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**最強!? モンスター×マスターズ  【モンマス】 Gランク落ちこぼれから始まる、 世界最強の相棒育成譚**  作者: 心瑛タケハル


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第113話 跳ね返る手応え(3選目)

――ピッ。


フィールドが、再び切り替わった。


地面は硬く、光のラインが円を描く。

どこか“弾く”ような質感を帯びている。


【対戦フィールド:展開】

【対象ランク:D】


「……次だな」


タケルは、軽く息を整えた。


「モチ、頼むぞ」


ぷるん、と。

モチが前に出る。


――ピッ。


【BATTLE START】


地面が、ずしりと沈んだ。


その中心から――

鈍い光を放つ甲殻が、ゆっくりと姿を現す。


【ミラモン:リバウンドクラブ】

【ランク:D】


丸い胴体。

分厚い殻。

短い脚。


動きは遅いが、

どっしりと地面に根を張るような存在感があった。


その様子を、

ふらりと様子見に来たミラッチが眺める。


「タケル君」

「どうやって闘うの?」


タケルは、モチを見た。


「いつも通りやる」

「ぶつかって、削っていこう」


ミラッチは、少しだけ目を細める。


「真っ向勝負か」

「……うん、面白くなりそうだ」


モチが、ぐっと体を膨らませた。


「行け!」


――どんっ。


体当たり。


次の瞬間。


ばちん、と。

衝撃が、思った以上の勢いで跳ね返った。


モチの体が、ぷるん、と大きく歪む。


「大丈夫か!? モチ……!」


モチのHPは、ほとんど減っていない。

だが――


モチは、明らかに戸惑っていた。

自分からぶつかったはずなのに、

返ってきた衝撃の意味が分からない。


ぷるぷると震え、

その場でくるり、と一回転する。


「モチ、落ち着け!」


タケルの声にも、

モチは一瞬、反応が遅れた。


リバウンドクラブは、ほとんど動かない。

ただ、分厚い殻を揺らしただけだ。


「もう一回だ」

タケルは、即座に指示を出す。


モチが、再び跳ぶ。


――どん。


――ばちん。


同じ。

殴った分だけ、返ってくる。


モチはさらに混乱して、

クルクル回る。

腕のような部分を、伸ばしたり、縮めたり。


衝撃の余韻が、

まだ体の中に残っているようだった。


ピコン!

【混乱状態】

【声かけ解除可能】


(一瞬頭をよぎる。ルーの攻撃力なら)

(いやいや、今はモチだ)


「大丈夫だ!モチ。落ち着け」

タケルは言った。

「モチまだやれる!」


――だが、混乱表示は消えなかった。


確かに、モチは倒れない。

ぷるぷると形を保ち、踏みとどまっている。


だが。


明らかにタケルとモチが噛み合っていなかった。


(うまくいかない...)


――ピッ。

同調率:48% → 48%


「……」


タケルは、一瞬だけ画面を見る。


(上がらない?)


だが、すぐに敵へ視線を戻す。


「気にするな」

「勝てばいい」


モチが、もう一度体を膨らませる。


リバウンドクラブも、殻をわずかに傾けたが、

今度は冷静に、モチを見据えていた。


モチは――

一度、タケルの足元へ戻る。


(戻る……?)


そう見せかけて。


――どすん。


正面衝突。


明らかに、

リバウンドクラブの動揺を誘う動きだった。


さらに...

混乱しているモチは、

跳ねるようにぶつかり、

勢いのまま、腕のような部分を振り回す。


――どん、どん。


狙いのない、連続した衝撃。


反動で、

リバウンドクラブの体勢が、わずかに崩れた。


「今だ!」

タケルが叫ぶ。


モチが、連続で押し込む。


――どん、どん。


衝撃。

反射。

歪み。


それでも、モチは止まらない。


しだいに、

タケルの声と、モチの動きが――

ほんの一拍だけ、重なった。


――ピコン。

【混乱解除】


次の瞬間。


モチは、

殻の下に潜り込むように滑り込み――


体を大きく膨らませた。


跳ね上がったリバウンドクラブに、

勢いのまま、叩きつける。


――どん。


鈍い音が、場に残った。


リバウンドクラブが、ぐらりと傾き。

崩れ落ちた瞬間だった。


【勝利】


「……勝ったな」

タケルが、息を吐く。


ふと横を見ると、

モンクラ――

お題「ミラッチの住みたい家」を終えた

サクラとアキラが立っていた。


「ギリギリだったね」

サクラが、タケルの右肩に手を置いた。


「辛勝だな」

アキラは、タケルの左肩に手を置いた。


「それ、やめてくれ〜」

タケルが弱々しく笑う。


――ピッ。


表示が、切り替わる。


同調率:48% → 48%

連携値:46% → 46%

連続勝利:3


「……増えてない」


タケルが、はっきりと呟いた。


「勝ってるのに」


アキラは、静かに言う。


「モチは、ちゃんと応えてた」

「でも……」

「噛み合ってない」


タケルは、モチを見る。


ぷるん、と揺れながら、

何も言わず、そこに立っている。


「……無理、させてない」


自分に言い聞かせるように、呟く。


「耐えられる」

「モチは、強い」


数字は、何も言わない。


ただ、止まったままだ。


フィールドの光が、次の戦いを準備する。


タケルは、拳を握った。


「……次だ」


まだ、行ける。

そう思っている。


――その判断が、

少しずつ、ズレ始めていることに気づかないまま。

ここまで読んでくださってありがとうございます。


モチ、頑張りました。


「ぷるん!」


タケルとモチを少しでも応援したいと思っていただけたら、ブックマークや評価で応援してもらえると嬉しいです。


まだまだ挑戦は続きます!

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