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**最強!? モンスター×マスターズ  【モンマス】 Gランク落ちこぼれから始まる、 世界最強の相棒育成譚**  作者: 心瑛タケハル


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第110話 モンクラ、はじめます

パンパン!


軽い音を立てて、ミラッチが手を叩いた。


「はいはい、アキラくん、サクラちゃん」

「ちょっとこっち注目ねー」


「ん?」

アキラが顔を上げる。


「今から君たちは――」

ミラッチは、楽しそうに笑った。


「クラフトゲームをやってもらうよ」


「……いよいよ来たわね」

サクラが肩をすくめる。

「なんか、緊張するんだけど」


「うんうん、それでいい」

ミラッチは頷いた。

「じゃあお題いくよ」


少し間を置いて。


「“家”」

「僕が住みたいと思う家を作って」


「ミラッチが住みたい家!?」

サクラが即ツッコむ。


「シンプルでいいでしょ」

ミラッチは軽い口調のまま続けた。

「じゃ、使えるブロックの説明ね」


空中に、淡い光のウィンドウが浮かぶ。


⸻


【変形自在ブロック(ジェネレート・ブロック)】


①【構造ブロック】

用途:床/壁/足場/基礎構造


②【効果ブロック】

用途:生成物に効果を付与


③【想像ブロック】

用途:特殊形状生成

※壊れやすい


⸻


「今はこの3つだけ」

ミラッチが指を立てる。

「君たち“モンクラ”レベル1だからね」


「レベルが上がると、使えることも増えていくよ」

「移動は自由。どんどん動かして慣れて」


「とりあえず」

「簡単な家からやってみよっか」


ミラッチは、ふわっと後ろに下がった。


「僕はのんびりしてるから」

「終わったら呼んでね」


「……質問ある?」

そう言われて、アキラが手を挙げる。


「どんな家が住みたいか」

「ヒントは?」


ミラッチは少し考えるフリをしてから言った。


「うーん」

「グッとくる感じがいいな」


「全然参考にならないわね」

サクラが即断した。


「ブロックはどう出すんだ?」

アキラが次に聞く。


「簡単だよ」

ミラッチは笑う。

「ポーズ決めて、作りたい場所に」

「作りたいものを言うか、想像するだけ」


「やり直したい時は」

「“デリート”って言ってね」


「なるほど」

アキラは指を前に伸ばした。

「俺は指示型でいく」


「私は両手でイメージするわ」

サクラも構える。


――ピッ。


【アキラ様/サクラ様】

【クラフト操作:登録完了】


「いいね!」

ミラッチが手を叩く。

「じゃあまずは構造ブロック」


「さっき決めたポーズで」

「“床”って言ってみて」


「……よし」

アキラが前を指す。


「床」


目の前に、光の粒が集まる。

次の瞬間――


四角い床ブロックが、どん、と出現した。


「おお……」

アキラが思わず声を上げる。


「私も!」

サクラが両手を広げる。

「床!」


アキラの床に、ぴたりと接続される。


「君たち、飲み込み早いね」

ミラッチが感心したように言った。

「天才だよ」


ちら、と視線がずれる。


「だってほら」

「隣のタケル君なんて、反応すらしてない」


サクラが、はっとして振り返る。


「タケル、いつのまに来たの⁉︎」


少し離れた場所で、タケルは肩を落としていた。


「……うぅ」

「ブロック……出ない……」


「適材適所って言葉、知ってる?」

ミラッチがにこっと言う。


サクラとアキラが、くすっと笑った。


「次は効果ブロックね」

ミラッチは続ける。

「基本は同じ」


「出したいブロックに」

「効果をイメージして言うだけ」


「じゃあ」

「“動く床”って言ってみて」


アキラが指を差す。


「動く床」


床が、するり、と動き出した。


「タケル君」

ミラッチが言う。

「ちょっと乗ってみて」


「え、俺!?」

タケルが恐る恐る足を乗せた瞬間――


「うわっ!速っ!」


前のめりに、草の上を転がった。


「……あらら」

ミラッチが首を傾げた。

「これが悪い例ね」


「どのくらい動かしたいか」

「そこまでイメージしないとダメだよ」


「ミラッチ恐るべし……」

サクラがぽつりと呟く。

「タケル、どんまい」


「ねえ!」

タケルが抗議する。

「扱い雑じゃない?」


「ごめんごめん」

ミラッチは軽く手を振った。

「タケル君、面白いからつい」


「そんな怒ることじゃない」

アキラがなだめる。


「そうよ」

サクラも頷く。


「じゃあ特別に」

ミラッチが指を鳴らした。


「さっき倒した」

「“ぷるぷるゼリー”、あげる」


「いいの!?」

タケルは即受け取る。


ぱくっ。


「……うまっ」


「全然緊張感ないわね」

サクラが呆れた。

「適道、“食欲”じゃん」


周囲に、笑いが広がる。


「よし」

ミラッチが手を叩いた。


「じゃあ本番」

「アキラくん、サクラちゃん」


「――やってみよっか」


少し間を置いて。


「……よーい」


「START」


こうして。


アキラとサクラの

**“モンクラ”**が、始まったのだった。

ここまで読んでくださってありがとうございます。


まさかの「モンクラ」開始でした。


タケルの試練だけでなく、アキラとサクラにもそれぞれ役割があることが分かってきましたね。


ここから三人がどう攻略していくのか、一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。


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