔を上げる。


「それで、ミラッチ」

「次のお題は?」


ミラッチは、にやりと笑った。


パチン。


指が鳴る。


その瞬間。


目の前の空間が、音もなく裂けるように変わった。


左右に切り立つ崖。


深い谷。


向こう岸は、ほんの数十メートル先。


だが、隔てられている。


「……」


サクラが小さく息を呑む。


ミラッチは、ゆっくりと歩きながら語る。


「今ね、南部の奥地では」

「あるミラモン部族の縄張り争いが活発でね」


崖の向こう側に、

小さな集落のような影が見える。


反対側にも、似たような影。


「それまでは交流が盛んだったんだ」

「物を分け合って、助け合って」


「でも――」


ミラッチの声が、少しだけ落ちた。


「あることをきっかけに揉めてね」

「橋を壊しちゃったんだ」


谷底に、

壊れた橋の残骸が見える。


折れた柱。

崩れた板。


渡れない。


近いのに、遠い。


ミラッチが、ぱっと振り返った。


「そこで!」


両手を広げる。


「再現してみたよ、この状況!」


「今回のお題は――」


にっこり。


「“両部族の絆を復活させる橋をつくれ”」


沈黙。


サクラが、ゆっくり瞬きをする。


「……難しくない?」


「テーマは重いな」

アキラが静かに言う。


「ミラッチ」

アキラが視線を向ける。

「この橋の評価は、どうやってする?」


ミラッチは、きょとんとした。


「決まってるじゃん!」


少し間を置いて。


「気分だよ」


サクラが、がくっと肩を落とす。


「やっぱりそこなのね!」


ミラッチは楽しそうに笑う。


「数値じゃない」

「性能でもない」


「“渡りたくなるかどうか”だよ」


谷の向こう側で、

小さな影が、こちらを見ている。


橋がなければ、

永遠に交わらない。


アキラは、静かに崖を見下ろした。


「……壊れた橋を直すだけじゃ、意味がないな」


サクラが小さく頷く。


「うん」

「向こうからも歩いてこないと」


遠くで、戦闘フィールドの光がまた揺れた。


タケルは、

まだ気づいていない。


壊れかけている橋が、

すぐ近くにあることに。


――クラフト開始まで、あとわずか。

ここまで読んでくださってありがとうございます。


今度はアキラとサクラの番です!


二人ならどんな橋を作るのか。

一緒に楽しみながら見守ってもらえたら嬉しいです。


タケルたち三人の挑戦を応援したいと思っていただけたら、ブックマークや評価で応援してもらえると励みになります!

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